“ステーキ激戦区”としても名高い銀座は、客単価2万円を超える老舗高級店から最近話題の型破りな低価格の立ち食い店まで、さまざまな業態がしのぎを削っている。そんな銀座からほど近い新橋の中央通りと外堀通り交差点の裏手のビル8階に、ステーキ業界の常識を覆す鉄板焼きレストラン「銀座のステーキ」が、アドバイザーにBOND DINING代表取締役の水口直文氏を迎え、10月9日オープンした。経営は、飲食店経営新規参入となる総合カタログ通販「ベルーナ」のグループ会社であるエルドラド(埼玉県上尾市、代表取締役 宍戸順子氏)。
同店は、「世界に誇る日本の和牛をリミットプライス(定額メニュー)という新しい文化とともに」というコンセプトのもと、A5黒毛和牛のモモ肉が楽しめる「銀座のステーキコース」(7800円)と同種のヒレ、サーロイン、モモ肉が楽しめる「極上和牛コース」(9800円)、「贅沢和牛コース」(12800円)の3つのコースを2時間制で用意。特徴は、前菜から始まり、メインは競りから厳選して選んだ最高位A5ランクの銘柄黒毛和牛の肉を「ステーキ」「しゃぶしゃぶ」「すき焼き」と、好きなように好きなだけ心ゆくまで食べられるという高級店における食べ放題スタイル。一流ホテルやレストラン出身の鉄板焼き職人が、目の前で料理するライブ感を楽しみながら味わうステーキは格別でありながら、価格が一律という安心感によって、至極のひとときとなることは間違いない。
ワインは、同社の親会社であるベルーナが展開する国内ワイン通販No.1を誇る「マイワインクラブ」で取り扱う直輸入ワインを45種類ほど取りそろえる。手頃な価格のワインから、最高級グランヴァンまで揃えた豊富なワインリストで、客の要望に応える。(赤・白 グラス800円~、ボトル4000円~/スパークリング グラス900円~、ボトル4500円~)
ルートを確立した牛肉の仕入れ業者から、一頭もしくは半身で仕入れることでコストダウンを図るだけでなく、ステーキにならない部位も調理法に工夫を凝らすことでロスをなくし、集客に繋げる同店の試みは斬新だ。さらに、“品質が良いものであれば、少しくらい値段が高くてもよい”とする消費者マインドにも訴求する。「とにかく、来ていただいたお客様においしいお肉をお腹いっぱい食べてもらいたいです」と同店責任者の原田研一氏。今後は、銀座界隈でドミナント展開や鉄板焼きを食べに行くエリアへの出店を考えているという。客に喜んでもらいたいという一心で店づくりを行なう同社。口コミで広がり、銀座のステーキは、ますます激化することだろう。今後の展開にも注目だ。