浅草橋駅から徒歩1分、ワイン樽や手書きの看板が目立ち、奥には木目調の風合いある店舗からL字型のカウンター席が見える「ワイン食堂 浅草橋バンバール」が2014年12月10日にオープンした。経営は、PEP&SMILE Management(ペップアンドスマイルマネジメント、東京都台東区、代表取締役:番場朋恒氏)。同社は、2012年1月、秋葉原に1号店のイタリア風居酒屋を意識したイタリアンバル「BAMBA-R(バンバール)」をオープンし、翌年4月にナポリピッツアが主力の2号店「PizzaKingBAMBA-R(ピッツァキングバンバール)」を新御徒町に立ち上げている。3号店となる今回は、希望していた立地でもある浅草橋にワインをメインとした「ワイン食堂」としてオープンした。
「非日常でもいいのですが日常の中の一番というか、『最高の日常』を届けたいんです」と話す代表の番場氏。大学卒業後にニッカウヰスキーの営業、アサヒビールでワインの営業を計6年経験した後、自分の店を出すという目標を掲げ、グローバルダイニングで6年半、サルヴァトーレクオモで3年半の合計10年間、飲食業に携わる。「グローバルダイニングの店長の時に、サービスひとつで全てが変わってくることを体験しました。その経験から、新物件を見つけてから人を探すのではなく、一緒に新店を立ち上げたいと思える仲間に出会うことができたからオープンさせてきました」と同氏は振り返る。客と本気のコミュニケーションをスタッフが自発的にとれることや、いつ客が来店しても本気でしっかり対応できるスタッフがいることを重要視しているのだ。さらに、グローバルダイニングのインハウスデザイナーから独立したPUZZLEの若林数正氏に1号店から内装デザインを手掛けてもらっていることからも、「すべてにおいて人ありきです」という。
「基本的に、料理のオススメを聞かれたら”全部ですよ”と答えています」というメニューは、すぐに提供できるおつまみが300円代からあり、ほとんどの客はおつまみを頼み、食べながら他の料理を待つパターンが多いのもうなずける。最も人気なのは、肉料理と魚料理。「霧島豚のハーブカツレツ」(1480円)は、サクサクの衣に包まれたジューシーな食感に”トンカツ屋の息子が揚げている”と聞いて納得。秘密は、スタッフ皆で手分けして作成するミルフィーユ状に成型した肉に隠されている。石川県能登島の網元から直送されてくる魚は鮮度の違いが伝わるのか、やはりカルパッチョの注文が多いという。イタリアンバルだけあって種類豊富な生パスタは、グローバルダイニング卒の皆が使っているものと同じもの。客の希望により乾麺やショートパスタにも対応するという嬉しい気遣いも。
ドリンクの主軸は、イタリアを中心とした各国のワインをリーズナブルに提供している。赤白ワイン「グラス」(350円~)「ボトル」(1780円~)と、まさに日常使いを意識できるように設定された魅力的な価格だ。ウイスキーの竹鶴「グラス」(700円)、芋焼酎の赤霧島や萬膳は「グラス」(580円)、前職の流れからニッカやアサヒ関係の洋酒や、浅草橋という土地柄に合わせ本格焼酎の比率が多いのも特徴だ。
「おいしい料理と良いサービス、そして元気と笑顔で、お客様にとってなくてはならない店。その街で最も必要とされる店になりたいです」と話す番場氏の目標は、1年に1店舗をオープンさせることだ。既に1号店ではオープンして1年後に「この店が無くなったら本当に困ります」と言ってくれる常連客もついている。今後の店舗展開については、今のところコンセプトも立地も全く決めていないという。番場氏がどんな空間を誕生させるのか楽しみだ。
店舗データ
店名 | ワイン食堂 浅草橋バンバール |
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住所 | 東京都台東区浅草橋1-10-7 信成ビル1F |
電話 | 03-3863-3338 |
営業時間 | ランチ 11:30~15:30(L.O.15:00) ディナー 17:00~23:00(L.O.22:30) |
定休日 | 日・祝 |
坪数客数 | 15坪 30席(カウンター14席 テーブル16席) |
客単価 | ランチ 830円、ディナー3300円 |
運営会社 | 株式会社PEP&SMILE Management |
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