高校3年生で経営者に。地元・福知山市でドミナント展開
長年課題だった駅の立体交差化、複々線化が実現し、「下北線路街」「NANSEI PLUS」「ミカン」と個性的な複合商業施設が続々と誕生している下北沢だが、昔からある商店街のにぎわいも健在だ。駅北口から延びる下北沢一番街商店街、カレー店や古着店が立ち並ぶ一角のビル2階に「串焼きと煮野菜 下北沢の零や」はある。
オーナーの達川京平氏は京都府福知山市出身。高校3年生のときに、父親の創業店である店舗「なす亭」を受け継いだのをきっかけに、飲食の世界に飛び込んだ。「創業店を父が別の方に業務委託したところ、その方が突然店を辞めてしまって……。そこで、自分に運営させてほしいと手を挙げたんです。それがいまの『ちりとてちん』です」。中学生の頃から、父親が新しい店舗を開業するたびにオープニングスタッフとして手伝い、飲食業や、店を作り上げる工程に楽しさを感じていたという達川氏。さすがに「学生に店を任せるなんて」という声もあったが、熱意と覚悟が認められ、個人事業主として店を任されることに。その後も、福知山市内に「鶏料理と炉端焼き あぶりや」「大衆串屋台 ぜろや」「串カツストリーム 809」(「焼肉スタンド ハラミヤ」に業態変更)と順調に店舗を立ち上げていった。現在、ちりとてちんを含む4店舗は株式会社オフィスヒュートに売却している。
「『ちりとてちん』を受け継いだ頃から、東京出店は意識していました」と話す達川氏。当初は中央線沿線を狙って2年に渡って物件を探していたが、これという場所は見つからないままコロナ禍に突入してしまう。落ち着いた頃を見計らい、エリアを広げて探していた際に出合ったのが下北沢の物件だった。「最終的な決め手となったのは“自分と同じ世代の方たちと一緒に街を盛り上げていきたい”という想いでした。ターゲットは20~30代、お金はそんなに持っていないけれど外食を楽しみたい、そんなお客さんに来ていただけたらいいなと思っています」。物件は35年続いた居酒屋だった場所。老朽化は否めないが、内装を手がけたのが宮大工だったということもあって造りはしっかりしており、カウンターなど使えるものは活かすことに。外を歩く人からも窓に映るお客の影が見えるようにキッチンの配置を工夫した。
店舗データ
店名 | 串焼きと煮野菜 下北沢の零や |
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住所 | 東京都世田谷区北沢2-34-8KMビル 2F |
アクセス | 下北沢駅から徒歩4分 |
電話 | 03-5738-8017 |
営業時間 | 17:00~24:00(L.O.23:30) |
定休日 | 水曜 |
坪数客数 | 15坪40席 |
客単価 | 3500~4000円 |
オープン日 | 2022年4月30日 |
関連リンク | 串焼きと煮野菜 下北沢の零や(HP) |
関連リンク | 串焼きと煮野菜 下北沢の零や(Instagram) |