自社の経験と強みをもとに、店舗づくりの肝である“ストーリー”と“名物三本柱”を作り上げる
今回、流行に対するアンテナが高めの女性客を中心とした飲み客の取り込みを狙い、コンセプトは「ツマんで呑めるスシ呑み屋」に定めた。「『居酒屋』としてしまうと薄利多売な印象をお客様に与えてしまう。なので、『スシ呑み屋』と名付け、居酒屋より少しアッパーな客層をターゲットとすることにしました」。店舗づくりの第一歩として着手したのは、“ストーリー作り”。これは、スパイスワークスからプロデュースを受けた店舗は必ず最初に行うというものだ。練り込んだストーリーをスタッフ全員で共有し、店舗外装、内装、メニュー、サービスなど、あらゆる面で世界観の演出を徹底。「ウチの店は、『日本の寿司職人が、アメリカンレストランで修業した』というストーリーを盛り込みました」と、山崎氏は語る。
ストーリーを作ったら、サービス、フード、ドリンクそれぞれに“三本の柱”と称した名物を考える。「サービスに関しては、当初、鳴り物を鳴らすといった“モノ”で盛り上げるという案も出ましたが、最終的には奇抜なことをやらず、接客を重視する形で落ち着きました。これは、私たちが今までFC店舗の運営をしてきたことが大きかったですね」。フードクルーズファクトリーが長年続けてきたFC店舗の運営では、接客マニュアルに沿って積極的にお客との接点を作ったり、オーダーなどの出数を調べたりなど、“凡事徹底”が不可欠だった。これを同社の長所と定め、ソフト面でお客の満足度を高めることを主軸に、サービスの三本柱を決めた。「ひとつ目は、おみくじ付きの“お箸”で、お客様にちょっとしたワクワクを味わってもらう。ふたつ目は、“アテンド”。ファーストドリンクご注文の際、モバイルオーダーの説明やメニューのおすすめ、コンセプトなど、お客さまがお店全体を楽しめるようにご案内をする。みっつ目は、“クロージング”。お客さまがお帰りの際に『本日はいかがでしたか』と、感想を伺うんです」。モバイルオーダーの導入により減ってしまったお客との接点を自発的に作り、距離を縮めて再来店動機を作ることが目的だ。また、これにより、お客の来店目的やシーン、属性など、様々な情報収集にも期待ができる。サービスと同様にフードとドリンクそれぞれの“三本の柱”も定め、12月9日、「ほぼ上野 オスシマチ」は開業した。
店舗データ
店名 | ほぼ上野 オスシマチ |
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住所 | 東京都台東区上野3-21-7 福寿ビル 1F |
アクセス | JR御徒町駅より徒歩1分 都営大江戸線上野御徒町駅より徒歩2分 東京メトロ銀座線上野広小路駅より徒歩2分 東京メトロ日比谷線湯島駅より徒歩3分 |
電話 | 03-5826-8006 |
営業時間 | [月~金] 15:30~翌04:30 [土] 12:00~翌04:30 [日・祝] 12:00~23:00 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 約20坪 52席(店中、外合計) |
客単価 | 4000~5000円 |
運営会社 | 株式会社フードクルーズファクトリー |
オープン日 | 2022年12月9日 |
関連リンク | ほぼ上野 オスシマチ(Instagram) |
関連リンク | フードクルーズファクトリー(HP) |