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清澄白河に「タパスで立ち呑み KARASU№SU」が開業。門前仲町「酒とビストロ KARASU」に次ぐ2店舗目、国産酒を楽しむハイクオリティ立ち飲みが近隣住民を中心に早くも人気

11月30日、清澄白河に「タパスで立ち呑み KARASU№SU(カラスノス)」がオープンした。日本酒を中心に日本ワイン、国産クラフトビールの“国産酒”をテーマにした立ち飲みだ。運営はマルサラ(東京江東区、代表取締役:赤井健太郎氏)、門前仲町の「酒とビストロ KARASU」に次ぐ2店舗目。駅から遠い住宅街立地ながらも近隣住民を中心に集客し、すでに人気店となっている。

清澄白河駅から徒歩10分はかかる閑静な住宅街に立地。白のれんが目印だ
1階メインフロアは立ち飲みスタイル。天井が高く開放的な店内で、2階まで吹き抜けになっている
2階はテーブルを置いたVIPスペース。クラウドファンディングで優先予約権をリターンとして出資を募っている
「牛タンのローストビーフ」。牛タンならではの歯ごたえと旨みが楽しめる逸品。赤ワインソースで味わう
ユニークなネーミングで注文殺到の「ミニココットの痛風グラタン」。白子と牡蠣に、あん肝のペーストを加えたベシャメルソースを合わせたグラタンは、日本酒とも好相性
左から代表の赤井健太郎氏、店長の安見佳大氏

(取材=大関 まなみ)


独立1店舗目「酒とビストロ KARASU」は坪月商30万円をキープ

代表の赤井健太郎氏はバーテンダーから飲食のキャリアをスタートさせ、日本酒の老舗居酒屋「赤鬼」(三軒茶屋)、日本酒とスパニッシュをテーマにした「和酒バル KIRAZ」(目黒)など、複数の飲食店で独立を目標に研鑽を積んだ。2018年4月、門前仲町に「酒とビストロ KARASU」をオープンし晴れて独立。味噌や醤油など和の調味料を使用しないイタリアンやスパニッシュをベースにした料理と日本酒のマリアージュをコンセプトに掲げ、日本酒好きや近隣住民から支持を獲得した。現在は坪月商30万円をコンスタントに出す繁盛店へと成長している。

近隣の富裕層がカジュアル使いできる立ち飲みに

2店舗目となる「タパスで立ち呑み KARASU№SU」の開業は、物件との出合いがきっかけだ。「独立当初から展開意欲はありましたし、1店舗目が好調だったので物件はチェックしていました。ただ、『いつまでに何店舗』といった目標はなく、同じ業態をチェーン展開する考えも全くありません。次の店舗は、巡り合った物件を見てやりたいことが浮かべば、と常々考えていました」と赤井氏。

今年の夏頃、この3階建ての古民家を常連から紹介された。清澄白河駅から徒歩10分の住宅街で、決して商売向きの立地とは言えなかったが、春には店舗横の桜が見どころになることや、天井が高く開放感ある空間に赤井氏は魅力を感じたという。「閑静な住宅街ですが、住んでいるのは経済的に余裕がある人が多いと睨み、そういった層が日常的に使える立ち飲みを思い描きました。周辺に競合となりそうな飲食店はなく、逆に潜在ニーズを掘り起こすチャンスだととらえました」と出店に踏み切った。

店舗は古民家のよさを生かしながらリノベーション。1階は、一枚板のカウンターを設えた立ち飲みのメインフロアに。春には窓から桜が臨める2階には、テーブル席を置き予約客向けの個室風空間に仕上げ、3階はストックスペースとした。

日本酒、ワイン、ビールなど“国産酒”を揃え、造り手の想いを伝える

1店舗目の「酒とビストロ KARASU」は、“造り手の想いを伝える”をミッションに、ほぼ日本酒のみのラインナップだったが、「タパスで立ち呑み KARASU№SU」では、そのミッションは変えずに解釈を広げ、日本ワインや国産クラフトビールも加えた“国産のクラフトな酒”にこだわり、立ち飲みとしてより気軽に利用できる品揃えにしている。

とはいえメインは得意とする日本酒。常時15~20品を用意し、「松」(500~700円)、「竹」(750~950円)、「梅」(1000~1200円)の3グレードに分ける。保管スペースが広く取れないことからすべて四合瓶で、赤井氏やスタッフが思い入れのある蔵を中心に幅広く揃える。ワインは、ブドウから日本で作られ加工された日本ワインを、赤・白で常時グラス4~5品、「甲」(680~880円)、「乙」(900~1100円)、「丙」(1200~1400円)。クラフトビールは瓶で4~5品、900~1400円を用意する。

料理は全20品で、多くは1人分ほどのポーションにしている。タコが入ったシチリア風の「シチリアで食べたポテトサラダ」(480円)や、白子、牡蠣を入れてあん肝ペーストをベシャメルソースと合わせた、ネーミングもユニークな「ミニココットの痛風グラタン」(700円)、「牛タンのローストビーフ」(680円)などが人気だ。「今後は品数を倍の40品ほどに増やし、より気軽に利用できるよう300円代の商品も投入したい」と赤井氏は話す。

アラカルトの他、7~8種類の酒を少量ずつ楽しめる「日本酒&ワイン飲み比べセット」(2500円)や、それに+1500円で「一人でも楽しめるプチコース(6品)」も用意。2階のテーブル席は団体向けに飲み放題付きコース(2時間6000円~)なども提供する。

狙い通り近隣住民の潜在ニーズを獲得、今後はオンラインサロンや酒販事業も

オープンから間もないが、早速、狙い通り近隣住民の間で話題となり、連日多くの人が詰めかけている。「地元の人の期待度の高さを感じます。それにこたえられるよう、しっかりと営業を行っていきたい」と赤井氏。

今後もチャンスがあれば店舗展開も検討中。「次にやりたいのは、“ザ・居酒屋”な店。奇をてらわないのにとびぬけて美味しい、そんな感動を提供する正統派居酒屋を作れたら」と話す。飲食事業に加え、酒蔵見学ツアーなどを活動内容とするオンラインサロンの運営や、酒販事業にも取り組みたい考えだ。

店舗データ

店名 タパスで立ち呑み KARASU№SU(カラスノス)
住所 東京都江東区冬木20-17

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アクセス 清澄白川駅から徒歩10分、門前仲町駅から徒歩12分
電話 03-5639-1017
営業時間 17:00~翌2:00
定休日 水曜
坪数客数 1階:4.8坪15人、2階:1.6坪6席
客単価 4000円
運営会社 株式会社マルサラ
オープン日 2019年11月30日
関連リンク 酒とビストロ KARASU(記事)
関連リンク タパスで立ち呑み KARASU№SU(FB)
関連リンク タパスで立ち呑み KARASU№SU(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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