町田のアイコン的存在としてあり続けるため、より持続可能な業態へ見直し
町田を中心に相模原、大和、海老名、綾瀬、厚木、座間を「武相エリア」と総称し、「GOOD LIFE BUSO」のビジョンのもと同エリアで事業を展開するキープ・ウィルダイニング。居酒屋やカフェの展開からスタートし、近年では2019年に町田にルーフトップ付き200席超の大箱レストラン「武相キュイジーヌ STRI」を出店したのをはじめ、2024年には地元企業10社とジョイントベンチャーで立ち上げたクラフトビールの醸造事業「BUSO BREWERY」、行政と連携し文化財や公園内での飲食店運営など多彩な事業を展開し、地域を盛り上げている。
前身となった「01 CAFE」は、町田にまだチェーン以外のカフェが珍しかった2012年にオープン。以後、同社の代表的店舗として町田を盛り上げてきた。「2010年代前半、都心ではダイナー風のカフェが盛り上がっていた。町田にはそういったカフェがない、とオープンしたのが『01 CAFE』でした」と、リニューアルで全体ディレクションを担った同社取締役営業部長の沼田直哉氏は話す。
「01 CAFE」は「ハワイアンダイナー」をテーマにしたカフェで、1階と2階の2フロアで広さはおよそ60坪弱。「かつては社内でも売上や利益がトップクラスの店舗で、長年にわたり町田で親しまれてきました。ただ、次第にダイナー系のトレンドが下火になったことや、自社で他にも町田にカフェを複数出店したことで存在感が薄れてきていた。これからも店を長く続けるため、より持続可能な業態へ見直す必要性を感じるようになりました」と沼田氏。
また、客層の偏りにも課題を感じたという。「いつの間にかお客様の9割が20代前半の女性になり、それ以外の層がやや入りにくい雰囲気ができていた。もちろん若い女性のお客様にも来てほしいのですが、30代や40代、男性も含む幅広い人に愛されることが長く続く店には必要だと思いました」と話す。
そしてたどり着いたのが、カフェ文化が深いフランス・パリ。現地の空気感を再現したブラッスリーカフェへの転換を目指した。「20年、30年と経ったとき、色あせるのではなくむしろ深みが増す店にしたい。パリのカフェは人々の生活に根差すもの。トレンドに左右されない普遍的なカフェを、と考えたときパリのカフェやブラッスリーが浮かびました」。店づくりにあたっては沼田氏とデザイナー、料理長でパリへ飛び、現地の雰囲気を再現するためカフェを巡ってイメージを膨らませていった。

店内はもちろん外装含めフルリニューアル。町田駅近くの繁華街に突然パリのようなカフェが表れ、注目度は抜群。過ごしやすい季節はテラス席でくつろぐのもオススメ

貸切にも使える2階。アンティークの家具や調度品を並べ、経年変化の楽しめる素材を多用している
店舗データ
店名 | Zéro One Café & Brasserie(ゼロワンカフェ アンド ブラッスリー) 町田 |
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住所 | 東京都町田市原町田6-7-3 |
アクセス | 小田急小田原線町田駅南口から徒歩2分、JR横浜線町田駅北口から徒歩2分 |
電話 | 042-709-7688 |
営業時間 | 9:00~22:30 |
定休日 | 年末年始 |
坪数客数 | 約60坪80席 |
客単価 | モーニング800~900円、ランチ1500~1700円、ディナー2400~2500円 |
運営会社 | 株式会社キープ・ウィルダイニング |
オープン日 | 2025年2月6日 |
関連リンク | 武相キュイジーヌ STRI(記事) |
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