福岡の人気店での修行を経て、東京・世田谷でゼロからスタート
下北沢駅から茶沢通り方面へ約4分。ミニシアターやブックカフェなど、個性的な店が軒を連ねる下北沢南口ピュアロードの一角に構える「下北沢 焼とりダービー」。若者たちで賑わう駅前から外れた閑静な立地だが「僕はここが、下北沢の一等地だと思う」と店主の福田氏。明かり取り窓から漏れる光で営業中であることはわかるものの、壁が目隠しになっており、店内の様子は見えない。「下北沢にお住まいの方が『下北沢には落ち着いて飲める店がない』とわざわざ豪徳寺まで来てくださっていたんです。良い店ができたと思っても、すぐに若い人でいっぱいになってしまって、接客の質も落ちがちだと。だからあえて入りにくい店構えにしています」。
福田氏の出身は佐賀県。高校卒業後は自動車部品メーカーに就職し、安定した生活を送りながらもやりがいを見出せず、「好きなことを仕事にしたい」と26歳で飲食業界へ飛び込んだ。入店したのは、福岡県平尾にある「焼鳥の六角堂」。数ある業態の中から焼鳥を選んだ理由を、「料理人としてはスタートが遅い自分にもチャンスがあるのではと考えた」と言う福田氏は、約6年間に渡る厳しい修行を経て32歳で独立を志し上京。といっても東京に土地勘があったわけではなく、福岡時代から繋がりがあったグッドファット(東京都武蔵野市、代表取締役:岡村良太氏)が運営する三鷹「ひな酉ふじ乃」で働きながら、出店に向けてリサーチを重ねていたという。
創業店「焼とりダービー」のオープンは2020年8月、34歳のとき。コロナ禍真っ只中の苦労はありながらも、地元の人に支えられて瞬く間に繁盛店へと成長。豪徳寺での出店には偶然だったと言うが、地域密着型の店を作りたいと願っていた福田氏にとって、富裕層も多い住宅街である豪徳寺は最適な立地といえるだろう。店が軌道に乗り、従業員にも恵まれたタイミングで下北沢へ出店。若者で賑わう大衆的で安い店なら、下北沢には他に幾らでもある。居場所を求めてさまよう大人が寛げる店を作ろうと、2号店はより上質で、落ち着いた空間に仕上げた。
店舗データ
店名 | 下北沢 焼とりダービー |
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住所 | 東京都世田谷区代沢5-32-11 |
アクセス | 下北沢駅から徒歩4分 |
電話 | 080-8027-6164 |
営業時間 | 17:00~23:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 12坪15席 |
客単価 | 10000円 |
運営会社 | 株式会社D&B |
オープン日 | 2023年3月21日 |
関連リンク | 下北沢 焼とりダービー(Instagram) |