有名店で修業してきた点心師と、飲食店運営の経験が長いソムリエが、自分たちの構想を実現させて出店
渋谷区にありながら閑静な住宅街で、あらゆるジャンルの名店も揃っている幡ヶ谷エリア。そんな幡ヶ谷駅から首都高速4号新宿線沿いに徒歩3分ほどの場所に点心師による本格点心と、ソムリエ厳選のワインを楽しめる「yum(ヤム)」がオープンした。
点心師でありシェフの西原みのり氏は、飲食業9年目。出身である北海道の専門学校を卒業した後、上京して「グランドハイアット東京」の「チャイナルーム」に就職。5年ほど経験を積んだ後、六本木「虎峰」をはじめとする高級レストランの運営に加え、「鶴ふく」や「ひもの屋」などの居酒屋ブランドを多店舗展開するsubLime(サブライム)に入社し、少量多品目のモダンチャイニーズコースを提供する麻布台「Series」で点心シェフとして腕を磨いてきた。
中華、なかでも点心の道に進むと決心したのは専門学生時代に遡る。「点心専門で中華料理を教える担任の先生から影響を受けました。中華鍋を振る人がたくさんいるなかで、点心にしか出せない魅力に惹かれ、細かい作業が好きなので向いているかもしれないと思ったんです」。
当時「Series」のマネージャーを務めていたのが、ソムリエの渡邉與義(わたなべ くみよし)氏。ここで二人は出会い意気投合する。渡邉氏は酒販店いまでやで和酒を中心に学び、subLimeに入社してからは、業態問わずあらゆるジャンルの新店立ち上げや運営を行ってきた人物。新卒採用や新入社員教育など人事業務に従事する期間を経て、コロナ禍の影響で新卒採用が不要になると、「Series」で現場に復帰することとなった。
やがて西原氏と渡邉氏は新たに西麻布「蓮」を立ち上げ、店とともにNA Groupに移籍。同社はsubLimeの業務委託からスタートした企業で、現在はたまプラーザ「CLASSICAL PASTA」や登戸「エビス」などの飲食店運営を行っている。
「蓮」ではコース料理を提供していたが、2年ほど前から「もっと気楽に点心とワインを楽しめるお店を作りたい」という構想が膨らんでいた。「私自身が呑むのが好きで、好きなものを好きなだけ食べたいという思いがあったんです。でも、コースとアラカルトでは勝手が全く違うので、挑戦でしたね」と西原氏。物件は食への感度が高い人が集まる代々木上原や幡ヶ谷などの西原エリアを中心に検討した。2人体制の営業をベースとして10坪程度の物件を探していたところ、見つけたのがもともとハンバーガー店だった12坪の現物件。NA Groupの出店方針からすれば駅から少し離れているが、カウンターがあり、キッチンから店内が見渡せるレイアウトが決め手となり、オープンに至った。
店舗データ
店名 | yum(ヤム) |
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住所 | 東京都渋谷区幡ヶ谷1-6-5 幡ヶ谷コーエイマンション 1F |
アクセス | 都営新宿線 幡ヶ谷駅から徒歩3分、都営新宿線 笹塚駅から徒歩10分 |
電話 | 03-6300-0440 |
営業時間 | 17:00~23:00(L.O.22:00) |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 12坪15席 |
客単価 | 6000円 |
運営会社 | NA Group株式会社 |
オープン日 | 2024年10月11日 |
関連リンク | yum(Instagram) |