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三軒茶屋に「酒羅場(しゅらば)」が開業!学大「鳥せん」&三茶「居酒屋いっとく」それぞれのオーナーがタッグを組み、ネオ大衆酒場よりワンランク上の“第三の酒場”を目指す

7月22日、三軒茶屋に「酒羅場(しゅらば)」がオープンした。学芸大学「鳥せん」を運営する泉 優祐氏と、同物件で以前まで「居酒屋いっとく」を運営していた小林健祐氏の2人がタッグを組んで共同経営する。ネオ大衆酒場よりワンランク上の“第三の酒場”を目指し、居酒屋らしかぬシンプルモダンな空間で、焼鳥と一品料理の大衆つまみをリーズナブルに提供。コロナ禍ももろともせず、コスパのよさが評判となり口コミだけで20坪40席に1日70~100人を集客する繁盛ぶりを見せている。

通りに置かれたシンプルな看板が目印。地下への階段を下って入店する。通りから店内の様子は見えないが、賑わいが外まで漏れ、それに誘われ入ってくるお客も多いという
コンクリート打ちっぱなしの壁が印象的な、居酒屋らしくないシンプルモダンな空間。テーブル席を中心に配置し、一部カウンター席と立ち飲みスペースもアリ
「鳥せん」と同じ焼鳥をラインナップ。「パクチーささみ」は、ささみが見えないくらいたっぷりとパクチーをのせ、ささみも70gを打って食べ応え抜群だが230円のお値打ち価格に
半熟卵をトッピングした「ポテトサラダ」は特に人気の品。「鳥せん」は焼鳥店だが、同店は“居酒屋”の位置づけで焼鳥以外の一品料理も豊富に揃えている
左から小林健祐氏、泉 優祐氏。年齢も1つ違いで、旧知の仲だという

既存店「鳥せん」は7坪で月商450万円の繁盛店に

三軒茶屋駅から徒歩2分、多くの飲食店が軒を連ねる通りの地下1階。以前は、全席個室風の和風ダイニング「居酒屋いっとく」だった場所だが、5月末に閉店。その「居酒屋いっとく」のオーナーである小林健祐氏と、学芸大学の人気焼鳥店「鳥せん」のオーナー、泉 優祐氏の2人が共同で「居酒屋いっとく」だった物件を使って「酒羅場」をオープンした。

泉氏は、服飾関係の仕事を目指していたものの飲食に転向、三軒茶屋「ブラジリアン食堂 BANCHO」の店長などを経て、2016年に学芸大学に焼鳥店「鳥せん」で独立した人物。ボリュームある本格焼鳥をリーズナブルに提供し、そのコスパの良さから7坪で月商450万円の繁盛店に成長している。小林氏は、「ドミノ・ピザ」で店長やSVを経験し、2007年「居酒屋いっとく」で独立。13年にわたり同店を切り盛りしてきた。

泉氏の店づくりセンス&小林氏のマネジメント力、互いの得意を生かして共同経営へ

2人はもともと友人で、互いに飲食店経営の悩みを共有する中で「酒羅場」の共同経営に乗り出したという。泉氏は、「『鳥せん』の業績は順調でしたが、席が14席しかないためお客様をお断りすることも多く、それがストレスでした。より多くのお客様を迎えられる広さのある物件で新しいことに挑戦したかった。また、私はマネジメントが苦手で、そうしたことを任せられる人も探していました」と話す。

一方の小林氏も、「居酒屋いっとく」の運営に限界を感じていたという。「13年にわたり運営する中で、売上は安定していたものの時代の移り変わりもあり、個室居酒屋というコンセプトではこれ以上大きくハネることもないだろう、と思っていました。次の展開を考えあぐねていた折、『鳥せん』を見て、泉は私にはないセンスを持っていると感じ、彼とならおもしろいことができると考えました」。泉氏も、小林氏に対して「ドミノ・ピザ」でのマネジメント経験や13年「居酒屋いっとく」を運営したノウハウを見込んでいた。互いの求めているものが合致し、それぞれの得意分野を合わせて店の運営をしようと意気投合した。

「居酒屋らしいもの×居酒屋らしくないもの」のギャップで魅せる

店づくりは泉氏が担当し、そのセンスを存分に発揮。泉氏が目指したのは、“第三の酒場”だという。「昔の居酒屋が第一の酒場なら、いまトレンドのネオ大衆酒場が第二の酒場。そこからさらにワンランク上の、感度の高い都市生活者に向けた酒場をイメージし、自分の中で第三の酒場と定義づけしました」と話す。店づくりのポイントは、「居酒屋らしいもの」に「居酒屋らしくないもの」を合わせ、そのギャップによる魅力だという。具体的には、焼鳥をはじめ居酒屋定番のつまみを揃えつつ、店内はコンクリート打ちっぱなしの壁が印象的なカフェのような居酒屋らしかぬ空間を組み合わせている。

メニューは「鳥せん」で人気の焼鳥に、居酒屋的な一品料理が充実。焼鳥は「鳥せん」とほぼ同様のものをラインナップし、「砂肝」「レバー」「青山椒せせり」(各190円)、「パクチーささみ」「パルミジャーノつくね」「九条ネギ肉巻き」(各230円)など、多くは1本190~230円の設定でリーズナブル。それでいてボリュームがあることも特徴だ。「一般的に焼鳥は1本50gほどが多いですが、当店は70gくらい。価格も抑えているので、よくお客様から『経営は大丈夫か』と心配されますが(笑)、お客様の満足度を優先し、そのぶん多くの人に何度も来店してもらうことで利益を出しています」と泉氏は言う。一品料理は「ポテトサラダ」「冷塩レモンバジルトマト」(各390円)、「よだれ水餃子」(490円)、「チキン南蛮しば漬けタルタル」(590円)など。大衆酒場的なつまみを揃える。「四川坦坦焼きそば」「親子丼」(各590円)など〆のごはん・麺も充実し全40品ほどだ。「『鳥せん』は焼鳥を全面に出していますが、こちらは一品料理を充実させ、より居酒屋色を強めています」(泉氏)。

ドリンクは、「モルツ生」「レモンサワー」「ウーロンハイ」「角ハイボール」などが330円、「生キウイサワー」「豆乳抹茶割」「トマト割」などが450円と、フード同様にリーズナブルに設定。各種焼酎(450円)や、日本酒(690円~)も用意する。

店内はコンクリート打ちっぱなしの壁にシンプルでモダンな印象に仕上げ、いわゆる「居酒屋らしさ」はなく、カフェのようなオシャレさを意識している。客単価は2500円程度だが、そうは見えない高級感を打ち出している。そのギャップで、会計時に「思ったよりも安い!」と思わせることも狙いのひとつだという。

早速口コミのみで1日70~80人を集客。1日100人集客が目標

オープンから約1か月、積極的な販促も行っていないが、コスパのよさやギャップが生み出す魅力で口コミが広がり、コロナ禍でありながらも売上は想像以上に好調だという。現在は1日70~80人が来店している。「19~21時のピーク時の集客は良いのですが、早い時間と深夜帯がまだ弱い。それらの時間もしっかり集客し、コンスタントに1日100人が来店し、月商650万~700万円を3か月以内に達成したい」と泉氏。「『居酒屋いっとく』から改装し、客層がガラリと変わりました。以前はサラリーマンの宴会利用が中心でしたが、『酒羅場』では、若い人も多く友人同士やカップルなどが中心に。コロナ禍以前から計画していたことですが、新型コロナによって会社員の宴会が減った今、タイミングもよかったですね」と小林氏は話す。まずは経営を軌道に乗せ、三軒茶屋で誰もが知る店になることが2人の目標だ。

(取材=大関 まなみ)

店舗データ

店名 酒羅場(しゅらば)
住所 東京都世田谷区三軒茶屋1-36-6 三軒茶屋ラビ B1F
アクセス 三軒茶屋駅から徒歩2分
電話 03-3414-1461
営業時間 18:00〜2:00
定休日 日曜(祝前日の場合は月曜)
坪数客数 20坪40席+スタンディング数名
客単価 2500~2800円
運営会社 株式会社KOBA-SON
オープン日 2020年7月22日
関連リンク 酒羅場(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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