コロナ禍の開業。日商3000円からInstagramをきっかけに連日満席の繁盛店へ、飛躍的に成長
「100年に一度の再開発」が進み、大きく変化している渋谷駅周辺。話題の店が続々開業する中、道玄坂のマークシティ裏に「鳥とサワー 鳥どシ渋谷店」がオープンした。28歳の若き代表、船木崚氏が率いるArmy Ant(東京都国分寺市)は、これまで国分寺市や立川市で順調に店舗を展開してきたが、都心での開業は視野に入れていなかったという。今回、出店を決めた理由は「たまたまちょうどいい物件が出たから」。3店舗目「鳥どシ 立川店」、4店舗目「肉ドシ」も物件ありきで出店し、街に合わせたブランディングで成功に導いてきた。「実は、出店先を新宿と渋谷で迷っていて、どちらも物件を見つけて審査も通っていたんです。この物件はオール電化ということもあって悩んだのですが、『鳥どシ』という業態と街との相性を考え、渋谷に決めました」。
しかし、開業と同時に新型コロナウイルスまん延防止重点措置期間に入ってしまったため、しばらくは閑古鳥状態。1日の売り上げがわずか3000円という日もあったという。「そのときの来店客は1名のみ。それも、間違えて入ってきてしまった、という様子のお客様で……。本当にこの先もやっていけるか、さすがに不安になりました」と船木氏は苦笑する。ところが、2月半ば頃から一気に人気が広がり、いまや連日満席だ。多いときで来店者数は46席の店内で1日100名を超え、4月の月商は900万円だったという。「正直、ここまで売り上げが出るとは思っていませんでした。これまでの店舗とはオープンしてからの展開も、客層もまったく違いますね。既存店も順調ではありますが、ここ(渋谷店)だけで2店舗分の売り上げを作ってしまうんです。改めて渋谷はすごい街だなと感じています」と船木氏。
客層は20~30代が多く、女性が7割を占める。人気に火が付いた大きなきっかけは、Instagramだ。生のフルーツをふんだんに使った「フルーツサワー」や、骨つきの鶏肉を豪快に焼き上げる「どシ焼き」など、写真映えするメニューが若い世代を惹きつけた。また、公式アカウントでは自社で製作したプロモーションビデオも配信し、話題を呼んだ。船木氏が大切にしているのは「気負わずに楽しめる店」であることだ。スタッフとお客との間に自然と会話が生まれるよう、フルフラットのカウンター席を配したほか、壁紙代わりに貼ったカラフルな絨毯や、ちょっと“エッチ”なデザインのペンダントライトなど、カジュアルかつ、スタイリッシュな雰囲気に仕上げられている。「BGMは自分たちで作ったサウンドトラックを流しているんです。ちょっと懐かしい80年代の曲を入れてみたり、会話が生まれるきっかけになればと思っています」。
店舗データ
店名 | 鳥とサワー 鳥どシ渋谷店 |
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住所 | 東京都渋谷区道玄坂1-13 5MSTビル 1F |
アクセス | 渋谷駅から徒歩3分 |
電話 | 03-6427-8555 |
営業時間 | 16:00~23:00(L.O.22:30) |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 18坪46席 |
客単価 | 3600円 |
運営会社 | 株式会社Army Ant |
オープン日 | 2022年1月24日 |
関連リンク | 株式会社Army Ant(HP) |
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