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“せつない気持ちのゴミ捨て場”がコンセプト、中野に「不純喫茶ドープ」が開業。昭和レトロにイマドキ感をプラスしたネオ喫茶、カフェと酒場の二毛作営業に加えてECにも力を入れる

7月29日、中野に「不純喫茶ドープ」がオープンした。クリームソーダやプリン、ナポリタンなど喫茶店定番の品を提供し、昼はカフェ、夜は酒場として営業する二毛作のネオ喫茶だ。SNSの積極的な発信により、20代~30代を中心にオープン直後から大盛況。店のロゴ入りグッズや店内で提供しているソーセージなどのECに力を入れている点にも注目したい。

中野ブロードウェイを抜けた先、早稲田通り沿いのビル2階に立地。ブルーのフードが目印
長年、喫茶店として営業していた場所を居抜きで取得し、趣を生かすためあえて造作は加えず、さくらんぼのネオンサインなどイマドキ感のあるアイテムをプラスした。会計は現金不可のキャッシュレスのみ
色鮮やかなクリームソーダは、ノンアル・アルコール入りの両方を用意。もちもちの太麺を使った「ナポリタン」も軽食として人気だ
多くのお客が写真を撮る「昭和プリン」は昔なつかしい固めの食感。「ニトロコーヒー」はビールのような泡立ちが楽しめ、「ニトロビール」(580円)や「ニトロハイボール」(550円)などのバリエーションも用意
代表の井川裕介氏。店前の食品サンプルが飾られたショーケースもスタッフが自作したオススメスポットのひとつだ

神田のネオ酒場「トーキョーギョーザクラブ」はSNSで話題沸騰、ECも好調

サブカルチャーの聖地としても知られる中野ブロードウェイ。そのすぐそばにオープンした「不純喫茶ドープ」は、昭和レトロな純喫茶風の店内に、イマドキのセンスをコンプレックスさせたネオ喫茶だ。コンセプトは「せつない気持ちのゴミ捨て場 夜になると開きたくなる扉」。オープン前からその怪しさと独特のクリエイティブがSNS上で話題となり、オープン初日から満席が続き、数日後には仕入れが間に合わず臨時休業になるなどにぎわいを見せている。

運営はwackwack creative(東京都千代田区)。バーベキュー事業を手掛けるREALBBQの代表を務める井川裕介氏が立ち上げた飲食店運営の会社だ。同社は、2019年12月、初の飲食店「トーキョーギョーザクラブ」を神田に出店。ギョウザとクリームソーダがウリのネオ酒場で、人通りの少ない路地裏にありながらも怪しいビジュアルがSNSで話題となり、若い女性を中心に目的客が続出。オープン初月から黒字化し、3月まで着々と売上を伸ばしていた。4月は新型コロナの影響を受けて休業したものの、OEMで製造するギョウザや小籠包、TシャツやグラスなどのグッズをECで販売し、売上を伸ばしていったという。

コロナ禍でBBQ事業が不振に。空き物件を狙い、前倒しで2店舗目に着手

「本来はバーベキューがオフシーズンになる10月ごろに2店舗目を考えていましたが、今夏は新型コロナの影響でバーベキューが不振に。それならば、雇用を維持していくためにも今のうちに2店舗目に着手しようと考えました」(井川氏)と、あえてコロナ禍で物件探しを開始。「『不純喫茶ドープ』の構想はすでにあり、昭和レトロな趣ある喫茶店のような空間をベースにしたかった。ただ、古いものを真似て新しく作るのはリアルじゃない。古いものにしか出せない雰囲気を重視し、喫茶店の居抜きに絞って内見しました」と話す。

そうして見つけたのが、30年以上喫茶店として営業していた同物件だ。「昭和の喫茶店らしい、経年変化した木のテーブルやレンガ調の壁の具合が理想的だった」と、内装は置物や花なども含め極力いじらずほぼそのまま生かした。そこに店のロゴでもあるさくらんぼモチーフのネオンなどの装飾を加え、イマドキっぽさをプラスした。

カフェ&酒場の二毛作で、1日を通して利益が上がる構造に

同店は昼12時から営業し、カフェとしても酒場としても使える二毛作営業だ。

ドリンクの目玉は4色のバリエーションを用意する「クリームソーダ」(580円)と、コーヒーを専用サーバーで窒素を注入しながら注ぎ、クリーミーな泡立ちが楽しめる「ニトロコーヒー」(550円)だ。昼はノンアルコールドリンクとして出すほか、夜はこれらにアルコールを加えた「クリームソーダハイ」(580円)や「ニトロハイ」(550円)としても提供。その他、アルコールは「キンミヤバイス割」「ガリサワー」(各480円)、「オールドハイボール」(580円)などのアルコールメニューを揃える。

フードは喫茶店定番を中心にラインナップ。カフェ利用のお客に特に人気なのが「昭和プリン」(580円)。さくらんぼを添えたクラシックなビジュアルが魅力だ。昔懐かしさのある「ナポリタン」(昼880円、夜580円)、「だし巻き卵サンド」(昼780円、夜580円)も人気の品となっている。

夜の酒場利用に向けてつまみメニューも多数用意。「和牛チョリピー」「イベリコ豚サルピー」(各520円)は、つくねにピーマンを添えた“つくピー”をイメージし、それぞれOEMで製造するチョリソーとサルシッチャを冷やしピーマンとともに提供する品。ガリが入ったタルタルソースをかけた「アジフライ 自家製タルタル」(520円)や「厚切りハムカツ」(530円)、「青のりと天かすのポテサラ」(380円)などが揃う。

店舗営業と並行し、ECも重要な収益源に位置付け

同店では店舗営業に加えてECにも注力していく意向だ。OEMで製造している食材や、Tシャツやグラスなどのグッズ等を販売していく。「飲食店とECはセットで考えています。店づくりの段階で、グッズ展開を見据えたアートディレクションをしてますし、食材もOEMなら展開しやすい」と井川氏は話す。

さらに、SNS運用にも力を入れている。オープン前からInstagramやTwitterを通じて積極的に発信したことで、初日から想像以上の客入りとなった。来店したお客が写真を撮影してSNS上で拡散され、それがまた来店を誘う好循環ができあがっている。

こうしたSNSの発信やOEMの商品、ECなどの手法は「トーキョーギョーザクラブ」で行い成功したものを再現している。この手法をベースに、今後もユニークな業態づくりを行っていく意向だ。「今回はたまたま喫茶店の居抜き物件が見つかったので『不純喫茶ドープ』を出店しましたが、実は他にも構想を練っている業態が何個かあるんです。具体的には内緒ですが、今後も居抜き物件に新しい要素を加えた業態を作っていきます。良い物件が見つかり次第すぐにチャレンジしたい」と話す。

(取材=大関 まなみ)

店舗データ

店名 不純喫茶ドープ
住所 東京都中野区新井1-9-3 グレースヒルTMY 2F
アクセス 中野駅から徒歩6分
営業時間 12:00~23:00
定休日 不定休
坪数客数 14.8坪 25席
客単価 昼:800~1030円、夜:2500~3300円
運営会社 wackwack creative株式会社
オープン日 2020年7月29日
関連リンク トーキョーギョーザクラブ(記事)
関連リンク 不純喫茶ドープ(Instagram)
関連リンク 不純喫茶ドープ(Twitter)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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