ライターと料理人。学生時代の約束を果たすべく、それぞれ別の道で知見を深める
荻窪駅北口から伸びる教会通り。多彩な店舗が軒を連ねる商店街の突き当りで「チューハイ倶楽部C」と出合う。築50年を超える一戸建てを改装した情緒あふれる外観と、コンクリートに近いグレーの壁が小洒落ている内観のギャップが特徴的だ。「ファサードは少しダサさを出してハードルを下げて、中に入ったら意外と落ち着く、みたいなイメージです」と、代表の山下貴將氏はにっこり微笑む。
山下氏は、大学生の頃に音楽の道を志し、バンドマンとして活動。活動に一区切りがついた25歳の頃、ライターを志すことを決意した。一方、畠山氏は、大学時代に飲食店のアルバイトで接客の面白さに目覚め、中退。調理の専門学校に入学した。「畠山とは、当時から『いつか一緒に店をやろう』という話をしていました。彼は料理の技術を学ぶために学校に入った。ならば私は飲食ライターになり、業界のトレンドや経営の知見を深めていこうと考えたんです」と、山下氏。偶然にも、畠山氏の父親がライターだったこともあって編集者のつながりを作ることができ、様々な飲食店の取材やメディア運営などに携わることができた。現在も、ライター業は継続中だ。
一方、専門学校で調理技術を学んだ畠山氏は、当時SB食品が銀座で運営していた和食店「HIDORI」に入社。接待利用の大所帯向けの調理場を経験。その後、人の縁に恵まれ、同じく銀座の「割烹 京矢」にて板前として働いた後、浅草橋のハマグリ専門店「海のたから」では店舗の立ち上げに携わった。着実に料理人としての経験を積み、山下氏との店舗出店を現実的に進めていくために退職。物件探しの間、新宿の知人の飲食店を手伝いつつ、別の知人が経営するゲーム会社でアプリゲームのプランナーをやるなど、少々変わった仕事にも取り組んでいた。
店舗データ
店名 | チューハイ俱楽部C |
---|---|
住所 | 東京都杉並区天沼3-6-22 |
アクセス | JR荻窪駅北口から徒歩5分 |
電話 | 070-8426-6770 |
営業時間 | 17:00~24:00 |
定休日 | 月曜 |
坪数客数 | 9.5坪 カウンター8席、立ち飲み9名 |
客単価 | カウンター3000円、立ち飲み2000円 |
オープン日 | 2021年10月1日 |
関連リンク | チューハイ倶楽部C(Instagram) |