兵庫県尼崎市の塚口を中心に、炉端居酒屋、イタリア料理店を展開するレストランバンク(尼崎市塚口本町、代表取締役:林秀光氏)が、7月30日、尼崎市塚口に「アレグロ つかしん店」をオープンした。アレグロとしてはすでに塚口に2軒、大阪市内に1軒あり、立ち上げから4年弱にして4軒目の出店となる。
「つかしん」とは、1985年に開業した尼崎市にある大型ショッピングモール。グルメ、ファッション、家電や雑貨などの生活用品店、生鮮食品のマルシェなどが並び、地元のファミリー層で賑わう地域密着型のスポットだ。そんな、つかしん内グルメゾーンの1階角地が、アレグロ新展開の場所。52席プラス、8席ほどのテラス席を配置し、豊かな緑と噴水が設けれらた開放感抜群のガーデンが望める好立地だ。
前述のとおり、つかしんの客層はファミリーや主婦層が中心で、アレグロは特に30代夫婦と幼児から小学生の子供をターゲットに据え、系列店にはない売りを推し出す。まずは、パスタメニュー。天満店や塚口店などでは本格派の生パスタを提供しているが、今回はあえて子供が口当たりよく食べられるスパゲティメニューを多めにラインアップ。特製ミートソースや各種クリームソースなど、ゆであげパスタ約20種(1000円~)を揃えた。また、パティシエの経歴を持つ同社社長林氏が腕をふるうイタリアンドルチェにも力を入れ、ナポリのシュークリームアラゴスタ(350円)、チーズ菓子カンノーロ(290円)、ティラミス(350円)などを展開。価格も系列店に比べてリーズナブルに設定し、ランチ後のスイーツや子供連れの主婦同士のカフェタイムにも利用しやすくなっている。
子供だけではなく、大人の舌も満足させるための最大の特徴が、薪窯で焼くナポリピッツァ。今回のオープンにあたり、社長、林氏自らナポリピッツァ協会認定の世界一のピッツァイオーロである牧島秋成氏(名古屋市中区大須、チェザリ)のもと、改めて薪窯でのナポリピッツァの焼き方を習得。その後、オープンに合わせてイタリアの薪窯ブランド・フェッラーラの薪釜を輸入するに至った。とはいえ、薪窯の重量は約2トン。店舗地下に駐車場が広がっていることへの懸念、防災面の問題も浮上し、つかしん側とともに思考錯誤すること約2カ月。床下に鉄板を埋め込んで窯を支える対策や水フィルターを使った換気システムなどを採用し、ようやく実現した。
こうした、アレグロの薪窯から生まれるナポリピッツァは、縁の焦げがなんとも香ばしい至極の一枚。ナポリの老舗カプート社の良質な小麦粉、水、塩、酵母のみをオリジナル配合した生地を、約1分10秒で焼きあげる。ピッツァメニューの推しは、ナポリピッツァの代名詞マルゲリータ(1180円)、マルゲリータとカルツォーネがハーフずつで楽しめるルーナロッサ(1780円)。店前の通路からは、林氏や一流ピッツァイオーロをめざすスタッフが額に汗しながら薪窯の前に立つ姿が見え、早くもつかしん定番の光景となりそうな予感だ。
オープン直後である現在はグランドメニューが中心だが、今後は「本日のおすすめ」として、旬の魚介類を使ったメイン料理も登場予定。魚市場に出向き、加工技術を身につけてきたスタッフたちが腕をふるう。薪窯の設置をはじめ、魚市場での研修などスタッフの技術や意識向上のための施策が多いことも同社の特徴といえる。
「小さなお子さんがいるご家族は、何か記念日があっても自宅や近所の手軽なレストランで済ましがち。そんなファミリーが、家族の特別な日の食事に選んでくれるお店をイメージしています。きちんと外食を楽しめて、でも服装はサンダル履きでOKというような気軽さも追求していきます」(同社広報・岸本氏)。
オープン日前後には系列店のスタッフが集結して店舗を盛り上げ、チームワーク抜群の同社。地域の若いファミリー層のニーズに響く日は近そうだ。
店舗データ
店名 | ナポリピッツァとイタリア料理 大衆イタリア食堂 アレグロ つかしん店 |
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住所 | 兵庫県尼崎市塚口本町4-8-1 グンゼタウンセンター つかしん にしまち1F |
アクセス | 阪急神戸線塚口駅 南口より徒歩1分 |
電話 | 06-6439-7915 |
営業時間 | ランチ 11:00~15:00 (L.O.14:30) カフェタイム 15:00~17:00 ディナー 17:00~22:00 (L.O.21:00) |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 53坪・60席(テラス席含む) |
客単価 | ランチ1000円、ディナー2500円 |
運営会社 | 有限会社レストランバンク |
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