神田駅西口商店街が栄える、内神田。東京メトロ大手町駅が近いこともあり、大手町エリアからの流入もある同エリアに、11月1日地方食材を使用した料理を売りにする「東京オーブン」(運営:テンプルボーイ、代表:渡辺真祐氏)が誕生した。同社は竹橋で「PLATFORM DELI+CAFÉ(プラットフォームデリカフェ)」を運営。渡辺氏は、NPO法人農商工連携サポートセンターの理事を務めていることから、「プラットフォームデリカフェ」にて毎月イベントを開催。各地の地方生産者との交流を持つ機会に恵まれたという。それをきっかけに、より明確なコンセプトで、地方食材と東京という都市をつなげたいと今回の出店に至った。 渡辺氏は以前、有楽町の国際フォーラム前に移動販売車を集結させた「ネオ屋台村」を運営するワークストア・トウキョウドゥの事務局に属し、その後、カフェ業態で独立。月に一度は、地方食材に関するイベントを行なっていた。しかし、昨年は東日本大震災に見舞われ、つながりのある生産地も被害を被ったという。そこで、前職の強みを活かし、移動販売車数台を届け、現地の人の就労支援を実施した。「あれから1年半、今でも5軒が営業しています」と渡辺氏。地方生産者とのつながりは、震災を乗り越え、絆となって存在している。 その渡辺氏が今回手掛ける料理は、全国各地の地方食材を用いた南部鉄器メニュー。牛は秋田より「鹿角短角牛すね肉の赤ワイン煮」(1980円)、豚は宮崎のまるみ豚「トロトロトン 鉄鍋煮豚スタイル」(880円)、鶏は岩手より「清流若鶏のローストチキン」(1羽1980円。1/2羽1280円)などを用意する。また、ドリンクには和歌山産のレモンを使ったレモンチェッロ、高知産のショウガを使ったジンジャーエールやモスコミュールなど、自家製ドリンクにも力を入れる。「国産の食材をここで食べて頂き『すごい!』『おいしい!』と感じて頂きたいのです。素材はシンプルかつ豪快に提供します。日本食材の良さをここで再認識して欲しいですね」と、“地方食材のアンテナショップ”を目指す。 通し営業で、ランチからカフェ、ディナーといつ来てもさまざまな利用ができる営業時間を設定。店内入口のドリンクカウンターでは、テイクアウトのコーヒーを50円引きで用意する。また、ディナータイムは店頭の立ち飲みスペースのみ、ドリンク全品100円引きにするなど、お得感で来店を促す考えだ。「地方と東京を結びつける“場”として1店舗目のカフェを始めました。『東京オーブン』では、“幕の内弁当”的にいろんな地方の食材を取り上げていきたいと考えています。例えば、今月は奄美大島の食材をピックアップしますよ、とか。今後も“地方活性化を担う東京の飲食店”として活動をしてきたいですね」と、渡辺氏は話す。
店舗データ
店名 | 東京オーブン |
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住所 | 東京都千代田区内神田2-6-9 翔和鎌倉橋ビル1階 |
アクセス | JR・地下鉄神田駅より徒歩5分 |
電話 | 03-3252-7778 |
営業時間 | ランチ 11:00~14:00、カフェ 14:00~17:00、 ディナー17:00~24:00 |
定休日 | 日・祝 |
坪数客数 | 27坪・44席 |
客単価 | 3500円 |
運営会社 | 株式会社テンプルボーイ |