神楽坂で地中海バルを経営し10年、フルーツサワーの新業態に挑戦
スリーピースは高田泰知氏と安田サニー氏の共同経営。ともにサービスマンとしていくつかの飲食店で働いたのち、2009年に1店舗目となる地中海バル「マンワール」、次いで5年後の2014年に「シルコ」を開業。神楽坂で10年、飲食業を営んできた。
3店舗目となる「トーキョーサワースタンド」のコンセプトは、代表の高田氏フルーツ好きが高じて生まれた。「ずっとフルーツで何かお店をやりたいなぁと思っていました。そこで、ジューススタンドをイメージし、フルーツたっぷりのサワーを待ち合わせや0次会で気軽に味わえるような業態を考案しました」と同氏。フルーツを使用したサワーがトレンドとなって数年が経つが、それを受けてというよりも、2~3年前からアイデア自体はあたためていたという。当初、開業は丸の内エリアなど神楽坂以外で検討していたが、なかなか希望に合う物件がに出会えずにいた。そんな折に紹介をされたのが既存2店舗から至近距離にある物件だった。馴染みの不動産屋の仲介で好条件だった点と、既存店から近いので土地勘があり、利用する客層のイメージがしやすいという点から、やはり神楽坂での出店を決めた。
立ち飲みのニーズの少なさを察知し座席を設置
ネオンのロゴ看板や暖簾など、フラリと立ち寄りたくなるような外観を意識。内装も街の雰囲気に合わせ、シンプルでおしゃれな空間をイメージした。店内は9坪19席。「当初はスタンディングを想定していましたが、このエリアは立ち飲みのニーズが少ないことは知っていた。女性客の取り込みや仕事終わりで利用してもらうことも考え、ゆっくりと寛げるよう座席を設置することにしました」と高田氏。
見た目にも楽しいフルーツサワーを10種類以上用意
主軸は見た目にも華やかなフルーツサワー。「まるごとキウイサワー」(750円)、「南国の恵みドラゴンフルーツサワー」(850円)など、常時10種類以上を600円~850円の価格帯で提供。ベースにはフルーツの美味しさを邪魔しないウォッカを使用し、フルーツは産地直送がモットーの青果店「神楽坂野菜計画」から仕入れる。美味しいフルーツをしっかり味わってもらうことを大前提とし、リキュールで甘みを加えず、砂糖もほとんど使用しない。ドリンクは他にも、麦焼酎をベースとした「大人の梅干しサワー」(600円)や、ビールに自家製のケールジュースを加えた「東京ケールビール」(700円)、「本日のグラスワイン」(赤白 各700円~)などを揃える。
フードメニューはサワーと好相性な「自家製SPICEDグリルチキン」(1,280円)と、ソースやトッピングでカスタマイズできる「オリジナルフライドポテト」(780円~)の2品を看板商品に構成し、その他含め全14品。鳥の巣のような盛り付けの「ウニと青海苔のウフマヨ」(420円)や、「じゃこと3色人参のカラフルラペ」(480円)など、ビジュアルに凝った料理も多く、写真映えも抜群だ。
多店舗展開を視野にメニューを構成
今回の業態は既存店舗と共通のメニューがなく、フード、ドリンクを新しく開発。今後、小規模店舗を複数展開していきたい考えで、仕込みをしておけば、アルバイトでも店を回せるようオペレーションを考慮した。
現在の客層は想定以上に男性が多く、0次会や3、4軒目の店として軽く1、2杯飲む需要が強い。客単価は2400円。さらに店のブラッシュアップを図り、滞在時間を伸ばすなどして、目標の客単価3000円を目指す。高田氏は「まずはこの業態を軌道にのせて、会社を育ててくれた神楽坂に恩返ししたい」としながら、当初の希望エリアであった丸の内エリアなど、オフィス街への進出に意欲的だ。愛着のある神楽坂でなく、「”トーキョー”サワースタンド」とつけた店名に、広く展開していきたいという同氏の意気込みが見える。
店舗データ
店名 | トーキョーサワースタンド |
---|---|
住所 | 東京都新宿区神楽坂3-1-26 MSビルⅱ1F |
アクセス | 飯田橋駅から徒歩4分、牛込神楽坂駅から徒歩5分 |
電話 | 03-6457-5250 |
営業時間 | 17:30~23:30 (フードL.O.22:30、ドリンクL.O.23:00) |
定休日 | 日曜祝日 |
坪数客数 | 9坪19席 |
客単価 | 2400円 |
運営会社 | 株式会社スリーピース |
オープン日 | 2019年4月12日 |
関連リンク | トーキョーサワースタンド(Instagram) |