飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

特集

六本木・麻布十番で7店舗を展開するLIVE CREATEが、突然の代表交代&2社とグループ化を発表。同社“第2章”の始まりに迫る!後編~新代表・齋藤氏ほか3名インタビュー~

グローバルダイニング出身の髙瀬篤志氏が率いるLIVE CREATE(東京都港区)。2011年に創業し、現在、六本木・麻布十番で7店舗を展開する注目の飲食企業だ。同社では、2019年9月6日、新体制をスタートさせると発表した。創業代表である髙瀬氏に代わり、専務取締役を務めてきた齋藤慎之助氏が代表取締役に就任。加えて同時に2社の飲食企業とのグループ化を実現し、LIVE CREATEグループとして経営体制を強化するという。前編では、メディア初登場の髙瀬氏のインタビューをお送りしたが、後編では、新代表取締役社長の齋藤氏に加え、LCG代表取締役会長兼総料理長の岩橋氏、さらにグループ提携を行ったComodo代表の田中氏、BOA代表の浜村氏にそれぞれの想いを聞いた。


前編はこちら
メディア初登場、髙瀬篤志氏独占インタビュー

株式会社LIVE CREATE
2011年6月9日、代表の髙瀬篤志氏を中心に、グローバルダイニング時代のメンバーと共に「東京バル Ajito」を六本木にオープンし創業。現在は、「Bistro Chick」、「Asian Cuisine A.O.C.」など、地域に根付いたハイクオリティなカジュアルレストランを六本木・麻布十番エリアで7店舗出店。「スタッフが主役の会社作り」を掲げ、正社員比率88%でスタッフ主体の権限委譲型の運営を行っていることも特徴だ。

≪過去記事≫
東京バルAjito
CUCINA ITALIANA ARIA
Grill&Pasta【es】Azabu-Juban
Bistro Chick
Asian Cuisine A.O.C.
Bistro Chick Roppongi
BISTRO CRESTA

インタビュー①LIVE CREATE 新代表取締役社長:齋藤慎之助氏

―代表取締役就任、おめでとうございます。まずは齋藤さんと前代表の髙瀬さんとの関わりについて教えてください。

髙瀬とは前職のグローバルダイニング時代から一緒で、私がグローバルダイニングの「ラ・ボエム クアリタ」にアルバイトで入った時に、統括店長をしていた髙瀬と出逢いました。そこから私は社員になり、さらに店長になったのですが、その時に私をいつも推薦してくれたのが髙瀬。ずっと上司として私を見守っていてくれました。あるとき髙瀬から、独立するので一緒にやろうという誘いをいただき、私としては、会社(グローバルダイニング)についているというより髙瀬という個人についていた感覚でしたので、迷いなく髙瀬についていくことを決断。そこからLIVE CREATEの創業メンバーとして、ここまできました。

―今回の代表取締役就任の話を聞いて、どう思いましたか?

聞いた瞬間は「えっ?」と思いました。正直に言うと、もっと髙瀬の下で学びたかった。少し前から自分はリーダーではなくナンバー2として組織を支えていくタイプだと思い始めていたタイミングだったので戸惑いましたね。

でも徐々に、チャンスをどう生かすかはその人次第と思うようになりました。思えば、これまでずっと自分が置かれている一つ上のステージの仕事を意識してきた。アルバイトの時は社員の仕事を、社員の時は店長の仕事を、店長の時は統括の仕事を……という具合に。だったら、専務取締役から代表取締役になっても、やることは今と変わらないのではないか?無理やりにでもそう思うと吹っ切れました。今ではこのチャンスは、言葉に代えられないくらい有難く思っていますし、少し先の未来のことを想像するだけで心からワクワクしています。

―代表取締役になってやりたいことは?

当社の強みは“人”。それだけでここまで来ることが出来たといっても過言ではありません。そんなスタッフの頑張りに報いるような運営をしたい。今後の新規出店も視野に入れています。今回のグループ化は今後の可能性を大きく広げるターニングポイントです。私はLCGの飲食事業を成長させるため、他社の良いところだけをLIVE CREATEに導入し、それと同時にLIVE CREATEの良いところだけを他社に移植させることでLIVE CREATEとグループ2社をさらなる飛躍へと導きたい。そして、先代の髙瀬に経験させてもらったこと、見せてもらった景色の数々を、今度は私がスタッフにプレゼントする番だと思っています。

今は出来ることは泥臭く頑張るしかないけど、期待していてください。絶対に会社とスタッフをさらなる高みに連れて行きます。

インタビュー②LCG 代表取締役会長兼総料理長:岩橋亮氏

―今回の代表交代とグループ化の話を聞いてどう思いましたか?

今回の改革については、驚きましたし、不安がないといったらウソになる。でも、髙瀬は「Open Partner」として皆の才能を引き出してくれるはず。だから僕らは安心してやりたいことをやれるだろうという確信はあります。LIVE CREATE GROUPにおける私の役割は、総料理長としてグループ全社の料理を見ること。これは創業からこの先も変わらない。ソレをグループ全土に広げただけ。髙瀬とはグローバルダイニング時代から13年来の付き合いですが、料理人ではない彼に代わって、彼の考えを料理として具現化することに尽力してきました。

―岩橋さんから見て、髙瀬さんはどのような人物なのでしょうか?

一言で言えば、ぶっ飛んでますよ(笑)。普通の人は考えもつかないような発想をしてくる。これが天才なのかも……と思います。でも13年間、一緒にいて最終的な結果が悪くなったことって、一つもないんです。だから彼が何を言おうと安心して信じられる。なので、私は総料理長という自分の役割を全力で全うしたい。これからはグループ2社の料理も見ながら、FCパッケージの構築やプロデュース、さらに地方とコラボし第一次産業など異業種との取り組みにも挑戦していきたいと思います。

インタビュー③Comodo 代表取締役社長:田中陽介氏

―髙瀬さんとの関わりについて教えてください。

髙瀬とは大学の同級生。いつか一緒にやろうと話ながらもタイミングが合わず、僕は卒業後、ワタミに入社しました。その後、一旦はプログラマーも経験しましたが、やはり飲食に出戻った。その頃、グローバルダイニングで勤務している髙瀬とはよく飲んでいましたね。当時の自分の勤務先と比べて、髙瀬のいるグローバルダイニングの話は非常に魅力的に感じました。私もそこで働きたいと思ったんですが、髙瀬を追って入社したとは思われたくなくて(笑)。こっそり面接を受けて、髙瀬には隠してグローバルダイニングで働いていました。当然、バレるのは時間の問題。働き始めてしばらくしたら「何やってるんだ!」と髙瀬から電話がかかってきました(笑)。

卒業するまでの5年間は、新宿御苑店の店長、白金店の店長、統括マネージャーを経験し、2010年10月に三軒茶屋に「Comodo Kitchen」を出店して独立。髙瀬の方もその半年後に独立し、交流を続けながら互いに別々の道を走り続けていました。

(田中氏は現在4店舗を展開。左が「Comodo Kitchen」、右が「ComoDock」)

―グループ化の話はどのように進んだのでしょうか?

ほぼ同時期に独立して9年。違う会社でも、なんとなく同じ感覚を共有していたように思います。髙瀬と僕はなんだかんだ同じタイミングで同じことを考えているのです。

今の時代は店舗数を増やして、ただひたすら規模を大きくするというのは何かが違う気がすると感じていた。今こそ髙瀬と一緒に何かやれたら楽しいのではないか……と考えていたところに髙瀬からグループ化の声がかかった。2人とも同じタイミングで同じことを考えていたんです。

このグループ化が起爆剤になればと思います。私は三軒茶屋を拠点にしているので、物理的に距離はありますが、グループ化で得たことを三軒茶屋のお客様に還元していきたい。三軒茶屋は可能性のあるマーケットだと思うので、LIVE CREATEのスパイスをもらいながら、三軒茶屋で築いた基盤を生かした店をやりたいですね。

インタビュー④BOA 代表取締役社長:浜村鐘日氏

―浜村さんのこれまでの経歴を教えてください。

大学生時代、グローバルダイニングでアルバイトをしていました。卒業後はそのまま同社に入社。「ゼスト キャンティーナ お台場」で料理長を務めたり、福岡の総責任者やロサンゼルスの店舗にも勤務したり、髙瀬と同じ営業の最終ポジションである統括マネージャーを勤めたりと計10年ほど経験を積みました。その後、2014年に六本木にフレンチの「MOZU」をオープンして独立。

もともと親族に経営者をしている人が多く、子どもの頃から自分も何かで起業しようと考えていました。グローバルダイニングで働いたことで、飲食の楽しさを知り、飲食で独立することにしたのです。

(浜村氏が経営する2店。左が「MOZU」、右が「百舌亭」)

―髙瀬さんとはグローバルダイニングで知り合ったのでしょうか。

そうですね。ほぼ同時期に在籍していて、髙瀬の活躍ぶりは知っていました。実際に仲良くなったのは、彼が独立してから。六本木の「東京バル Ajito」によく飲みに行くようになり、そこから飲み仲間に。私は普段あまり話さないタイプなのですが、髙瀬はよくしゃべるので、つられて僕もたくさん話をしてしまうのです。2人で飲みに行って12時間くらい経っていたこともあります(笑)。

―グループ化の話が出たのはどのような流れだったのでしょうか?

もともと「一緒に何かやれたらいいね」という話はしていました。3ヶ月ほど前、髙瀬と飲んでいたら「浜ちゃん(浜村氏)は今、自分のやりたいことやれている?」という問いかけがあった。そこで改めて考えてみると、日々、目の前のことでいっぱいになっている自分に気づきました。経営に加え、私が現場に立つことも多い。経営する上で私が勝手に苦労するのは構いませんが、スタッフに対してもそれを押し付けるのは違うし、最近、彼らに新しいことを何もさせてあげられてないと思いました。そういった状況を鑑みた時、自然と「じゃあ、一緒にやろう」という結論になりましたね。

グループ化により、今まで出来なかったことが出来るというワクワクや期待があります。何より、これによってスタッフとその家族の生活をより豊かなものにして、お客さまや関わる地域を幸せにしたい。今回、グループへの参画を了承してくれた髙瀬はじめLIVE CREATEのスタッフの皆さんには、感謝をしています。

終わりに~LCG Open Partner 髙瀬篤志氏よりメッセージ~

この規模このレベルで、一体何を語るのだと思われるかもしれません。仰る通りだと思います。ただ、僕たちは僕たちなりの答えを出して行くだけで、ソレは決して簡単に対比出来るモノでも無く、数値化出来るモノではないと思います。ただの生き方、以上でも以下でもない。カッコ良いもカッコ悪いも、上とか下とか、大きいとか小さいとか、本物とか偽物とかそう言う物差しが無いというか、とっくに壊れている。

飲食業を科学する事とか、アートとサイエンスの融合とかの重要度は高いですが、僕たちは科学で説明できない事も表現して行きたい。20世紀は間違いなく科学の時代だった、でも21世紀は違う。直感の時代だ。

取材中に、新しい展開に踏み切ったのは今までのモデルに限界を感じたのですか?と言う質問がありましたが、モデルの限界領域を垣間見たと言うよりは、可能性を開く準備が整った感覚だと思います。アイデンティティのあるワードで言うと、リミッターカットをする必要性を感じた。

社会や会社やチームの中で個人の能力や個性を引き出すには、解釈の領域を広げながら容認力を高め、様々な場面の限定的思考やルールの解除をしてあげる。そして、クリティカルシンキングが出来るチームを創る。これからの時代は、そういうメッセージ性のある空気とマネジメントが必要だと思います。本当は自己責任でやって欲しいのですが、図解的にはリーダーが責任を取ってあげるべきポイントを増やす方が、プレイヤーの自由度が上がり最良の結果が生まれると思います。弱みは簡単に治せないけど、強みは簡単に伸ばせる。単純に得意だし好きだし、楽しいから。まぁ現実は難しいポイントも多く、裁量や器量の問題、パブリックの問題、コンプライアンスの問題にも繋がるので。

ただ、もういい意味で僕は諦めていると言うか開き直って、それが社会貢献に繋がるのなら、やむを得ないのかなとも思っています(笑)。ただ、社会貢献って言ったって、誰から見たソレなのかって話もありますが、でもまぁ、それはもう超絶主観的世界志向で進めて行くしか、ある程度の質と量の放出を実現できないと思います。
ですので、それを使命だと思って突き進んで行こうと、40歳を手前にして気付かされた出来事が幾つもあったのですが、それはまた別の機会にでも。

創業から8年、新たなステージへと歩み始めたLIVE CREATE。“旬”であり続ける為の代表交代、新たな形の”グループ化“。前例のないことにも果敢に挑み続ける同社の“第二章”の幕開けに、これからも目が離せない。

(取材=大関 まなみ)

特集一覧トップへ

食べログ掲載店募集中

飲食施設の分煙環境整備補助金の取り組み
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.