30種類のクラフトビールが均一価格480円。「CRAFT BEER MARKET（クラフトビアマーケット）」の5店舗目が、高円寺に11月29日オープン

2011年虎ノ門に30種類のクラフトビールをグラス1杯（250ml）480円、パイント780円の均一価格で提供し、新しいスタイルのクラフトビール専門店として業界に革命を起こした「CRAFT BEER MARKET（クラフトビアマーケット）」（ステディワークス、代表：田中徹氏）。11月29日、新店が高円寺駅徒歩3分「高円寺純情商店街」にオープンする。虎ノ門、神保町、淡路町、三越前に続く5店舗目だ。多くのビールファンを増やしてきた「クラフトビアマーケット」の特徴は、品質はそのままに低価格提供を実現させたことだけでなく、各店舗によってフードメニューやビールの内容が異なっていることだ。代表の田中氏は、店の責任者となる料理長が得意とする分野をメニューの軸とし、ビールの選定、サービス、空間づくり、接客など店長に一任している。その日の気分や、ビールのセレクトによって店を選び、回遊しているリピーターが多いという。ビールのセレクトも常連客の好みや要望を取り入れている。

「クラフトビアマーケット」の一番の強みは、実は人にある。既存店のスタッフが力をつけ、新店の料理長、店長にそれぞれ就任しているのだ。高円寺店の料理長は、神保町店のスタッフ、フレンチ出身の秋山氏が務める。コンセプトは「クラフトビール×炭火焼×フレンチ」だ。メインは素材にこだわった炭火焼をビールに合うようバランスをとる。山梨のワインを搾って残ったブドウ粕を飼料として、自然の中で育てられた牛、「甲州ワインビーフ」は、赤身が多く旨みがひきたっている。「カブリ 150g」（1280円）、「トモサンカク 150g」（1780円）など希少部位がならぶ。鶏は同じく山梨県産「健美赤鶏モモ肉」（1080円）。豚はスペインガリシア地方で栗を食べて丁寧に育った「ガリシア栗豚」（1200円）など。串メニューはフレンチのソースでアレンジ。「砂肝～ブール・ド・シャンピニオン～」「自家製つくね～ベアルネーズソースで～」（各300円）。その他、前菜も揃う。「季節野菜のテリーヌ～2色のソースを添えて」（680円）、「トリッパと白いんげん豆のカスレ仕立て」（680円）など。高円寺店では平日のランチ帯は営業せず、手をかけたビストロメニューを提案する。

出店について、田中氏は「オフィス立地で出店してきましたが、今年3月に出店した商業施設『コレド室町3』の三越前店では、土日の昼飲み需要が非常に高く、売上もオープンから17時までが3割と高い比率になりました」「土日はファミリーでの来店も多くみられ、郊外立地で土日は昼からビールを飲める店を出店したいと考えました」という。高円寺店は入口すぐに炭焼台を導入し、前面にカウンター席を設置。コミュニケーションのとりやすい席を配置。奥にはゆったりとしたテーブル席ゾーンと、ビアサーバーのまわりにはスタンディング席を配置した。ひとり飲み、二人飲み、ゆっくり食事まで様々な利用動機に対応するゾーニングとなっている。ファミリー向けにキッズランチや子どもビールも取り入れた、ファミリーが楽しめる場としても訴求する。高円寺で飲むことが多いという田中氏。飲食は中野が盛り上がっているが、高円寺を盛り上げていきたいと話す。

屋号は同じでも、同じ内容の店ではなく新しいことにチャレンジする同社。来春・来秋に出店を予定し、近い将来のプランとしてビールメーカーとなるべく準備を進めている。今年の夏には「クラフトビールと音楽の融合」をテーマに、全12アーティストによるライブと、50種類以上にも及ぶ国内外のクラフトビールが楽しめる野外音楽フェスティバル、「CRAFTROCK FESTIVAL」を開催した。来年初夏には第2回の開催を予定する。同社の企業理念である「日本のビール文化に貢献する」ヴィジョンは、クラフトビール専門店の経営にとどまらず多方面に展開し、着々と目標を達成している。今後も同社に注目したい。

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