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祐天寺に「コトトイ」が開業。アオギリ卒業生、母の急逝を機に独立決意…知らない街でつながり生まれる「大人の集合場所」、ひと手間かけた家庭料理のカウンター酒場

3月9日、祐天寺に「コトトイ」がオープンした。オーナーの工藤尊子(たかこ)氏は「三軒茶屋 庄助」のグループから飲食のキャリアをスタートし、「名西酒蔵」や「ひとひら」、「アオギリ」などの居酒屋で経験を積んできた。独立店となる同店のコンセプトは「人が集まる場所」。おばんざいをはじめ、ひと手間をかけた家庭料理を提供するカウンター酒場だ。「飲食業を通じて得た、たくさんの人とのつながり」こそが財産だという工藤氏。新天地である祐天寺で、またイチからつながりをつくり地域に根差したコミュニティを目指す。


「飲食に向いている」熱烈スカウトから始まったキャリア

工藤氏の飲食業界のキャリアは24歳から。それまでは下北沢の古着屋で働いていたが、友人に誘われて訪れた三軒茶屋の居酒屋「蓮」(現在は閉店)で転機が訪れる。オーナーから「キミ、おもしろいからうちで働かない?」と誘われた。

当初は断っていたものの、オーナーはその後1カ月間、工藤氏の古着屋に顔を出してはシャツやベルトを購入。時には工藤氏を飲みに誘うなどして口説き続けた。工藤氏は「わたしがたくさんお酒を飲んで、周りの人と楽しくしゃべっていたのを見て、飲食店に『向いている』と思ったようです」と笑う。折しも、その古着屋が閉店することになり工藤氏は「1カ月だけ」いう約束で「蓮」で働き始める。ところが、結果的には6年間にわたって働くことになった。「アパレルはノルマを達成するため『買ってもらうための接客』をする。それと対照的に飲食店は、扉を開けた時点でお客様はお金を払う気持ちになっている。プレッシャーなく接客ができて、関係を深めていけるところが楽しくてハマっちゃいましたね」と工藤氏は話す。

「蓮」に加えて「三軒茶屋 庄助」「庄助はなれ」を展開する同グループで、包丁の研ぎ方から学び、最終的には焼鳥を焼くまでになった。接客や料理を学んだことはもちろん、何より大きな財産となったのは「人のつながり」だった。「三軒茶屋は飲食店同士の横の繋がりが強い。当初は友人が一人もいなかった街なのに、6年後には歩いていて知り合いに会わないことがないほどになりました」。

「蓮」や「庄助」は閉店となってしまったが、その後に働いた三軒茶屋の「名西酒蔵」や学芸大学の「ひとひら」でも、多くの人とつながりが生まれたという。2018年には、アオギリコーポレーションが都立大学に「はんろく」をオープンするタイミングで同社に入る。各店で店長を歴任し、最後は人事業務も担当するなど組織の中核を担う存在に。気づけば8年の歳月が流れていた。

「コトトイ」の外観。住宅街にある小さな入口で中の様子は見えにくいが、勇気を出して入れば工藤氏が温かく迎えてくれる

店舗データ

店名 コトトイ
住所 東京都目黒区五本木2-15-3
アクセス 祐天寺駅から徒歩7分
営業時間 17:00~24:00
定休日 月+不定休
坪数客数 10坪/カウンター8席、テーブル2席(最大4名)
客単価 4000〜4500円
オープン日 2026年3月9日
関連リンク コトトイ(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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