中目黒駅より徒歩3分。住宅街となる暗い路地の突き当たりに、ポッと明かりの灯る一軒家がある。3月4日にオープンした「SATSUMA KING(サツマキング)」だ。同店は、日本三大地鶏の一つである“さつま地鶏”を使ったメニューを揃えたバルである。 入口は階段を上った2階。入店すると壁沿いには立ち飲みスペース、奥に長く伸びるカウンター席、その奥にはワイン樽のテーブル席がある。下へ続く階段を下りると、ベンチシートのテーブル席が広がる。「実質1階となる下の階は、予約対応できる席です。2階はふらっと立ち寄れる空間、1階はパーティーや宴会などにも対応する造りにしました」とブランド責任者の小室洋平氏は話す。 さつま地鶏は、鹿児島にある自社農場より直送。都内ではまだ食せる場所の少ない地鶏であり、さらにはそのなかでも「KING」と呼ばれる銘柄を使用する。同銘柄は、地鶏特有の旨味と歯応えが特徴。これまでの「地鶏は固い」というイメージを覆すほど、調理法を駆使して柔らかな食感に仕上げる。オススメは、低温でじっくりと火入れする「KING特製コンフィ揚げゴボー添え、山椒塩」(798円)や、生地から手づくりし店内の窯で焼き上げる「キングのハーブチキンとサラミ、きのこのピッツァ」(525円)など。また、店内で製造する「自家製キングハムと生ハムの盛り合わせ」(525円)をはじめ、約40種類(オススメメニュー含む、日によって内容変更あり)を用意するメニューのほとんどが525円というロープライスが嬉しい。 ワインは、スタッフがフランスのワイナリーに出向き、直接仕入れてきたものを常時30種類用意。また、国内で販売されていないものだけを厳選するため、“ここでしか飲めない”ものばかりだ。ボトルは1本2510円~3080円、さらに全種類525円でグラス提供もする。ワイン以外にも鹿児島の限定芋焼酎「薩摩維新」、「あくねの華」(各525円)など、ここでしか飲めない付加価値の高いアルコールばかりを揃えている。 ターゲット客は、20代後半から30代前半のトレンドに敏感な女性。男性が来ても満腹になるまで食べられるよう、「一皿のボリュームは多め」だという。「中目黒は住宅地であり、休日に訪れるトレンドスポットでもあると思います。一度の来店で少しずつつまむよりも『次回はこれを食べよう』と、次も来店したいと思っていただけるようにしました」と小室氏。駅から少し離れた立地でわざわざ客を取り込み、少しずつ常連客を獲得していく予定だ。中目黒というエリアで、さつま地鶏と現地買い付けワインという付加価値を高めた同店。今後の展開に目が離せない。
店舗データ
店名 | SATSUMA KING (サツマキング) |
---|---|
住所 | 東京都目黒区上目黒1-8-29 |
アクセス | 各線中目黒駅から徒歩3分 |
電話 | 03-6809-0075 |
営業時間 | 月〜金16:00〜翌2:00、土曜15:00〜翌2:00、日祝15:00〜24:00 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 30坪・50席 |
客単価 | 3000円前後 |