酒の魅力を再確認し、新しい酒に出会える場を目指す。お客とのキャッチボールで酒を提供
「とにかく、お酒っていいな!と思ってもらえるお店にしたかった」と山田氏。酒蔵をルーツに持ち、長年にわたり酒に関わる仕事に従事。自身も酒をこよなく愛し、「酒オタク」を自称する山田氏がつくりあげたのは、酒の魅力を再確認し、新しい酒に出会える場だ。
揃えるドリンクは日本酒から焼酎、ウイスキーやジン、ブランデー、ワインまで多種多様。日々、様々な酒屋に山田氏が自ら足を運んで選ぶ酒は、地元でしか流通しない稀少なものや変わった造りのマニアックなものも含め、「飲んだ時にワクワクするものを仕入れています」という。注文はお客の好みや気分を伺い、コミュニケーションを取りながら山田氏がぴったりの1杯を提案していくスタイルだ。「メニュー表にあるものを、言われてそのまま出すだけじゃつまらない。その人の話を聞いて、『この人はどんなお酒が合うだろう?』と妄想を膨らませるのが何よりも楽しいんです!僕はこれがやりたくてお店を出したのですから」と笑う。お客の好みに合う銘柄のセレクトはもちろん、1杯目から2杯目、3杯目、どんな流れで提供すれば楽しんでもらえるかまで、営業中は酒でお客を楽しませることに全力を注いでおり、「この店に来て『飲みたいものがない』ということは、絶対にない」と胸を張る。同店にある酒はおおよそ100種類にのぼり、「本来は在庫を抱えすぎるのは良くないのですが、それまで知らなかったお酒との出合いを楽しんでほしいとの思いから、ついつい仕入れてしまうんです」と山田氏。
おおよその価格帯は、日本酒500円~、焼酎500円~、ウイスキーやジンなどの洋酒850円~、今後はワインも用意しボトル3000円~ほど。レギュラーメニューとしては、山田氏が北海道出身であることからビールは「サッポロクラシック」の中瓶を置き、850円。子ども向けにやはり北海道の名産のジュース「ガラナ」(400円)をはじめとするソフトドリンクも用意する。
フードは酒に合う肴を揃える。地元・谷根千のものを積極的に取り入れることをモットーとしており、精肉店「千駄木腰塚」のハムやベーカリー「Think」のバゲット、漬物店「やなぎで桜」の奈良漬けを使った酒肴も。また、日替わりのお通しに松前漬けを出すなど、フードでも出身の北海道にまつわるものも散りばめる。ほか、その日の鮮魚の刺身(660円~)や、マスカルポーネチーズと挽肉を加えたマッシュポテトをピーマンにディップして食べる「ポテトサラダ」(550円)な度を揃える。
そして同店で見逃せないのは、山田氏による自家製ラーメン。「酒オタク」であると同時に無類のラーメン好きでもある山田氏は、これまで何軒ものラーメン店を食べ歩き、書籍やYouTubeなどを見て独学でラーメンづくりを極めてきたという。老若男女が食べやすい味わいとして「貝だしラーメン」(1000円)は常時用意するほか、時期により鶏白湯や担担麵、沖縄そばなど、レパートリーは枚挙にいとまがない。麺は仕入れたものになるが、スープはすべて山田氏の手づくりだ。
店舗データ
店名 | 谷中 酒喰 清太郎 |
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住所 | 東京都台東区谷中3-1-3 2階 |
アクセス | 千駄木駅から徒歩4分 |
電話 | 080-7584-4930 |
営業時間 | 11:30~14:00、18:00~24:00【週末】12:00~15:00、17:00~24:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 9坪12席 |
客単価 | 3000~4000円 |
オープン日 | 2023年10月6日 |
関連リンク | 谷中 酒喰 清太郎(Instagram) |