日本のジビエマーケットをリードし、ジビエと対峙する夢屋(東京都渋谷区代表取締役小林研氏)が同社の「焼ジビエ罠」ブランドの完成形態「焼ジビエ罠 中目黒店」を中目黒に7月22日、オープンさせた。従来の肉焼きスタイルにカタマリのまま炭焼きする究極のジビエ料理を加え、肉焼酒屋としても強化した形態に仕上げた。同社では、猟師と協力し“寝かせ”という技術を用いて肉の旨味を凝縮し、ジビエの魅力アップと美味しい肉料理としての完成度を極めたのだ。
“寝かせ”は、猟師が仕留めた後、すぐに解体し凍る直前の温度となる−1℃〜−2℃の高湿高温庫でそれぞれの個体に合わせた日数を置く手法だ。従来通りの炭火焼肉も充分に美味しいがカタマリ肉とすることで見た目はパワフルとなり、余分なドリップもそぎ落とすので肉としての旨味がより引き立つという。2013年2月に開業させた「焼ジビエ罠 神田本店」は、七輪で炙る焼肉スタイルでスタート。日々ジビエと向き合い研鑽を重ねること3年半、5店舗目の「中目黒店」で遂に究極の焼ジビエ料理を完成させ、独創的で新しいジビエ業態を造りあげた。一業態一店舗という店造りをビジネススタイルとする同社において「焼ジビエ罠」は現在直営5店舗に加えFC店舗も展開する多店舗型のブランド業態だ。それだけに「唯一無二の他業態とは異なり、同業態の展開はその都度、問題点を修正し、完成形を目指しスタッフと共に日々進化させる面白さがあった」と小林氏は言う。それはジビエの美味しさの追求と食材としての未知数な魅力開発、新たな業態としてのポジション確立を目指しているからだ。さらには伝統的なスローフード文化継承と伝承、里山の保護もある。だから同社が扱うジビエは、資格を持つ猟師が仕留めた国産の天然鳥獣を中心とし、処理、調理方法も行政の指導を遵守し、安心、安全性に何よりもこだわっている。
独自開発したカタマリ肉焼きは150g〜200gのカタマリのままをシンプルに炭火焼きにし、個体に合わせたオリジナルソースや調味料で味をつけたものだ。ジビエらしい野趣の中に繊細な味わいを潜め、料理としての完成度を高めている。「鶉半身 五薫粉」(780円)、「熟成蝦夷鹿チーズ」(880円)、「猪豚スペアリブ」(850円)、「炙り茹舌(蝦夷鹿/猪豚)」(980円)、「兎骨付」(980円)などがオンメニューされる。定番である「焼ジビエ罠炭打天然鹿セット、猪セット」(各1129円)。単品でも蝦夷鹿、日本鹿、猪、雉類の各部位やホルモン(100g、450円〜880円)や真鴨、穴熊など(1129円)の希少肉も味わえる。他に「しうまい」(480円)、「つくね2 本」(450円)、「ホルモンキュイジーヌ」(680円)、「ポテサラ」(450円)、「猪味噌野菜」(450円)と酒場らしいサイドメニューも充実させている。ドリンクはオリジナルの塩レモン、塩トマト、梅割、葡萄割といった甲類焼酎とソーダの割もの、サワー(グラス350円/やかん950円)に「ホッピーセット」(400円)など大衆酒場の定番を揃える。他に仙禽、秋鹿などの純米酒(グラス450円/一合850円)も味わえる。
東急線中目黒駅前、エリアを分断するように環状線山手通りが通る中目黒。桜の名所と名高い目黒川沿いにおしゃれ系飲食店が多く立ち並ぶ山手通りの東側。一方、同店が出店した西側は個性的な酒場が集まる下町的な雰囲気で人気のエリアだ。絶妙な二つの個性と特性を持ち合わせる中目黒は、東京を代表するトップ飲食エリアの一つとして知られ、飲食業界も注目する。そんな話題の地への出店を小林氏は「罠業態、他業態も含め、新しいエリアでの店舗展開をする足掛かりとして捉えている」という。完成させた罠業態の今後については、さらなるジビエ啓蒙のためにも直営店舗とFC店舗展開の具体化を積極的に取り組んでいるようだ。
店舗データ
店名 | 焼ジビエ罠 中目黒店 |
---|---|
住所 | 東京都目黒区上目黒3-8-3 千陽中目黒ビル1F |
アクセス | 東急線中目黒駅より徒歩1分 |
電話 | 03-5720-1199 |
営業時間 | 不定 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 17坪・45席(うちテラス席16席) |
客単価 | 3800円 |
運営会社 | 夢屋 |
関連リンク | 焼ジビエ罠 中目黒店(FB) |
関連リンク | 夢屋(HP) |
関連ページ | 焼ジビエ罠 炭打(記事) |
関連ページ | Nico Chelsea(記事) |