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大山に「おでんや ズズズ」が開業。板橋で最もテキーラを売る!?大山の人気店「酒呑み処 はな唄」の2号店。変わり種おでんほか、手間ひまかけた料理や自然派ワインを揃え、存在感を見せる

10月11日、大山駅から南側に伸びるハッピーロード大山商店街に「おでんや ズズズ」がオープンした。オーナーの佐々木亮輔氏は仙台で複数の飲食店を展開した林デザインオフィス、藤田製作所を経て、独立開業を目的に上京。同じく大山に構える創業店「酒呑み処 はな唄」は板橋で最もテキーラを売る店として知られる。2店舗目となる今回は、界隈には少ないおでんを主軸に据え、日本酒や自然派ワインとのペアリングを楽しませる。


アルバイトから飲食業へ。知人に背中を押され、東京での独立開業を決める

佐々木氏の出身は宮城県。高校卒業後、やりたいことが見つからずぶらぶらしていた時に、偶然目についた大手居酒屋チェーンの求人広告が人生を変えるきっかけになったという。

「それまで飲食店で働いた経験もなかったのですが、居酒屋で働きながら、こんなに人に感謝されるんだと嬉しくて、楽しくて。その後は、昼間はレストラン、夜はバーで働いたりもしていました」。

そんな折に東日本大震災が発生。幸いにも佐々木氏や家族は無事で、自宅も被害はなかったというが、広い地域でインフラや物流が遮断され、食料が不足していた。

「当時僕がパートタイムで働いていた、仙台を中心に飲食店を展開する林デザインオフィス(現在は閉業)の社長の『今ある食料を分け合って、みんなで生き延びよう』というスタンスに触れて、改めて飲食業って素敵だなと思いました。いつか自分もこんな経営者になりたいと思うようになったんです」。

林デザインオフィスでパートタイマーから統括マネージャーとして活躍した後は、同様に仙台を拠点に5店舗を運営する藤田製作所へ転職。いずれは仙台で独立をと考えていたところ、東京の飲食店で働く知人の「あなたも東京で働いてみたらいい」というひと言に背中を押され、上京を決意した。

「そんなこと、考えたこともなかったのですが、よくよく考えていく中で、仙台で独立するのはつまらないなと感じてしまったんです。既にお客さんや知り合いの業者さん、飲食業の仲間がたくさんいる仙台で独立すれば、なんとなく成功するだろうという予想はできました。でも、人生は一回だけ。だったら、東京や他県に出ていろんな出会いがあったらいいな。まずは行ってみよう――そんな思いで東京に出てきました」。

上京後、働きながら約1年かけて物件を探し、2019年に創業店「酒呑み処 はな唄」を開業する。「誕生日にテキーラで乾杯したい」というお客の要望に応え、その様子をSNSで上げていたところ、いつしか“板橋で最もテキーラを売る店”になっていたのだとか。

「あまりにもテキーラが売れるので、一体何事かと売上データを見たアサヒビールさんから酒屋さんに問い合わせがあったこともありました(笑)。テキーラを介してお客さん同士が繋がったり、いろんな繋がりが広がったことでコロナ禍もなんとか店を続けることができたので、本当にありがたいですね」。

あちこちからもう一店舗やってみないかという誘いがある中、常連客から働きたいという申し出があったこと、さらに資金の準備ができたことで2店舗目の出店を決める。

「おでんをメインにしようと思ったのは、大山におでん屋さんが少ないから。ここはもともとスナックだったんですが、階段を上って鉄の扉を開けた時に、出汁の香りがふわっと香ったら素敵だな、というイメージが湧きました」

ハイカウンターなどスナックだった頃の名残を感じさせる造作はそのまま活かし、カフェのようなモダンな空間に仕上げた。

鉄の扉に筆文字で「ズズズ」と書かれた表札が。一見客はやや入りづらいかもしれないが、商店街側の窓から、店の様子を窺うことができる

店内は明るく、温かみがあり、カフェのような雰囲気。営業中は出汁のいい香りが漂う

店舗データ

店名 おでんや ズズズ
住所 東京都板橋区大山町40-5 岡本ビル 2F

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アクセス 東武東上線大山駅から徒歩5分
電話 03-6909-5544
営業時間 18:00~25:00(L.0.フード24:00、ドリンク24:30)
定休日 不定休
坪数客数 10坪18席
客単価 4300円
オープン日 2022年10月11日
関連リンク おでんや ズズズ(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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