松陰神社前に「ワイン居酒屋neco（ネコ）」が開業。三軒茶屋の繁盛店「ニューマルコ」で身に付けたセンスでつくる無国籍料理と自然派ワイン、母と二人三脚で営業する隠れ家居酒屋

狭さを生かした密度の高いぬくもりのある店

当初から２年働いて、独立する予定だったという中村氏。物件探しなどに時間がかかり、結局は「ニューマルコ」で３年働いて独立となった。最初は三軒茶屋や学芸大学周辺で探したが、家賃等条件面でのハードルが高く断念。それからエリアを広げて探し続け、6件申し込んで、6件目にようやく決まったのが、今の物件だったという。「門口が狭く、奥に細長い間取りで積極的に気に入ったわけではないのですが、母と二人で密度高くやろうと思ったら、これぐらいの広さがいいかなと思いました」。店舗面積は約10坪で、カウンター6席、テーブル4席。奥に伸びたカウンターと縁が丸くなったテーブルがぴったりと収まり、狭さを感じさせない。

北海道から中村氏の母、龍子（りょうこ）氏も上京し、頼もしい戦力となり「neco」がスタート。店舗のコンセプトは、当初“北海道グルメとナチュラルワイン”だったという。「好きな料理を作っていくと、あまり北海道らしくなくなってきてしまって。ワインに合う無国籍料理とワインを気軽に楽しんでもらえればと思います」（中村氏）。

料理や人が映えるようにと、壁や床は無機質なグレー。家具は木製でそろえ、温かみが感じられる空間になっている

店舗データ