火入れで魅せる旬のコースと、炊きたての竈ごはんがウリ
フードは「おかませハーフコース」(5500円)が基本。内容は仕入れによって変わり、豊洲市場から仕入れる旬の魚や、生産者の想いが込められた産地直送の季節の野菜を使用した8~9品で構成される。藁・薪・炭を巧みに使い分けた火入れにより、味付けはあくまでシンプルに。取材時には、「北海道 炙り鰤と安肝 甘長とうがらし」「瞬間炙り海老 いくら 生雲丹 唐墨」「鳥取県 香箱蟹 白子 大根」といった、食材本来の旨みを最大限に引き出したメニューが並んだ。
コースはすべて一品料理で構成されており、ご飯ものは別途オーダーするスタイルを採用。〆の「竈ごはん」(一人前2000円)は、左官職人とともに仕上げた特注の竈で、新潟「かもはら農園」のこしひかりを炊き上げるこだわりの一品。紅鮭炭焼きいくらや山利のじゃこ山椒、明太子といったご飯のお供を添えて提供する。
コース単体で5500円という手頃な価格を打ち出すことで、初来店でも気軽に料理の質を体感できる設計となっている。ご飯を追加しても8000円弱、酒を含めても1万円ほどに収まるため、会計時に価格以上の満足感を得られやすいのも狙いの一つだという。
また、渋谷という立地特性や女性客への配慮も構成に影響している。「三軒茶屋や池尻大橋のようなベットタウンでは、〆の食事までついていた方が喜ばれますが、渋谷では2軒目に行く方も多い。また、女性のお客様がコースのボリュームに応じてご飯の有無を選べるよう、コースとご飯を分けています。とはいえ、カウンターの目の前に竈がどんと構えているので、つい頼んでしまう方がほとんどですね」と笑う。
ドリンクの目玉は、全国各地から厳選された10種以上の日本酒(100ml・600円~)と、8種以上のフランス産ワイン(グラス1000円~)。そのほか、生ビール「東京クラフト(中)」(880円)、ウイスキー(800円~)、サワー(各780円)、ジン(1100円~)、焼酎(800円~)、お茶ハイ(680円~)、ソフトドリンク(580円~)と、幅広いラインナップを揃える。

名物「竈ごはん」。宮崎の軟水を用い、米一粒一粒がふっくらと立ち上がるよう丁寧に炊き上げている。別途料金で、白米から旬の食材を使った炊き込みご飯への変更も可能

取材時の「おまかせハーフコース」より、「長崎県 鰹藁薪焼き」。藁で一気に燻し上げることで、香ばしさの中にほのかな甘みが広がる一皿
店舗データ
| 店名 | 並木橋みりん |
|---|---|
| 住所 | 東京都渋谷区東2-23-8 ふじビル 1F |
| アクセス | 渋谷駅から徒歩8分、恵比寿駅から徒歩10分、代官山駅から徒歩13分 |
| 電話 | 03-6427-7090 |
| 営業時間 | 18:00~24:00 |
| 定休日 | 日曜・月曜 |
| 坪数客数 | 13坪21席 |
| 客単価 | 10000円 |
| 運営会社 | 株式会社スケイル |
| オープン日 | 2025年10月6日 |
| 関連リンク | 並木橋みりん(Instagram) |
| 関連リンク | 魚と酒 めから鱗(記事) |
| 関連リンク | 酒と麺 タイノタイ(記事) |


















