炭火で焼く塊肉とがぶ飲みワインで大ヒット、肉トレンドの草分け的存在の「東京ブッチャーズ」で知られるエッジオブクリフ&コムレイド(東京都中央区、代表取締役:針生 真氏)が、2018年12月、JR山手線・京浜東北線の御徒町駅~秋葉原駅の高架下に2店舗を隣接してオープンさせた。「東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab」と、卵料理がウリの新業態「egg baby café」だ。「東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab」には醸造所を併設し、オリジナルのビール作りにも挑戦する。
アメリカ東海岸風のデザインが街とのギャップを生み、存在感を放つ
2年半ほど前、高架下の再開発を進めるJR東日本開発から声がかかり、この区画の出店コンペに参加することに決めた同社。「アメ横や電気街が有名な御徒町・秋葉原のイメージとは、あえてかけ離れたアメリカ東海岸風のスタイリッシュな店にしようと提案しました。様々な案があった中、そのギャップが新鮮に映り、街の活性化につながるだろうと若い担当者を中心に評価していただけたそうです」と同社代表の針生氏は話す。
こうしてコンペで勝ち取ったのは、床面積160坪にもなる広大な敷地だ。「東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab」と「egg baby café」を各70坪ずつ、残りの20坪をビールの醸造所として分割した。デザインは2店舗とも自社デザイナーの加藤幸江氏が担当。「東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab」は、打ちっぱなしのコンクリートの無骨さの中にも、あたたかみのある木材やレンガを織り交ぜ、アメリカの下町にあるガレージを彷彿とさせる。「egg baby café」は、木材をメインに使い、カフェらしくやわらかな印象でほっとくつろげる空間に仕上げている。パーツはイメージに合うものを海外から取り寄せるなど細部までこだわり、施工には長い期間を要したが、界隈の雰囲気とは一転、突如現れるアメリカ東海岸風の空間が多くの人が行き交う高架下で大きな存在感を放っている。
新業態は卵料理がウリのカフェで、朝から夜まで幅広いニーズに対応
「東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab」は、既存店と同様に炭火で焼く赤身を中心とした塊肉がウリ。炭焼きの肉は、牛(ランプ、イチボなど。180g1000円~)、豚(180g850円~)、鶏(半羽1000円~)、羊(ランプなど300g1850円~)を用意。オープンキッチンに設置された巨大な炭焼き台でダイナミックに焼き上げる。「肉屋のポテトサラダ」(550円)、「自家製チョリソーとオニオングラッセ」(700円)、「子羊のたたき ブッチャーズスタイル」(1450円)など、「東京ブッチャーズ」らしい肉中心のつまみも充実する。
ドリンクは、ワインがグラス450円~、ボトル1800円~。ハイボール、カクテルが各種490円。自家醸造のビールは「AMEYOKOドライ」(Rサイズ550円、Lサイズ750円)、「OKACHIMACHIエール」(Rサイズ580円、Lサイズ780円)など、地名にちなんだ4種類を用意する。
「egg baby café」はモーニングからランチ、ティータイムにディナーと多様な利用動機を吸収するカフェ。自家製パンのトーストに目玉焼きとベーコンを乗せた「エッグトーストwithフレンチフライ」(800円)や、チーズたっぷりの「ラスパドゥーラカルボナーラwith自家製パン」(1000円)などの卵料理が目白押しだ。「エッグベイビープリン」(450円)、「大人のフレンチトースト」(850円)などのデザートも充実。ドリンクは、京都の「小川珈琲」から仕入れるコーヒー豆で抽出した「コーヒー」(320円、リフィルフリー500円)や、「カフェラテ」(420円)、「ダージリン」(350円)、「ほうじ茶ラテ」(450円)などが揃う。
自家醸造でコスト削減、大手メーカー並みの手頃な値段でクラフトビールを提供
併設のビールの醸造スペースでは、「クラフトビール」ではなく「ハンドメイドビール」と謳い、オリジナルレシピで醸造する。「自家醸造に挑戦したのは、おいしいビールを安く提供したいという思いから。クラフトビールは樽の配送費などコストがかさみ、どうしても価格に転嫁せざるを得ない。併設の醸造所で作ったビールなら配送の必要がなくコストも少ないため、大手メーカーの生ビールに近い価格で提供できると考えたんです」と針生氏。祖の言葉通り、「東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab」での価格はRサイズが380mlで550円~と、クラフトビールの相場から考えると非常にリーズナブルだ。
「いつも出店は収益性よりも“思いありき”で行っています。そういう意味では、私は商売が上手ではないんです」と針生氏。「正直に言えば、アルコール業態と比べてカフェは単価も低く儲けは少ない。『egg baby café』は収益面だけ考えれば、本当はカフェではなく別のアルコール業態にした方がよかったのかもしれません。ですが、高架下の再開発は地域の活性化が目的。カフェは憩いの場として街にとって大切な存在になれると考えたんです」と話す針生氏。そんな信念のもと開業した2店舗。地域に新しい風が吹かせる存在として期待が高まる。
店舗データ
店名 | 東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab、 egg baby café |
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住所 | 東京都台東区上野5-10-9 |
アクセス | 御徒町駅南口から徒歩1分、上野広小路駅・上野御徒町駅から徒歩3分、仲御徒町駅から徒歩4分、湯島駅から徒歩6分、秋葉原駅から徒歩7分 |
電話 | 【東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab】03-6823-4029 【egg baby café】03-6823-1155 |
営業時間 | 【東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab】平日 17:00~23:30(フードLO22:30、ドリンクLO23:00)、土日祝 14:00~23:30(フードLO22:30、ドリンクLO23:00) 【egg baby café】8:00~22:00 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 【東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab】70坪151席 【egg baby café】70坪90席 【ビール醸造所】20坪 |
客単価 | 【東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab】4200~4300円 【egg baby café】830円 |
運営会社 | 株式会社エッジオブクリフ&コムレイド |
オープン日 | 【東京ブッチャーズwith OKACHI Beer Lab】2018年12月17日 【egg baby café】2018年12月24日 |
関連リンク | エッジオブクリフ&コムレイド(HP) |
関連リンク | ラムダック東京(記事) |
関連リンク | LAMB MEAT TENDER(記事) |
関連ページ | ブッチャーブラザーズ(記事) |
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