競合を抑え、念願叶って駅前の好立地に開業
「立呑み 鉄砲玉」があるのは、学芸大学駅東口から徒歩1分の好立地。青いテントに店名と電話番号が染め抜かれたファサードは、まるで昔からこの場所にあったような錯覚を覚える。
「もともとあったテントの枠組みを活かして、昔ながらの大衆酒場のイメージで作りました」と話す大将の正木氏は高知県出身。割烹を運営する両親のもとに生まれたこともあって、高校卒業後に地元の有名料亭「花蝶庵」へ就職。その2年後、20歳で上京する。当時、六本木ヒルズにあった「焼きとり八兵衛」で3年間働いた後、一度は高知に戻るが、東京で働きたいという思いが募り、再び上京した。
「いわゆるアッパー層向けの店でしか働いたことがなかったので違うことをしてみたいと思っていました。そんなときに初めて行った『立呑み 晩杯屋』で衝撃を受けました。なぜこの単価で店を回せるのか、仕組みを知りたいなと思ったんです」。
そんな思いから「立呑み晩杯屋 学芸大学駅前店」、また池袋の立呑み「おぐろのまぐろ 池袋ロサ店」の立ち上げから携わり、瞬く間に繁盛店へと成長させた。
「初めの頃は、料理はあらかじめ皿に盛っておくのもアリなのか、刺身は切置きしてもいいのか、などこれまで働いてきた店とのギャップが多く驚きの連続でした(笑)。ただ、スピード感とコストパフォーマンスが合っていればお客さんは満足してくれる。丁寧に料理して高い金額を取ることだけが満足度につながるわけではないということに気づきました」。
やがて「立呑み晩杯屋 学芸大学駅前店」が閉店し、学芸大学でまた立呑みの店をやりたいと思い始めた正木氏。人気エリアゆえ、なかなかこれという物件が見つからなかったが、ついに駅前の元スナックだった物件が空いた。
「この物件を見た瞬間に、低価格帯でバンバン回転させるか、高単価の業態でなければ事業として成立しないと思いました。それで物件のオーナーさんに『この場所では高単価は難しいと思います。若い方も年配の方も、誰もが気がねなく飲めるような立呑みの店を作ったら、絶対に流行らせます!』と熱弁をふるったんです」。
正木氏の読みは当たり、3坪に満たない店舗は開店当初から人であふれている。平均で毎日40人前後が来店、多いときで5~6回転するといい、「今月は、坪月商70万円は堅い。(坪月商)100万円を売り上げるのも夢ではないと思っている」と正木氏。
店舗データ
店名 | 立呑み 鉄砲玉(たちのみ てっぽうだま) |
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住所 | 東京都目黒区鷹番3-3-19 吉田店舗101 |
アクセス | 東急田園都市線学芸大学駅から徒歩1分 |
電話 | 03-4400-8974 |
営業時間 | 15:00~23:00 |
定休日 | 水曜 |
坪数客数 | 2.7坪14人前後 |
客単価 | 2500~3000円 |
運営会社 | 株式会社シゲキがほしい |
オープン日 | 2022年8月5日 |