ビルテナントの有効活用を提案
今回、アスラボが駅周辺の空き物件やスペースを利用して、ゴーストレストランのプラットフォームサービスを開始した背景には、やはりコロナ禍の影響が大きい。「もともと、共働きやリモートワークなどによって、人々が飲食を利用するシーンは外食から中食へ、都心から自宅付近へと、徐々に移行していました。それが今回、コロナ禍で一気に加速した印象がありますね」と、アスラボ代表の片岡義隆氏。「これによって、私たちが普段からの応援している飲食業界に関わる人々が大きな打撃を受けたことはもちろんですが、実は、ビルオーナーも『テナントが入らない』という影響を受けているんです」「ただ、その中にはこれからの時代にフィットした新しい事業展開に意欲をもっているオーナーも多い」と語る。これらの問題を解決するべく、惣菜売場やキオスク、デリバリーといった複数の販売チャネルのあるゴーストレストランのプラットフォーム提供を行い、駅近くの活性化と飲食店経営者や料理人のサポートを図ることに決めたという。
業態を問わず、広い販売チャネルでゴーストレストランのプラットフォームを提供
今回、アスラボが取り組むゴーストレストランは、「業態を問わない複数の販売チャネル」が特徴だ。例えば、駅ビル内であればタブレットで注文できる惣菜売場、キオスクの跡地であればコーヒー販売といったように、駅やその周辺の空いているテナントを確保し、そこに合う業態、商材をシェアリング。運営効率の上がるシステムなど、内部オペレーションのサポートも行い、出店者とともに、様々な業態や販売チャネルのゴーストレストランを作っていく。また、「駅近くということで、高架下の有効活用についても考えています」と、片岡氏。店頭に並ぶ惣菜は、高架下に作ったキッチンで調理を行う。これによって、料理人の雇用もカバーすることも可能だ。
低投資、低ランニングコストでの参入が可能。新たな食の可能性に期待
現在、都内数か所でゴーストレストランの提供がスタートしており、直近では12月21日にさいたま新都心でJR東日本と共に実験店舗を開始した。今後1年間で、主要な駅を中心に50ヶ所ほど拡大していく予定だという。
プレスリリース:5つの有名店フードメニューをデリバリー 新たなフードデリバリー事業「アスラボデリバリー」の実証実験開始
(左「金沢まいもん寿司」の北陸産蟹を使用したえびかに丼や、右「熟成肉の格之進」岩手県産国産牛のハンバーグなどを提供する)
現在、このアスラボが提供するゴーストレストラン型プラットフォームに出店するオーナー・企業を募集中だ。出店者のメリットとしては、既存の設備が整っている場所で出店が可能であるため、初期投資を抑えて始められることが大きい。人件費も抑えられるため、ランニングコストが低いことも魅力だ。加えて、コロナ禍で生活様式が変わったとはいえ、未だに人々の生活の軸になっており、集客に期待できる「駅」で出店できることもメリットだ。
また、参入する業態も問わず、これから飲食事業を始めたいという人や、すでにコンテンツを持っている経営者と幅広く受け入れる。地方の個店の商品を東京で出店するということも考えているという。
「ユーザーの体験価値を高める業態を一緒に作り、料理人や経営者の方を応援できればと思っています」と、片岡氏。今後の新たな食のスタイルとなり得るゴーストレストラン。激しい時代の変革が起きているだからこそ、参入してみてはいかがだろうか。
■問い合わせはこちら
フードスタジアム は、飲食店側、不動産側双方の課題解決につながるこの同社の低投資で出店可能なゴーストレストラン型プラットフォームの展開を応援していきます。来年には共催セミナーも企画中です。ご興味ある方は問い合わせからご連絡ください。