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西荻窪に「LORO KITCHEN(ロロキッチン)」がオープン。小皿イタリアンと居酒屋的アットホーム感で地域のランドマークを目指す


1号店のスタイルチェンジとコロナ禍を経て、次店舗出店を決意。元同僚の夫婦とともに挑戦の道へ

「新潟×タパス バル和」は、阿佐ヶ谷に数ある飲み屋街の中でも人通りの多い「阿佐ヶ谷スターロード」のほぼ中心に立地。加えて、「オギクボバル」で培った地域に根差すための接客や店づくりでファンを獲得。常連を増やし、売上を伸ばしていった。その一方で、井上氏は自らが抱いている理想と現状の乖離を感じ始めていた。「当初テーマとして掲げていた『新潟』という要素は、阿佐ヶ谷の人たちには求められていないということに気づいたんです。周りの店は大衆酒場系がほとんどで、訪れる人たちもそれを求めている」。他店との差別化のために尖ったコンセプトを掲げるより、近隣客のニーズや街の風情に店舗を馴染ませていく方針へとシフトチェンジした井上氏は、店名を「阿佐ヶ谷×タパス バル和」に変更。お手軽感とスタッフの接客に力を入れ、より大衆酒場感が増すようマイナーチェンジを行った。こうした井上氏の柔軟かつ合理的な運営方針が実を結び、同店は2020年以降、多くの飲食店を苦しめたコロナ禍においても、常連客に支えられ、売上が下がらなかった。「むしろ、自店舗の売上に加えて給付金も入っていたので、使い道を考えなければならない状況だったんです」。周囲の飲食店経営者に話を聞きながら熟考する井上氏。阿佐ヶ谷の店舗は利益が出ているものの、おおよその年間売上は見えている。今後、事業をスケールすることを考えるのであれば、今のままでは伸びしろがない。独立から4年経ち、井上氏は2店舗目の開業を決意した。

店舗を立ち上げるにあたって、井上氏が最重要視したのは人材だ。「自分のビジョンを共有できて、それに賛同してくれる人とでなければ、いい店を作ることは不可能だと思いました」。そこで、声をかけたのがティー・カンパニー時代の同僚であった米田七夏氏と、その夫の米田尚之氏。「七夏さんは、人を惹きつける接客力はもちろん、長い間スパイス料理店で働いていてその方面の知識が深い。よね君(尚之氏)はイタリアンをはじめ、和洋折衷さまざまな料理を学んできた料理のスペシャリストです。なにより、ふたりとも臨機応変で思考が柔軟。ビジョンの共有やアップデートもスムーズで、最高のビジネスパートナーだと思いました」。当時、荻窪で見つかっていた物件が諸事情で流れるというトラブルはあったものの、すぐにひょっこりと西荻窪で好条件の物件が出てきた。七夏氏は「実は、西荻窪は私の地元なんです。土地勘もあるし、知り合いも多いので、逆にラッキーと思いました」。また、尚之氏は「独立を視野に入れ始めていたタイミングで声をかけてもらったので、新店立ち上げの勉強ができるこの上ないチャンスだと思いました」と、語る。かくして井上氏は、米田夫婦の能力と人柄を中心に据えて、西荻窪の人々に愛される店づくりを方向性として定め、11月7日、「LORO KITCHEN」をオープンした。

店内は、唯一残置されていたカウンターの風情を活かし、自分たちで作り上げた。脇にテーブル席も配置

店舗データ

店名 LORO KITCHEN
住所 東京都杉並区西荻南2-25-10

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アクセス JR中央線西荻窪駅南口より徒歩3分
電話 03-6454-2298
営業時間 17:00~23:00
定休日 不定休
坪数客数 約9坪 19席 
客単価 4000円
オープン日 2022年11月7日
関連リンク LORO KITCHEN(Instagram)
関連ページ 新潟×タパス バル和(記事)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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