ヘッドライン

話題や情報ではなく、自分好みの日本酒に出会えるまでナビゲートしてくれる日本酒専門業態「目黒 日本酒バル いと」が目黒に2014年12月1日オープン

ビルの3階、まさに隠れ家と呼ぶに相応し雰囲気が迎えてくれる
生成りの木のカウンターがほっこりと優しい、居心地のよい空間の店内
日本酒をシンプルに味わう鉄板のアテ。「カニミソ、塩うに、いか塩辛の珍味三種」だ
小さな蔵元や目にすることが少ない銘柄の日本酒に出会えるのも楽しい
店主の今野豊氏の日本酒トークもまたアテだ

(取材=にしやま とみ子)


目黒駅から徒歩3分、目黒通り沿いのビルの空中階に2014年12月1日オープンした日本酒専門業態「目黒 日本酒バル いと」。オーナー今野豊氏が同店でこだわるのは、自分の好きなタイプの日本酒が見つかるまで、あえて新しい日本酒へ挑戦して欲しいこと。常温で味わう熟成酒などの通称、変態酒と呼ばれるような日本酒まで、もっと飲んで、奥深い日本酒の世界を知って楽しんでという。

ビルの3階、わずか12席のマイクロサイズながら、無垢の白木のカウンターが目に優しい店内にはナチュラルでゆったりとした空気が漂っている。それもそのはず、ワールドワイドに活躍する友人のグリーンアーティスト佐々木真一氏が空間を手がけたからだ。桜と柿の自然木を活かしたでデザイン権ハンガーフックが柔らかい雰囲気を見せる壁は、稲の藁を入れた塗り壁。自然と向き合うグリーンアーティストの想いが息づき、米と水で醸す日本酒を味わうにふさわしい場にしている。

10坪弱の店ながらメニューに載らないものまでを含めると常時80種類から100種類近く、一升瓶、四合瓶の日本酒を揃えているという。それは、シンプルに自分が美味しいと思える一杯、新しい出会いに応えるためなのだ。初めてであれば、好みのタイプやふだん飲む銘柄を今野氏に問われることからスタートする同店。なにやらハードルの高い店のイメージであるが、改めて問われると案外、好みのタイプへの先入観や話題や情報で日本酒を選んでいることに気づかされる。今野氏のトークもユニークで、決して、こむずかしいうんちくなどは語らずに、心地良い日本酒の世界へと誘ってくれる。日本酒の銘柄の豊富さ、日本酒蔵の実力、歴史に感嘆させられる。因みに、自分好みの日本酒を知るコツの一つは、飲んだ先々で写メを撮ることという。

ともに味わう料理も当然ながら日本酒を引き立てるアテとなる一品を多く揃える。鶏の出汁で煮込む「鶏出汁おでん」(小650円、大1200円)や、「大山鶏のグリル(柚子胡椒で)」(1000円)のような、シンプルで素材の持ち味を活かした優しいテイストの料理がこだわりだ。定番メニューに加え時には飲食店仲間から届く、新鮮でクオリティの高い「刺身盛」がお得な価格で味わえる日替わりメニューも揃える。また、「白マーボーどうふ」(辛い・辛くないの2種類 各750円)や「ガパオライス風」(1000円)のように日本酒との意外なマッチングが楽しいオリジナリティある一品もある。

日本酒は、小サイズ90mlで、「本日の一杯」の350円からあり、ボリュームは400円〜600円と気軽に立ち寄れる価格となっている。メニューに載らない銘柄も多く、おすすめの一杯を楽しむのもこの店らしいスタイルだ。日本酒が苦手でも楽しめるようにと、梅酒、ウィスキーなども揃えているが、実は、いつしか日本酒を飲んで欲しいと考える彼の想いが潜む。

日本酒への造詣が深い同氏であるが、ここまで至るには意外や長い。持ち前の明るく説得力のあるトーク力とスキルの高さで、有名カリスマ美容院で店長を勤め、さらに請われてアウトソーシングビジネスへも転身と、飲食店とは縁のない業界で活躍していた。そんな彼が独立を目指し、飲食業界を選んだのは飲食業を営んでいた実家の影響と、サービス業が好きであったからという。修行した飲食店から始まった日本酒への道は、専門店にするほど一気に加速し深めたのだ。今後は飲食業のプロとしてしっかりとした人材を育てることに興味を持つ。

店舗データ

店名 目黒 日本酒バル いと
住所 東京都品川区上大崎3-3-4 バルメゾン36番館3F

 >> GoogleMapで見る

アクセス JR・地下鉄 目黒駅南口より徒歩3分
電話 03-6447-7295
営業時間 18:00〜03:00
定休日
坪数客数 10.5坪・12席(カウンター7席、テーブル5席)
客単価 4500円〜5000円
関連リンク 目黒 日本酒バル いと(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

ヘッドライン一覧トップへ

Uber Eats レストランパートナー募集