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「サトウ注ぎ」で知られる、アサヒスーパードライの注ぎの名手・佐藤裕介氏の3店舗目「BULVAR TOKYO」が開業。バーとブラッスリーの2フロア構造で日本橋室町に挑む

7月8日、日本橋室町に「BULVAR TOKYO」が開業した。「アサヒスーパードライ」を誰よりも美味しく注ぐ「サトウ注ぎ」で知られる佐藤裕介氏の3店舗目だ。三井不動産が街づくりを進める日本橋室町・本町エリアの一角にあるビル2階と3階に立地。2階はバー、3階はブラッセリーの雰囲気を打ち出し、アサヒスーパードライはもちろん、チェコのビール「ピルスナーウルケル」をメインに据え、ビールに合う肉料理やチェコの料理を提供する。

三越前駅から徒歩3分ほど、商業施設コレド室町3の裏手側に位置するムロホンビル4の2階と3階で営業する
2階は曲線型のカウンターをメインにしたバーの雰囲気が漂う空間。12席を配置し、1~2名での利用に最適
3階はブラッセリーとして、グループ客向けのテーブル席を中心に30席を配置する
写真左が「アサヒスーパードライ」の「マツオ注ぎ」。二度に分けて注ぐことで炭酸を抜いて麦本来の味を引き出す注ぎ方。右がチェコのビール、「ピルスナー・ウルケル」
チェコ料理の「グーラッシュ」。牛をやわらかく煮込んだ品で、サワークリームを添える。フードは肉料理を中心にビールに合う品々を揃える
ビアブルヴァード代表取締役の佐藤裕介氏。チェコから取り寄せたビールタップから極上のビール注ぎを披露する

(取材=大関 まなみ)


チェコで着想を得た「サトウ注ぎ」を武器に3店舗目を開業

適度に炭酸を抜きながらビールを注ぐことで香りや味わいを引き出す「サトウ注ぎ」。これは10年ほど前、佐藤氏が新橋のビアパブ「ドライドック」の初代店長を務めていた際に生まれたものだ。チェコのとあるビール居酒屋で見た「ピルスナーウルケル」の注ぎ方に感銘を受け、スーパードライの特徴に合わせて試行錯誤し編み出したオリジナルの注ぎ方。日本全国で流通する「アサヒスーパードライ」だが、佐藤氏の手にかかれば唯一無二の味わいが楽しめると評判となり、次第にお客から「サトウ注ぎ」と呼ばれるようになった。

佐藤氏は2014年2月、新橋に「Brasserie Beer Blvd.(ブラッセリービアブルヴァード)」を開業し独立。次いで2015年12月、銀座に「PILSEN ALLEY(ピルゼンアレイ)」をオープン。いずれも「サトウ注ぎ」をはじめとする注ぎにこだわった「アサヒスーパードライ」が楽しめる店だ。今回の「BULVAR TOKYO(ブルヴァール トーキョー)」はそれに続く3店舗目。佐藤氏は2018年秋に日本人で初めてピルスナーウルケル社認定「タップスター」(ビールの注ぎ手)を取得。それ以降の初の出店となり、チェコを一つのテーマに掲げている。

新橋、銀座の次は日本橋に。バー色を打ち出した店づくり

同店が立地する日本橋ムロホンビル4は三井不動産が街づくりを進める「ムロホンエリア」にある商業ビル。その2階と3階にて営業する。「“街に賑わいを作る”というムロホンエリアのコンセプトに共感したことに加え、既存店がある新橋と銀座と客層も近く、ほどよい距離であることから出店を決めました」と佐藤氏。

2フロアある店内はそれぞれに空間の趣向を変えている。2階はダークトーンを基調とし、カウンターを主役に据えたバー。3階は、テーブル席を中心に30席ほどのダイニングスペースで、明るくやわらかな雰囲気の空間としている。「1店舗目の『Brasserie Beer Blvd.』はクラフトビールなど12タップを備えたブラッセリー。2店舗目の『PILSEN ALLEY』はスタンディングバー。3店舗目は、私がバーテンダー出身ということもあり、バーらしさを強く打ち出したかった。特に2階のカウンターのバックバーにはウイスキーやリキュールのボトルを並べ、どっしりとバーらしい構えを作りました。一方でしっかりと料理も充実させ、バー使いだけでなく多人数の飲み会にも対応できる使い勝手のよい構成にしています」と佐藤氏は話す。

注ぎにこだわったビールに合わせるのは、肉やチェコ伝統料理

ドリンクの目玉はもちろん「アサヒスーパードライ」と「ピルスナーウルケル」の2大ピルスナービールだ。スーパードライの注ぎ方は、ビールを注いだ後に泡を乗せるスタンダードな「シャープ注ぎ」、二度に分けて注ぎ炭酸を抜き、麦の味わいを最大限に引き出す「マツオ注ぎ」、そしてそれらのバランスを取った「サトウ注ぎ」の3種類(各700円)。加えて、「サトウ注ぎ」の原点となったというチェコ伝統の注ぎ方「ハラディンカ」で注がれる「ピルスナーウルケル」(1200円)にも注目したい。加えて、「ブラックニッカハイボール」(各750円)やグラスワイン700円~、ニッカウイスキー900円~を用意する。

フードは肉料理にフューチャー。イタリアン出身のシェフを起用し、「最高のビールと肉料理」をテーマに、ビールに合う品々を揃える。「牛ハラミのタリアータ」(1800円)、「スペイン産豚肩ロースのグリルステーキ」(1700円)などガッツリ肉料理から、牛肉の中東欧風煮込み「グーラッシュ」(1200円)などチェコを意識した品も。「パテ・ド・カンパーニュ」(680円)、「自家製サルシッチャ」(800円)などのシャルキュトリー、軽い前菜や本日のパスタ、デザートまで揃う。酸味の効いたソーセージのマリネ「ウトペネッツ」(680円)、ハーブやニンニクが香る、チェコの居酒屋で定番の「カマンベールのマリネ」(780円)など、「ピルスナーウルケル」との相性のよいチェコの伝統料理も見どころだ。

今後は「ピルスナーウルケル」の日本での普及にも尽力

「今後はビールで作るモヒートなど、バーらしいシグネチャーカクテルも開発したい。まだまだ、メニューやスタッフ体制など未整備の部分もあるので、しっかりと整えつつこのエリアに根付いた店にしていければ」と佐藤氏。店外では、飲食店に向けて「ピルスナーウルケル」の注ぎ方の技術指導にあたるなど、日本における普及にも努めたい考えだ。

店舗データ

店名 BULVAR TOKYO(ブルヴァール トーキョー)
住所 東京都中央区日本橋室町1-12-6 日本橋ムロホンビル4 2F・3F

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アクセス 三越前駅から徒歩2分
電話 03-6910-3590
営業時間 【月~金】11:30~14:30(LO14:00)、17:30~23:30(LO23:00)【土】11:30~23:30(ランチLO14:00、ディナーメニューは17:30~LO23:00)
定休日 日曜・祝日
坪数客数 30坪42席
客単価 4700~4800円
運営会社 ビアブルヴァード株式会社
オープン日 2019年7月8日
関連リンク PILSEN ALLEY(記事)
関連リンク Brasserie Beer Blvd.(記事)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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