駒沢大学に「シティースタンド 都会」が開業。イタリア郷土料理を居酒屋価格設定でカジュアルにアプローチ。イタリアンと酒場のミックスで、地域に根差す店づくりを目指す

会社も、スタッフも、自分自身も、時の流れに身をまかせ、新たな一歩を進みだす

実は、佐藤氏の会社の社員・スタッフはほぼ全てリファラル採用だ。「自社スタッフは、一生付き合っていく仲間だと思っています。そうなると、僕も歳をとっていくし、それとともに彼らも年齢を重ねていく。安い、うまいで回転させていく店づくりは先々続けていくことが難しくなっていく。だから今回からは、クオリティの高いものにそれ相応の価値を見出してくれるお客様と向き合える、強い業態を作ろうと考えたんです」。また、今後は輸入業の展開も視野に入れているという。「ヨーロッパに友人がいるので、食品を輸入して、販売する。その旗艦店をここにする。そんな構想を抱いています」。数々の苦難を乗り越えてきた佐藤氏は、自身の人生も、事業も、次のフェーズに移ったのだと言えよう。今後の展開から目が離せない。

右から、オーナーの佐藤拓良氏、シェフの能勢祐介氏。「能勢は料理の引き出しが多彩で、メニュー研究に余念がないんです」と、佐藤氏は評する

（取材＝高橋 健太）

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