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都築学氏が率いる株式会社そらの新業態 「焼鳥 佐田十郎」で麻布十番に挑む

麻布十番大通りから一本入った通りにある「焼鳥 佐田十郎」は大人の隠れ家といった佇まい
キッチンを見渡せるカウンター席をはじめ、テーブル席や個室も完備されている
キラーコンテンツの焼鳥は、鶏の可能性を追求する同店だからこそ味わえるおいしさ
予約限定で提供している「鴨しゃぶコース」(2500円)を求めて来店する客も少なくない
株式会社そらの代表取締役社長・都築学氏

(取材=三輪ダイスケ)


都内屈指の洗練された街並みが広がる麻布十番は、感度の高い方はもちろん、富裕層や外国人旅行客、そして地元の方などで、連日にぎわう。メインストリートである麻布十番大通りには、老舗から流行りの店まで幅広く軒を連ねており、飲食店の競争も激しい。こうした特長を持つ麻布十番に3月1日オープンしたのが「焼鳥 佐田十郎」だ。運営するのは、そら(千葉県船橋市、代表取締役社長 都築学氏)で「佐田十郎」のブランド展開は、今回が初めてとなる。

現在、同社では「炭火イタリアンバル Azzurro520+Caffe(アズーロゴーニーゼロプラスカフェ)」や「あばら大根」、「山本炭焼店」などを展開し、地元の方に長く愛される店作りを行っている。中でも「うっとり」という鶏料理の専門店は、焼鳥や串焼、鉄板と多様な提案を行っていて、ファミリー層を中心に多くのファンを持つ。「焼鳥 佐田十郎」ではさらに焼鳥に特化し、客単価を6000円に定めて、アッパークラスを狙っていく。今回、新たなブランドを作って、麻布十番に出店した背景について、代表の都築氏はこのように話す。「『うっとり』で培ったノウハウを生かせば、さらに焼鳥の可能性を広げられるだけでなく、社員の新たな活躍のステージも作れると考えて『佐田十郎』を作りました。麻布十番に出店をしたのは、日本一の焼鳥店の激戦区だからです。大衆的な店から単価2万円近い店まで、成立させることができる街はなかなかありません。ここで繁盛させることができれば、他のアッパーな業態が成り立つエリアでも展開していくことができるでしょう。『佐田十郎』はラボという位置付けもあるので、様々な試みを行っていきながら、麻布十番で選ばれる店にしていきたいですね」。

もともと都築氏が飲食に飛び込んだのは、24歳のころまでさかのぼる。大学卒業後は、大手スポーツメーカーに就職し、飲食とは別の店を選ぶ。工学部を出身ということもあって、スキー関連用品の開発を希望していたが、なかなかチャンスに恵まれなかった。そんな時、氏の心を捉えたのが飲食だ。自らが企画したものをお客さまに直接提供をして喜んでもらう。そうした業界にやりがいを見出して、転職を決意。そして5年間、修行をした後、31歳で独立を果たすと、北習志野に一号店目をオープンさせた。現在、飲食以外にも3つの事業部でビジネスを展開し、グループ会社2社で全26店舗を運営している。

「焼鳥 佐田十郎」のキラーコンテンツは、もちろん焼鳥だ。同店では、旨みとコクが十二分に味わえる焼鳥を提供するため、低温で熟成した鶏を使用していく。この鶏の特徴は、捌いた後、一定の温度・湿度で寝かす点にあり、部位ごとに温度を2℃から6℃の間で調整し、時間も20分から60分と変えることで、柔らかさとジューシーさを引きだしている。また、調理するときも、部位によって6種類の塩を使い分けていて、タレも3種類を用意。こうして作られた串は、「焼師厳選の5本串」(2000円)と「焼師厳選の7本串」(2600円)、「焼師厳選の10本串」(3500円)などのコースはもちろん、アラカルトでも一串330円から480円で20種類近くのメニューが揃う。この他にも、予約限定で提供している「鴨しゃぶコース」(2500円)も人気のメニューで、鴨出汁を使った「親子丼」(1200円)や「カルボナーラ」(1200円)なども人気を集めている。アルコールのキーワードは“国産”でワインや日本酒がメイン。ワインは「河内葡萄酒/デラウエア2016」(650円)や「旭洋酒/ソレイユ 赤」(650円)などが、日本酒だと「愛宕の松」(小徳利750円/大徳利1150円)や「伯楽星」(小徳利750円/大徳利1150円)などが並ぶ。

今後、「佐田十郎」のブランドは、一年後に3店舗の展開を目指す。将来的な分社化も視野に入れており、店長の渡邊三純氏が事業全体を担っていく。また最近、同社では海外での店舗展開にも注力するなど、業界全体を盛り上げる話題が多い。そうした状況を踏まえて、都築氏はこれからのビジョンをこう語る。「いかに社員が輝けるステージを作っていくことができるか。それが私のミッションだと考えています。根っからのプロデューサー気質なのかもしれませんね。現在、お蔭さまで、事業全体を任せられるような人材が次々に出てきています。そうした社員がさらに活躍していけるように、新たなステージを創造していきたいです」。飲食というカテゴリーを超えて、活躍の場を広げ続けている都築氏が率いるそら。成長意欲の高い社員が、強くて厚みのある組織を作りながら、業界の新しい歴史を作り上げていく。

店舗データ

店名 焼鳥 佐田十郎
住所 東京都港区麻布十番2丁目8−16 七面坂ビル1F

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アクセス 東京メトロ南北線・都営地下鉄大江戸線麻布十番駅から徒歩5分
電話 03-6453-7747
営業時間 【月・火・水・木・土】17:00~25:00、【金】17:00~26:00、【日】17:00~24:00
定休日 なし
坪数客数 18坪 44席
客単価 6000円
運営会社 株式会社そら
オープン日 2017年3月1日
関連リンク 焼鳥 佐田十郎(FB)
関連リンク 株式会社そら(HP)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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