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新橋に「酒と人と肴 今ここに」がオープン。不動産業界出身、45歳店主がおまかせコースメインの居酒屋業態で激戦区に挑む

9月24日、新橋の飲み屋街として栄える一角に居酒屋「酒と人と肴 今ここに」がオープンした。オーナーは現在45歳の井上 武也氏。不動産業から転身し、独立を果たした。同店は和食をベースに小鉢や刺身など、数種類をコースにして提供。将来的には異業種で培ったスキルを活かし、新橋に3店舗展開するのが目標だ。

1階と2階に各4店舗、こぢんまりした店がひしめくビルの一角
6坪11席の店内。前テナントから内装デザインは大きく変更し、女性も入りやすい明るい雰囲気に
「刺身盛」などコース料理の一例。ポーションは少なめにして多種類のつまみが楽しめる
「おまかせ 新橋コース」の一品「焼牛肉」
オーナーの45歳の井上 武也氏。店のコンセプト「集う人こそが店の最大価値」を胸に、人との縁に価値が感じられる酒場を目指す

43歳で脱サラ、飲食業に勤めて2年で独立

オーナーの井上氏は、17年勤めた不動産会社を退職し、飲食業界に飛び込んだ異色の経歴を持つ。会社員時代は商業店舗の不動産も手がけ、飲食店は小規模な個人経営から大手チェーンまで、幅広く担当した。同氏は、日本酒と飲み歩きが好きで、仕事をするうちに自身も飲食店を経営したいという想いが募り、43歳にして退職。新橋「美の」の料理人見習いとして、1年間修行を積んだ。「『美の』はカジュアルな割烹和食を提供しており、感度の高いお客様が集う。自分が理想としていた営業形態に近く、料理の腕はもちろん、店舗運営なども学ばせてもらいました」と同氏。その後の1年間は、飲食業界未経験の穴を埋めるべく、様々な業態の飲食店で複数アルバイトをかけもちし、店舗運営のいろはを体に叩き込んだ。

不動産業界のスキルを活かした物件探し

独立準備に取り掛かったのは今年の5月。本格的に物件を探し始めてから、4ヶ月でオープンにこぎつけた。井上氏は「この時、不動産業界での経験が大いに役立った」と語るが、その手法は人脈による物件紹介ではない。「webサイトに掲載された物件を中心に現地調査を繰り返し自力で探しました。仲介業者と懇意にして紹介してもらうほど、希望した物件が大きくなかったので」と同氏。小規模物件の場合は業者側にメリットが少なく、巡ってくるチャンスも多くないだろうと判断したという。契約したのは、37年間もの間、北海道料理の居酒屋だった居抜き物件。物件自体の良し悪しだけでなく、契約期間、更新料、管理費など、前職で得た知識を生かして細かな条件にも目をつけ、内装費を交渉。初期投資を抑えることに成功した。

飲み屋激戦区の新橋を選んだのは、前職時代に至近の日比谷で勤めており、客層を肌で感じていたからだ。「様々な居酒屋を巡ってきて、このエリアでは、スタッフの人柄に顧客がつく風土があるのを実感しました。当たり前のことをやって、きちんと接客すれば、常連ができる。そうして常連とつくる店の雰囲気に、また新しいお客様がつく流れがある」と同氏。視認性の悪い立地でも、口コミでお客を呼べると考えた。

コース料理でオペレーションの工数を削減

店は6坪11席。当初は20坪20〜30席ほどの規模で、料理人を立て3名で運営する予定で物件を探していたが、契約直前でメンバーに欠員が出たため急遽計画を変更。その半分の規模の物件を契約して1人で運営することにした。

料理は「美の」で修行した経験を活かす。おまかせコースを主体とし、小鉢2品、刺身盛、サラダ、焼牛肉、全5品の「おまかせ 新橋コース」(2000円)と、これに小鉢1品と煮麺を加えた全7品の「おまかせ 今ここにコース」(3000円)の2本をメインとする。内容は日替わりで、例えば「砂肝の低温調理」、「レバ刺し」など、お酒が飲みたくなるメニューを提供する。コースを中心としたメニュー構成は、オープン直前にひらめいたアイデアだという。「業界経験が少ないため、オペレーションの効率化を考えてのことでしたが、いろんなものを少しずつ食べて、酒を飲める。結果的に自分の理想とする酒場に近づいた気がしています」と同氏。2軒目の需要も押さえるため、21時以降限定で「おまかせ お気楽コース」(1200円)も用意。小鉢1品、刺身盛、サラダの全3品のライトなコースだ。最近はオペレーションを調整し、「ホタルイカの素干し」(400円)、「エイヒレ」(400円)などの単品メニューを追加。今後もメニューの追加を検討しているという。

ドリンクは生ビール(500円)、ハイボール(500円)をはじめ、サワー類など7種類を用意。焼酎は「龍宮」「かぴたん」(各550円)、「大石」(600円)など8種類、日本酒は「不動」「木戸泉」など6種類を1合800円で提供。

ターゲットは30代後半から50歳代の男性。新橋の客層から、会社の中堅クラス以上、年収700万、800万円以上と具体的にペルソナを設定していた。同氏は「現在、ズバリその層が訪れています。前の店舗の顧客も来店してくれているのは、嬉しい誤算でした」と話す。想定以上に女性客の来店も多い。客単価は4000円から6000円ほど。日々の目標売上は順調にクリアしているという。

新橋で3店舗展開に挑む

今後の展開について、当初の予定通り料理人を入れて、オペレーションをブラッシュアップ。新橋で3店舗を展開することを目標としているという。「物件探しから店を形にするまでのプロセスが、前職の得意分野に近く、今後の店舗展開も楽しみ」と井上氏。同氏の挑戦ははじまったばかりだ。

(取材=福井 晶)

店舗データ

店名 酒と人と肴 今ここに
住所 東京都港区新橋3-14-6 小林ビル1階
アクセス 新橋駅徒歩5分
電話 050-3591-5959
営業時間 17:30~23:00
定休日 日曜、祝日
坪数客数 6坪11席
客単価 4000〜6000円
オープン日 2019年9月24日
関連リンク 酒と人と肴 今ここに(HP)
関連リンク 酒と人と肴 今ここに(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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