池尻大橋に「池尻居髪店」がオープン。居酒屋の魅力を再考、自由な発想で作る「異国籍＝居国籍」をテーマにしたエヌイーエス関連会社、渋谷の歩き方の新店舗

ＳＮＳ全盛時代、いま一度「居酒屋の魅力」を再考。本質に迫る店づくりを

「居酒屋」+「理髪店」で「居髪店（いはつてん）」。ユニークな店名の居酒屋がオープンした。池尻大橋駅の西口から徒歩１分、路面ではあるがやや奥まった場所に入口はある。店内の一角では、理髪店でよく見るサインポールが回る。

運営の渋谷の歩き方（東京都渋谷区、代表取締役：久保木秀直氏）は、「恋文酒場かっぱ」「やむなし」など、渋谷を中心に40店舗ほどの飲食店を展開するエヌイーエス（東京都渋谷区、代表取締役：山口義成氏）の関連会社。今回の「池尻居髪店」の立ち上げは、渋谷の歩き方取締役・渋谷統括部長の笹森達也氏が担当した。「会社でこの物件を契約したのですが、駅近といえど奥まっていて視認性は悪い。飲食店をやるには難しい物件で、社内で誰も立ち上げをやりたがらなかった。そこで、もう私が観念してチャレンジすることにしたんです(笑)」と話す。

「大衆酒場ひまわり」、「anywayやむなし」、「やむなし桜丘」の立ち上げを担当するなど、11年にわたり居酒屋に携わってきた笹森氏。今回の店づくりにあたっては、改めて居酒屋の魅力を再考したという。「５年くらい前から世の中でSNSが盛り上がり、居酒屋でも『映え』を意識することが増えてきた。ただ、大切なのはそこではないと思っていて。私はSNSが流行る前から想いを持って店を作ってきた。見た目だけではない居酒屋の本質に迫った店を作りたい。そんな中、居酒屋とは？を考え続けた結果、居酒屋は『自由』、『何をしてもいい』が、価値を生み出せる。そこが最大の魅力なんじゃないかと。そこで、フードでは、和だけにとらわれず自由に色々な異国のエッセンスを交えて、“異国籍”ならぬ“居国籍”をテーマにしました」と笹森氏。

渋谷を中心に展開するエヌイーエスグループにとって、初の池尻大橋の出店。駅からすぐの至近距離だが、やや奥まった場所に入口があり通りからの視認性は芳しくない

コンクリート打ちっぱなしの壁に、古材を使ったカウンターやアンティークのテーブルやイスを置く。店内奥には中二階の座敷席もあり

店舗データ