カレーや喫茶などの老舗店が数多く立ち並び、古本の街とともに「グルメの街」としても最近注目されている神保町に「おにぎり家ざいごもん」(運営:板垣工務店、代表取締役板垣寿海氏)がオープンした。同店は新潟県の北部に位置する村上市で「農家体験民宿ざいごもん」を経営する板垣工務店が運営。今回は記念すべき東京進出第一号店となる。 店長の板垣和伸氏は前職が俳優という経歴の持ち主だ。同氏は新潟・村上市の出身。朝日連峰に囲まれ、春は山菜採り、夏は渓流釣りなど、「四季を堪能できる自然豊かな土地に育った」。「もともと料理が好きで仲間に料理を振る舞っていた」という板垣氏。「ずっと故郷・村上の素材と酒を味わえる店をやりたい」と思っていたとのこと。実兄の寿海氏が故郷の村上市に戻り、「農家体験民宿」を創業したこともあって、郷土料理と酒を愉しめる店「おにぎり家ざいごもん」を2012年10月にオープンする運びとなった。 「おにぎり家ざいごもん」では農家から直接仕入れた「岩船米」を使用し、おにぎりを作っている。「岩船米」は山間を削った肥沃な水田の“棚田”で育てられることから、「棚田米」とも言われているそうだ。良質な清流に恵まれ、寒暖差の激しい気候の中で育った「岩船米」は数あるコシヒカリの中でも絶品で「日本一」との誉れ高い。おにぎりの具では「塩引き鮭やすじこがおすすめ」と板垣氏。「塩引き鮭」は鮭を一匹ずつていねいに塩漬けした後水洗いして塩を抜き、2週間ほど寒風にさらし、低温で熟成するという「村上市の名産品」。そのほか、村上産のふきのとうや紫蘇を自家製味噌と合わせた「ふきみそ」や「しそみそ」がおにぎりの具として人気だとか。また、おにぎりと一緒に板垣氏の母・千代子さん手作りの「赤かぶ・うり漬け・たくあん」(漬物盛り合わせ:600円)や心がホッとする「ポテトサラダ」や「大学いも」、「チキンのサルサソースがけ」など、ジャンルにとらわれない各国の創作料理が味わえるのもうれしい。 日本人の原点“美味しい米”を彩るのが村上市の地酒。板垣氏によると、「地元以外ではなかなか手に入らず、都内で飲めるのは多分うちだけ」という大吟醸「大洋盛」や日本百選にも選ばれた滝の名水でつくられた吟醸「鈴ヶ瀧」、「〆張り鶴 しぼりたて生原酒」等、日本酒好きにはたまらない銘柄が揃う。県ではなく、“市”というさらに狭まった名産を愉しめる「おにぎり屋ざいごもん」は非常にユニーク。今後は多くの日本酒通が集う店になるに違いない。
店舗データ
店名 | おにぎり家ざいごもん |
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住所 | 東京都千代田区神田神保町1-22 藤井ビル1F |
アクセス | 各線神保町駅から徒歩3分 |
電話 | 050-5807-3588 |
営業時間 | 昼11:00~14:30、夜17:00~22:00 |
定休日 | 日・祝 |
坪数客数 | 12席 |
客単価 | 昼850円、夜2500円 |
運営会社 | 有限会社板垣工務店 |
関連リンク | 店長ブログ |