独立からほどなく熊本地震で被災。東京に戻り、再起をはかる
ヴィクセスに入社してから4年が経とうとした2015年、佐藤氏は独立を決意。場所は祖母の自宅があった関係で、土地勘があった熊本。業態は、自身が初めて立ち上げを経験した「ESOLA」で、FCというかたちで開業をすることとなる。しかし、そのわずか7ヶ月後、熊本地震で被災。地盤沈下によって店舗の入っていたビルが傾き、営業はおろか復旧も見通しの見えぬ状況に。やむなく撤退を選んだ佐藤氏だったが、そこでヴィクセスから声がかかった。話を聞くと、同社は新潟で新ブランド「肉流通センター」を立ち上げるタイミングで、かつて新潟で「ESOLA」の成功実績を持つ佐藤氏に、ブランディングを任せたい、とのことだった。かくして、再びヴィクセスに入社した佐藤氏は、次の独立のタイミングを思案しながら「肉流通センター」の業績を上げていった。「新潟の店舗が軌道に乗った2018年頃、社内で『中目黒の焼肉店の店舗を業態変更も視野に入れて任せたい』という話があがってきました。私自身は再度の独立を考えていたので、中目黒の店舗を『肉流通センター』のFCというかたちで任せてもらえないか、という提案をしました」。かくして、「中目黒肉流通センター』で再び独立を果たした佐藤氏は、翌年2019年に「川崎肉流通センター」を開業。2021年にはオリジナルブランドの焼肉店「焼肉ショップ まんちい」を開業した。焼肉は定番ではあるが、サイドメニューに中華やメキシカンといった遊び心を入れ、「肉流通センター」と差別化。さらに同じビルの上階には「Sound Bar PATROL」を開業。「既存店の従業員がミュージシャンばかりだったので、表現の場を作りたいな、と思って始めました」と、佐藤氏は語る。
さらに、店舗展開を広めることを考え物件を探し始めた。「特に業態は考えていない中、先に物件が見つかりました」。場所は、駒沢大学。住宅街の入口にあたる立地だ。当初、焼肉でいこうと考えた佐藤氏だったが、近年の肉の原価高騰を鑑みて別業態をつくることに決めた。「イタリアンに再挑戦したいな、と思ったんです。地震による被災で、不可抗力とはいえ一度閉じている業態なので。そう考えていたら、本場イタリアで修業を積んできた料理人・能勢祐介が入社することになった。これはもう、やるしかないなと」。能勢氏をシェフに迎えた佐藤氏は、「イタリア郷土料理×大衆居酒屋×有機野菜」というコンセプトを打ち出し、2022年12月22日、「シティースタンド 都会」を開業した。
店舗データ
店名 | シティースタンド 都会 |
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住所 | 世田谷区上馬4-6-8 |
アクセス | 東急田園都市線駒沢大学駅より徒歩2分 |
電話 | 03-6321-7879 |
営業時間 | 17:00~24:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 約14坪 26席(2階16席、1階約10席) |
客単価 | 4000円 |
運営会社 | 株式会社ハイスポット |
オープン日 | 2022年12月22日 |
関連リンク | シティースタンド 都会(Instagram) |