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フードアーキテクトラボ取締役星野氏が実家のすし店をフレンチ割烹「ほ志の」に新装開店。清澄白河で新規客獲得に成功!

屋号は「ほ志の」だが、平仮名+漢字だと高そうに見えて入りづらいから、のれんはあえてアルファベット表記
父親が毎年常連客に配っていた「志げ」の湯飲みをディスプレイ。内装は「街場のすし屋」そのものだ
「晩酌」は豆皿に和牛レバーの塩辛、ゴルゴンゾーラのテリーヌなど人気メニューを少量ずつのせて提供
「和牛レバーの塩辛」はお酒に合う料理として開発したメニュー。まったりとしたコクが特にワインとの相性良好
ジビエ料理や煮込み料理が得意な星野直人氏。引退した父親がたまに助手として手伝ってくれることもある

(取材=木村 悦子)


大江戸線が開通し、「ブルーボトルコーヒー」日本1号店や、ニュージーランド発「オールプレス・エスプレッソ」などが出店する清澄白河。「コーヒーの街」として知られるようになったが、長く「陸の孤島」と呼ばれた街だ。地域に愛される名店、老舗店はあるが飲食シーンとしてはまだ地味め。そんな清澄白河に11月11日、フレンチ割烹「ほ志の」が誕生した。店主の星野直人氏は「フードアーキテクトラボ」(東京都港区、代表取締役 小林翔氏)の取締役として料理や新業態の開発をしながら自分の店を開店したため、異例の「二足の草鞋状態」となる。腕はいいが「経営には少々自信がない」という星野氏にとって「会社の仲間から助言をもらえる」「親の店なので初期投資が最低限で済む」という好条件が揃った。その結果、開店してから連日想像を超える集客があり、週末は35人もの来店があり回転率1.5ほど。嬉しい悲鳴を上げている。

「父親がすし屋をやっていたので、強く志していたわけではないんですが、漠然と飲食業をやるんだろうなとは思っていました」と星野氏。飲食の道に入ってからはホテルのフレンチ部門、街場のレストランと、フレンチ&イタリアンひと筋。そうしたなかで、洋食の手法で和の見せ方をする「フレンチ割烹」での独立開業を決意した。現在も在籍しているフードアーキテクトラボが和食業態を多く手がけており、店舗デザイナーでもある社長から美的センスの面で学ぶところは大きかった。「普通の和食屋さんだったらあん肝をポン酢で食べさせるところを、ゴルゴンゾーラと一緒に提供したり、炊き込みご飯にイワシとフォアグラを土鍋で炊いたりしています」とのこと。また、星野氏自身が年齢を重ねるごとに和食や和食器が好きになっていったこともあり、開店に向けて少しずつ和食器を買い集めた。古い九谷焼をモチーフにした豆皿をお膳に並べた「晩酌」(1400円)などは、見事な和のプレゼンテーションである。

同店の客単価は3500円と、リーズナブルに設定。星野氏は大手町や表参道という華やかな土地で経験を積んだが、清澄白河で店を開く以上は「下町価格」で勝負しなければならない。料理は基本的に1品1000円以下とし、お通しは無料。気軽に楽しみやすい「和牛レバーの塩辛」(880円)、「フレンチなめろう」(680円)など、小粋なつまみを豊富に揃えた。また、父親の代からの「志げさんのあん小鍋(あんこう鍋)」(1300円)は、長く通う常連のために残したが、こちらも相場よりも相当安価にしている。

お酒は、日本酒がメイン。ワインはアイテムを厳選しているが、セレクトがいいとたびたびほめられるという。「個人的には白が好きで、品種はソーヴィニヨン・ブランにこだわっています」という。そして、まだあまり知られていないが清澄白河にはワインの醸造所がある。「店が落ち着いたらごあいさつに行って、うまくいけば地元のワインとして出してみたいです」という密かな思いがある。

「最初は知り合いしか来ないだろうな、と思ってドキドキしていたのですが、初日からずっとおかげさまで想像以上の繁盛ぶりです。Web上での口コミを見て、新しくできたタワーマンションに引っ越してきた方が多く来店してくださっています」と、確かな手応えを感じている。若い女性の一人客も少なくない。まったく予想していなかったことだが、自分の料理だけで勝負したかった星野氏にとってはこの上ない評価といえる。最後に今後のことを聞いてみると、「何よりも地域に愛される店として大事に育てていくことですね!」と目を輝かせた。

店舗データ

店名 ほ志の(ほしの)
住所 東京都江東区白河1-4-13

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アクセス 東京メトロ半蔵門線清澄白河駅から徒歩3分
電話 03-6458-8820
営業時間 17:00~翌2:00
定休日 不定休
坪数客数 11坪 23席
客単価 4000円
オープン日 2017年11月11日
関連リンク フードアーキテクトラボ(HP)
関連リンク こがね(ヘッドライン)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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