「すべての流行の源流」であるサンフランシスコへ。現地のレストランで修業を積み、帰国後に独立
HUGEで働きながらも、濱田氏は独立店舗の構想に考えを巡らせていた。「イタリアンやフレンチは、すでに競合が飽和状態。そこに挑んでも抜きん出ることは難しいと思ったんです」。そこで濱田氏が目をつけたのは、アメリカ・サンフランシスコだ。「日本で起こるあらゆる流行は、ニューヨークですでに流行っていることが多い。しかし、そもそもニューヨークの流行も、より多様な人種や経済が入り混じるサンフランシスコが源流なんです」。濱田氏はサンフランシスコへ渡り、アメリカ人向けの和食店を運営するEK FOOD SERVICES(サンフランシスコ州、代表者:望月英一氏)に就職。主に店舗のマネジメントを学んでいた。「向こうはチップ文化なので、接客に対するお客さまの評価が明確に表れることが新鮮でした。日本で学んでいた接客は、ここでも役に立ちましたね」と、語る。
多様性にあふれる現地の文化に触れ、幅広い人々との繋がりを作りながら5年ほど修行を積み、2019年に帰国。独立の準備に入るも、コロナ禍の影響で一時中断してしまったが、その間も物件探しは続けた。条件は、15坪ほどで深夜営業も可能な店舗。自身が馴染みのあった三軒茶屋、下北沢、中目黒などが候補地に挙がるも、選んだのは渋谷だった。「真夜中でも気軽にお客さんが集まって、そこから縁が生まれてくれるような、温かみのある場所を作りたかったんです。だから深夜営業ができることは外せなかったんですが、その条件に合うのが渋谷だけでした。昭和の花街風情が残る百軒店の雑多な風情はすごくワクワクしましたね」と、濱田氏。2021年10月14日に、「花街ノ酒場 TORA」を開業した。
店舗データ
店名 | 花街ノ酒場 TORA(トラ) |
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住所 | 東京都渋谷区道玄坂2-19-10 |
アクセス | 渋谷駅より徒歩5分 |
電話 | 03-5422-3278 |
営業時間 | 18:30〜翌5:00 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 15坪14席+立ち飲み4名程度 |
客単価 | 4000~4500円 |
オープン日 | 2021年10月14日 |
関連リンク | 花街ノ酒場 TORA(Instagram) |