ティー・カンパニーで地域貢献のマインドをインプット。地元・新潟の魅力を伝えるべく独立開業
JR西荻窪駅南口、数多の飲食店が軒を連ね賑わう駅前から少し離れた商店街を行くと、「LORO KITCHEN」の店内から漏れ出す温かみある光が目に映る。ガラス張りのファサードから覗けば、広いカウンターの奥で、朗らかに接客をする米田尚之氏・七夏氏夫妻の姿が。“おひとりさま大歓迎”の雰囲気を醸し出す西荻窪の酒場の例に漏れず、思わず足を踏み入れたくなる風情がそこにある。オーナーの井上和哉氏は「よね君(尚之氏)の料理と、七夏さんの接客。この夫婦が作る店の雰囲気を、この地で根付かせていきたい」と、語る。
新潟県出身の井上氏は、大学入学のタイミングで上京。学生時代はティー・カンパニーが運営する「彦べえ 国分寺店」でアルバイトをして飲食業の楽しさに目覚めた。就職活動では大手百貨店などに内定が決まるも辞退し、同社へ入社する。「先々のキャリアを考えたとき、一般企業ではどこかで頭打ちになるのが見えていた。それよりも、今まで飲食で培った知見も活かしてスタートした方が、キャリア形成も早いし、独立などの選択肢も増えると思ったんです。……と、いうのと、アルバイト時代の同期がティー・カンパニーへの入社を先に決めていて、『負けたくない!』と思ったのも本音です(笑)」。
入社後は吉祥寺の牛タン居酒屋業態で店長を務めるも、閉業。しかし、すぐさま荻窪のスペインバル「オギクボバル」の立ち上げを任される。同社としては初となるワインを扱う業態であったが、初任地での悔しさをバネに懸命に勉強を重ねインプット。地元に根付かせるため、イベントやツアー、料理教室といった催し物も積極的に行い、120席の大箱店舗を盛況に導き、6年間、店長・マネージャーを勤め上げた。「この頃、会社として6次産業化も積極的に取り組んでいたんです。酒蔵とのコラボレーションなどの地域貢献活動を行う中で、『自分が店を持ったなら』と、徐々に想像を膨らましていきました」。そうして思い至ったのが、地元・新潟県への貢献だ。「当初、新潟に出店しようと思っていたんですが、現地でリサーチしていると、地元に根差した素晴らしい店がたくさんある。それなら、私は東京で地元の食材を使うなどして新潟県を知ってもらおうと思ったんです」。こうして井上氏は、2016年4月末でティー・カンパニーを退職。翌月5月20日、阿佐ヶ谷で独立第1号店「新潟×タパス バル和」を開業した。
店舗データ
店名 | LORO KITCHEN |
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住所 | 東京都杉並区西荻南2-25-10 |
アクセス | JR中央線西荻窪駅南口より徒歩3分 |
電話 | 03-6454-2298 |
営業時間 | 17:00~23:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 約9坪 19席 |
客単価 | 4000円 |
オープン日 | 2022年11月7日 |
関連リンク | LORO KITCHEN(Instagram) |
関連ページ | 新潟×タパス バル和(記事) |