前回の記事:Vol.1〜緊急提言!コロナでなくても、飲食市場は投資格付けCランク、リスクデカいです!
・コロナ関係なく外食マーケットは縮小している!
・補助金に甘んじるな!いまの行動が、後々のアフターコロナ時代につながる
・市場が縮小する外食と伸び盛りのデリバリー。どちらに投資すべきかは明らか
デリバリーの配送料は、物流の世界から見たら驚くほど「安い」
前回お話したように、縮小する外食マーケットに対する解決策としてデリバリーを提案します。データで示したように急激に市場規模が拡大し、今後も伸びが期待されるデリバリー。今後マーケットは8倍にもなるとも言われています。
僕の肌感覚ですが、飲食店の8割がデリバリーにネガティブな印象を持っている。以前デリバリーをやっていたが結果が出なかった、うまくいくイメージが沸かずやりたいと思わない、など。そういった人達から話を聞くと、配送料が高く利益が出ない。売上の作り方がわからない、といった懸念点があるようです。
「デリバリーは配送料が高い」という声に対して、私の答えはズバリ「安い」です。
まず、見ている視点が違うから「高い」という発想になるのです。
そもそも配送料とは物流の世界の話。配送にかかる価格は、運ぶのにかかる手間に応じて合理的に決定されます。フードデリバリーは「個宅配送」。大量の荷物を大型トラックに詰めて一箇所に届ける「一括配送」のようにはいきません。それぞれが注文した品を、それぞれの場所に、それぞれ指定の時間に届けるという、最も手間がかかる非効率なやり方ですので、価格が高くなるのは当然です。ところが、近年の技術革新やUber Eatsをはじめとするプラットフォームの努力により、従来の物流の世界で考えればあり得ないような安価な価格で配送することが可能になっています。これを利用しない手はありません。
飲食店視点から見ると、どうしても配送料をFLコストで考えてしまうため高く感じるのです。飲食業ではなく物流業、「比較する視点が全く違う」ということから認識しなくてはなりません。
とはいえ、デリバリーで利益を出すのは簡単というわけでもありません。今までの話をひっくり返すようですが、飲食店の中で、デリバリーに取り組んで成功しているのはわずか1%、というのが私の印象です。