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インタビュー

【スペシャル連載】コロナショック、何していましたか?これからどうしますか? ~Vol.3 バイタリティ 岩田 浩氏~

飲食店に多大な影響をもたらした新型コロナウイルス。緊急事態宣言にともなう外出自粛要請で客足が激減、休業か営業継続か。店内営業ができなくなった店はテイクアウトやデリバリーに取り組むなど、コロナショックでオーナー達はどのように考え、行動していたのか、どんな心境にあったのか……。コロナショック下におけるオーナー達の姿を探るべく、リレー形式でインタビューを実施。第三回は、東日本橋を中心に「鳥番長」をはじめ数々の人気店を展開するバイタリティ岩田 浩氏に登場してもらった。



株式会社バイタリティ 代表取締役 岩田 浩
1971年、東京・浅草生まれ。中華料理店、酒販店の配送、大手飲食企業を経て独立。2009年2月、小伝馬町に「鳥番長」を開業したのを皮切りに、東京都中央区を中心に海外にも展開。「揚げ三兄弟」、「鶏鬨」、「日本焼肉党」、「豚大門市場」など計21店舗(海外3店舗、FC1店舗を含む)を手掛ける。今年12月には月島に3店舗をオープン予定。

一度休業した店を元に戻すのは時間がかかる。一部を除き営業継続

当社が多くの店舗を展開している東日本橋はオフィスも多く、3月は多くの団体予約が入っていましたが、新型コロナの影響でほぼキャンセルに。ですが、繁華街立地の店舗など一部をのぞいて大方の店舗は営業を続けていました。店は不思議なことに一度休むと元に戻すのに時間がかかってしまうんです。長期間、店を稼働させないと備品が壊れてしまうことも多いし、何よりお客様やスタッフの、人の心が離れてしまう。再開して以前の状態を取り戻すのには休業期間以上の長い時間を要してしまうのです。店の存在価値とは、お客様に食事を出すだけでなく楽しい時間を提供し笑顔になっていただくこと。スタッフとも話し合った結果、休業は店の存在価値が揺らぐ、という結論になりました。うちの店は地域の常連様が多く「がんばってね」とたくさんの応援の声をいただいていた。1人でも来てくれる限りは開けよう、と決断しました。

地域に必要とされる店であることを改めて実感、商売の原点に立ち返れた

お客様の数は激減してしまったので、アルバイトは給料を保障したうえで休んでもらい、社員だけで運営。夜は暇でしたが、幸いランチは売上がほとんど落ちませんでした。特に小伝馬町の「鳥番長」ではコロナショック以前からテイクアウトに力を入れていたので、多くのオフィスワーカーや、リモートワークで自宅にいる近隣の方々が来てくれて、1日50~60食を売りました。一部の店舗では八百屋として、地域の方々に向けて野菜の販売も行いました。

最初はスタッフも不安だったと思います。ですが、そうした取り組みをする中で、地元の方々を中心に感謝の声を聞き、地域から求められていることを実感。改めて商売の原点に立ち返れました。全店舗を休業にして補助金をもらった方が、出ていくお金は少ないかもしれない。でも、やってよかったなと思います。

店舗型展開のリスクを痛感。自社の強みをPB化して販売も視野に

これからの展望ですが、短期的な施策としてはこれを機にデリバリーに本腰を入れ始めました。思った以上に注文が入り、うまくいけば会社全体で1店舗ほどの売上を見込めそうです。ですが、コロナショックを通じて改めて今までの店舗型の展開のリスクを感じましたね。違う手段も考えていかないと。これまで培った強みをPB化し、他社に売っていくことなども考えています。3月で予約のキャンセルが相次いだ際は一瞬焦りましたけど、資金の確保に向けて早めに動いたことで、その後は安心して方針を判断していくことができました。今年の12月には月島で3店舗の新規出店が控えています。以前から進めていたプロジェクトで、コロナショックがあっても予定通り進めるつもりです。

次回は、埼玉県で展開するアロットクリエイトの田子英城さんにお願いしたいです。コロナショックを受けて開始したパンの販売が絶好調だそうですよ。よろしくお願いします!

(取材=大関 まなみ)

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