今回はフレンチではなく、料理人としての幅を広げるべく“多国籍料理”をテーマに
原氏は「キュイジーヌ・ミッシェル・トロワグロ」などを経て、2011年、渋谷に「Bistro Rojiura」をオープンし独立。さらに2015年には「トロワグロ」時代の同僚だったパティシエの後藤裕一氏とともに代々木八幡に「PATH」を開業。いずれも人気店へと成長している。
今回の出店は、建物を管理するビオトープから声が掛かったことがきっかけだ。当初は店舗プロデュースというかたちを検討していたが、実際の物件を見たところその佇まいに惹かれ、直営店として開業を決めたという。「天井が高く、テラス席もあって開放感のある空間。何より、ずっと夢だったライブスペースが作れる広さがあったことが決め手になりました」と原氏は話す。
これまでフレンチのシェフとして腕を振るってきた原氏だが、同店のテーマは“多国籍料理”とした。中華やエスニックを中心にジャンルにとらわれない料理を、原氏のフィルターを通して表現する。「フレンチは既存店の『Bistro Rojiura』や『PATH』でもやれる。次は違うことに挑戦したいと”多国籍料理“をテーマにしました。もともと中華やエスニックは好きでよく食べていましたし、新しい分野にチャレンジして料理人としての幅を広げたいと思ったんです」と原氏。
担々麺やカツカレーなどジャンルレスな品揃え。ランチからカフェ、ディナーまで対応
同店は昼から夜までの通し営業。1日を通してランチからカフェ、昼飲みやしっかりとしたディナーまで多様な利用シーンに対応する品を用意している。
14時まで提供するランチセットには「カツカレー ナスのお浸し 根セロリラペ」(1500円)や「担々麺 ナスのお浸し 豆腐」(1600円)、「真鯛とトウモロコシのあんかけ ナスのお浸し 酵素玄米」(1800円)を用意。既存店を知る人からすると意外なアイテムだが、洗練されたスパイス使いなど、繊細な味わいが原氏のエッセンスを感じさせる品々だ。
デザートには「豆花」(800円)、「ジャージー牛乳のアイス ディルとパイナップルのソース」(980円)、「生姜のクレームブリュレ」(700円)など、フレンチからアジアンまで多様なテイストの品が充実。代々木上原の「FUGLEN TOKYO」から仕入れる浅煎り豆の「ホットコーヒー」(400円)などとともに、カフェ利用に最適だ。
ディナーではアルコールとともに楽しめる料理が充実。「蝦夷鹿のパテドカンパーニュ」(1300円)、「白キムチ」(600円)、「穴子の蒲焼 トマトと玉子」(1600円)、「氷見放牧豚の水餃子 ネギソース又はピーナッツソース」(980円)「蒸した金目鯛と中華粥」(2900円)など、洋から和、中華やアジアンまでまさにジャンルレスな品々が並ぶ。
料理との相性を考えた、恵比寿の「Bar Trench」監修オリジナルカクテルも見どころ
恵比寿の「Bar Trench(バー トレンチ)」が監修するオリジナルカクテルも見どころ。ハーブリキュールを織り交ぜつつ、「LIKE」の料理とのペアリングを考えたカクテルだ。スパイス料理に合う、ヨーグルトとアジアの特産酒アラックを使った「アラックラッシー」(1250円)、コブミカンの葉やジンジャーが香る「カフィアライムミュール」(1200円)など6品が並ぶ。
自然派ワインはグラス950円~、ボトル5000円~で、常時30~40品を揃える。その他、ビールやソフトドリンクを用意。
スロースタートながらもすでに口コミで順調に集客。よりよい店舗運営を目指す
「既存2店舗もそうですが、オープンの際、大きな告知はせずスタートしています。普段の店の姿を見てほしいので、あえてレセプションも行いません。ゆっくりでも着実に店を確立し、徐々に広げていきたい」と原氏。それこそが、これまで人気店を作ってきた秘訣の一つのようだ。「今後も料理やサービスのクオリティを上げ続け、店を育てていきたい」とも話す。
店舗データ
店名 | LIKE(ライク) |
---|---|
住所 | 東京都港区白金台4-6-44 3F |
アクセス | 白金台駅から徒歩10分 |
電話 | 03-5422-8183 |
営業時間 | 11:30~23:00 |
定休日 | 月曜、第2・4日曜 |
坪数客数 | 約30坪15席 |
客単価 | 昼2000円、夜6000円 |
運営会社 | 株式会社ROJIURA |
オープン日 | 2019年3月15日 |
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