3月26日、五反田・恵比寿を中心に飲食店を展開するJO(東京都品川区、代表取締役:尾山淳氏)が、五反田駅西口エリアに焼鳥専門店「とり口」をオープンした。「酒場それがし」、「鳥料理それがし」、「それがし恵比寿店」、「LOVAT」、「肉料理それがし」に続き6店舗目の出店。昨年5月オープンの「肉料理それがし」から一年足らずで、同じ五反田エリアに新店舗を構える。
純米酒やワイン、肉料理など、これまで店舗ごとにコンセプトの異なる業態を展開してきた同社。今回オープンした「とり口」は、自社ブランド初となる焼鳥専門店だ。注目すべき点は、開業にあたり中目黒の行列の絶えない焼鳥の名店「鳥よし」出身の西口和樹氏を焼き手に迎えたこと。西口氏は、目黒「鳥しき」を筆頭に、数多くの名店の店主を生み出した「鳥よし」での長年の修行を経て独立。「鳥よし」のDNAを色濃く受け継いだ真打が、尾山氏とタッグを組み、長年の研鑽を積んだ捌き、串打ち、焼きの技術を惜しみなく発揮する。
尾山氏と西口氏との出会いは約1年半前にさかのぼる。「以前から焼鳥店を立ち上げたいという構想があった」という尾山氏が、店舗でも使用する滋賀県産淡海地鶏の産地を訪れた際に、知人の紹介で西口氏と出会った。その後互いのビジョンに共感し、昨夏には西口氏が同社に参画。研究や話し合いを重ねながら、二人三脚で出店構想を具現化した。
「とり口」のコンセプトは「焼鳥+(プラス)」。鳥取県産大山地鶏をはじめ、こだわり抜いた地鶏を使った王道の焼鳥をメインに据えながら、同時に趣向を凝らした鳥料理を展開。従来の”焼鳥”の概念を進化させ、新たなシーンを提案したい、という想いを込めた。メニューは「おまかせコース」(5800円)のみ。かしわ、つくね、血肝など厳選された焼鳥10本に、シーズンごとにメニューが替わる小鉢10品を提供。西口氏の確かな職人技術を基盤に、多彩な鳥料理を堪能できるフルコース1本で勝負をかける。
純米酒専門店からスタートし、日本酒やワインなどのセレクトにも定評のある同社。「とり口」でも、これまでのノウハウを活かした粒揃いのラインナップが魅力だ。和三盆の優しい甘さが特徴的な「リッチレモンサワー」(800円)をはじめ、爽やかな山椒が香り立つ「山椒ジントニック」(800円)、そのほか純米酒やワインなど約100種類を揃えるが、「スタッフは酒の知識も豊富。 “純米酒”や“自然派ワイン”などのジャンルにこだわるのではなく、お客様の好みや料理に合った銘柄を提案していきたい」と尾山氏は語る。
店内はオープンキッチンを囲むコの字型のカウンター席がメイン。半個室席を含め20坪に22席を配置するという飲食店としては贅沢な空間設計だ。「通常の飲食店なら、キャパシティを考慮してもう少し客席数を増やすことはできる。しかし焼き手の仕事量を考えると、料理を最高の状態で提供するには20席程度が限度だった。それに焼鳥は、やはりカウンターで味わってもらうのが醍醐味」と尾山氏。伝統的なスタイルを踏襲した空間で、職人の矜持が光る。
今後の展望については、「「焼鳥+」のコンセプトは料理に限ったことではない。例えばドリンクのセレクト、居心地よく過ごしていただける空間、きめ細やかなサービス。王道に敬意を払いながらも、自分たちのエッセンスを加えて新しい価値を創り上げたい」と語る。また将来的には、社内で経験を積んだスタッフの独立支援などにも取り組みたいと意欲を見せる。飲食店の新たな可能性を追求し続ける同社の動向にこれからも目が離せない。
店舗データ
店名 | 焼鳥専門店 とり口 |
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住所 | 東京都品川区西五反田2-28-10 |
アクセス | JR山手線五反田駅西口から徒歩5分 |
電話 | 03-6421-7254 |
営業時間 | 17:00~24:00 |
定休日 | 日曜日・祝日 |
坪数客数 | 20坪・22席(カウンター18席、半個室4席) |
運営会社 | 株式会社JO |
オープン日 | 2018年3月26日 |
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