好調の「鳥どシ」。2号店出店の理由は「たまたま、いい物件があったから」
現在、国分寺にある「鳥どシ」の1号店は15坪、月商380万円。坪月商25万円超えと好調だ。船木氏いわく、「鳥どシ 立川店」のオープンは、2号店出店を急いでいたわけではなく、立川というエリア選定にも大きな意図がない。「たまたま、いい物件があったから」だという。新築で飲食ができる路面店であり、他店舗のある国分寺と小金井が近い。同氏にとって新店を開業させる好条件が重なったため出店を決意した。
回転率より滞在時間を重視した空間づくり
今回の店舗で注力したのは、空間づくり。ソファ席を設け、ゆったりできる席間を作り、SNS映えを意識。厨房は前回と同様、焼き場を設けずなるべくコンパクトに仕上げ、15坪に38席を詰め込み、広く見せている。「1号店では回転率を重視していましたが、思った以上に目的利用でゆっくり過ごすお客様も多かった。それを受けて立川店では滞在時間を長くして、客単価のアップを狙っています」と船木氏。回転率は国分寺で1.5~2回転のところを立川店での目標は1~1.5回転にし、客単価を300円以上あげる狙いだ。また、今後FC展開することも考え、スタッフは平日3人、休日4人で回せるように導線設計。メニュー、厨房などもブラッシュアップし、ベストなオペレーションを完成させた。ほぼ、このままFC展開も可能な完成度だという。
船木氏は「飲食店に限らず、世の中で今流行っているものはギャップが必要」と語る。同店も「鳥とサワー」を軸にした居酒屋であるが、居酒屋らしからぬフォトジェニックなメニューや空間づくりだ。「居酒屋だけど、居酒屋っぽくない。でも利用してみるとやはり居酒屋というのを常に意識しています」と同氏。
需要の高いアボカドメニューを追加
メニューラインナップは大きく変えず、看板商品の「信玄鶏のどシ焼き」(もも・むね各1,200円)や、鹿児島産の親種鶏を使用した「炙り刺し」(もも・むね各650円)が主力。超低温調理を施した「九条ネギだくトロレバー」(530円)もリピーターが多い人気メニューだ。サイドには「炎の焼きアボカド」(440円)、「アボカド塩昆布」(430円)を追加し、国分寺で需要の高かったアボカドを強化した。
サワーは、「レモンサワー」と「フルー酎」の2本柱。契約農家直送の広島瀬戸田産レモンを使用したレモンサワーは「生絞りレモン」(480円)、「最強レモン」(500円)など5種類を用意。SNS映えも意識した「フルー酎」は、「いちご」(580円)、「キウイ」(580円)などの定番に加え、旬にしか入手できないフルーツは限定として訴求する。
将来は100店舗運営が目標
船木氏の今後の展望は希望に溢れている。「将来的には、飲食店100店舗運営を目指しています。細かな戦略はまだ構想途中ですが、もっと企業として成長させたい。まずは企業として規律を作り、その中でスタッフが自由に遊べる環境を整えたい。規律と自由こそが成長するうえで必要だと思うので」と同氏。店舗のオペレーションや利益の効率化を考えると同時に、さらなる店舗拡大、成長に向け、スタッフの働く環境にテコ入れをし、社内の制度設計を整えていきたい考えだ。
「鳥どシ」のFC化、直営店展開、新業態の開発、海外進出と同氏が掲げる多くのヴィジョンを叶えるには、従業員の増員も急務。「まだ25歳という数字に守られている部分も大きいですが、その分、年齢の若いアルバイトスタッフと近い距離で話しができるというメリットもあります。彼らをリスペクトすることも多い。これからも従業員を増やしていきます。前向きな考えの人と働きたいですね」(船木氏)。年齢に驕らず、先を見据える船木氏に飲食業界の注目も集まる。
店舗データ
店名 | 鳥どシ 立川店 |
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住所 | 東京都立川市柴崎町3-5-20 |
アクセス | 立川駅から徒歩2分 |
電話 | 042-595-6727 |
営業時間 | 【平日、祝前日】17:00~翌0:00【土日祝】16:00~翌0:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 15坪38席 |
客単価 | 4000円 |
運営会社 | 株式会社Army Ant |
オープン日 | 2019年3月29日 |
関連リンク | 鳥どシ 立川店 (HP) |
関連リンク | 株式会社Army Ant(HP) |
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