食のインフラを目指し新事業に着手。店内製造の豆腐をウリにした店づくり
2021年11月、恵比寿駅からほど近い場所に開業した「豆富食堂」は、製造設備を併設した工房付きの食堂だ。宮城県産大豆「ミヤギシロメ」を使い、毎日作る豆腐は一般的な豆腐よりも濃厚な味わいと評判。食堂ではアジア各国の食文化から着想を得た豆腐料理を提供するほか、店入口のショップで豆乳や豆腐などテイクアウト商品も販売する。
経営は、日本酒ブームの火付け役となった「それがし」や焼鳥「とり口」、イタリアン「LOVAT」はじめ、五反田や恵比寿を中心に合計8の店舗とブランドを展開するJO(東京都品川区)。2021年2月、あんこにフォーカスしたスイーツブランド「あんこと」を立ち上げるなど新事業にトライしている同社。「豆富食堂」も今まで出店してきた飲食店とは大きく異なるスタイルだ。代表取締役の尾山淳氏は、コロナ禍を機に飲食店の在り方を模索してきたという。「今後は “食のインフラ”となるべく、飲食店に製造業を絡めるような業態を考えました。候補に挙がったのは『コメ』と『豆』。大豆の生産者や豆腐屋との縁があったことから方向性も決まったんです」と話す。
新業態の基軸を託されたのは、五反田の鳥料理「それがし」に勤務していたJOの社員・佐藤克久氏。店舗休業を余儀なくされた緊急事態宣言中、佐藤氏はもうひとりの社員とともに老舗豆腐店で修業に励んできた。これまでとは全く違う仕事内容だが、佐藤氏は新事業に携われる嬉しさと同時に、シンプルがゆえに奥深い豆腐作りに面白さを感じているという。工房には伝統製法に重きを置きつつ、消泡剤無添加の豆腐を製造できる最新設備を導入。「おいしさ」だけでなく「安心・安全」「体への優しさ」を訴求する。
物件の場所は、JOの既存店も多く尾山氏自身も土地勘のある恵比寿。もともと豆腐は良質なタンパク質であり、ローカロリーでグルテンフリーという側面もあることから、ターゲットは女性だけに絞らず幅広い世代に受け入れられるようコンセプトを考案した。店内はシンプルな空間を意識している。
店舗データ
店名 | 豆富食堂(とうふしょくどう) |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿西1-3-1 |
アクセス | 恵比寿駅から徒歩約3分 |
電話 | 03-6455-2516 |
営業時間 | 12:00~14:30 (LO14:00)、17:00〜23:00(LOフード22:00、ドリンク22:30)、ショップ12:00〜売り切れ次第終了 |
定休日 | なし(2月中のみ日曜) |
坪数客数 | 37坪、40席(うち13坪は工房) |
客単価 | 昼1000円、夜3000円 |
運営会社 | 株式会社JO |
オープン日 | 2021年11月30日 |
関連リンク | 豆富食堂(HP) |
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