都心のベッドタウンとして栄える立川市だが、近年は商業施設の開業も相次ぎ、ますます活況を見せている。立川周辺エリアでドミナント展開し、成功を収めている飲食店オーナーも数多く存在。それに続くべく、2016年10月に、立川駅南口から徒歩5分の大通りに面した場所に「炭火焼鳥 あら」が開業。オーナーは荒良太氏。20代前半から飲食店開業の夢を描いていた荒氏は、中華や焼肉、イタリアン、ステーキハウス、ブライダルなど、多様なジャンルで計12年ほど経験を積んできた。「最初の店は、お客さまとの距離感の近いカウンターの店がよかった」と荒氏。立川の人気焼鳥店でアルバイトから修行した経験を活かし、焼鳥業態の同店で独立を果たした。
「店の顔である外観はしっかりと作りこみたかった」(荒氏)と、外観は白い壁に雰囲気のある木の引き戸などを設えた。焼鳥店ではあるが大衆感は抑えた店づくりで、ターゲットである40代~50代を意識した。店内は和をベースに、昭和のレトロ感のあるデザイン。デザインは独学だという荒氏自らが設計した。椅子やカウンターなどのデザインと作成も自らが手掛け、コストダウンと同時にこだわりを表現。カウンターをメインとして10席、テーブル7席を配置する。
焼鳥は3種類の銘柄鶏を部位によって使い分ける。「炙り上レバー」(280円)、「ささみ」(200円)などは大山鶏、「はらみトリュフ」(300円)などは健味鶏、「もも西京焼き」(350円)などは美桜鶏を使用。それらを備長炭で焼き上げる焼鳥が看板商品だ。つまみメニューは、スタッフとともに考案した約20品を用意。「生ハムと長ネギのマリネ」(400円)、「長芋の梅肉漬け」(380円)、「あらの炭火焼きおにぎり」(250円)などが人気を博す。
ドリンクは、裏メニューを含め常時約11品をそろえる日本酒(各種グラス500円、一合950円)をメインに用意。日本酒は岐阜県にある酒屋から仕入れ、2カ月に1度は日本酒のラインアップをすべて変更している。「この近辺の飲食店の多くが、地元の同じ酒屋と取引を行っているため、どうしてもラインアップが似通ってしまう。遠方の酒屋から仕入れることで、近隣の店とは異なる商品をそろえ、差別化を図りたかった」というのが荒氏の意図だ。近隣住民など、このエリアで飲食をする層から、珍しい品ぞろえが喜ばれている。この他、「生ビール(キリンラガー)」(550円)、焼酎(500円~)、サワー類(400円~)、ワイン(グラス600円~、ボトル3000円~)などがそろう。
開業から1年、狙い通り40代~60代を中心に順調に集客。大々的な宣伝は行っていないが、口コミでの地道な集客が功を奏し、週末は2.5回転する日もあるという。独立前から、5年で3店舗という目標を掲げる荒氏。「次の店舗を展開するには、まずはスタッフの確保が先決。なにより夢を持って日々努力をする人とともに働きたいですね」と荒氏は話す。今後の店舗展開では、業態は焼鳥にはこだわらず、これまでの幅広いジャンルでの経験を活かし、物件との相性を見て検討したい意向だ。「立川エリアで活躍する飲食店経営者は多い。そんな先輩方に追いつけるような存在になりたい」と荒氏。同店ではプロボクサーとして世界を目指す者など志の高い8名のスタッフが在籍。立川エリアを代表する経営者を目指すべく、仲間とともに、日々、邁進中だ。
店舗データ
店名 | 炭火焼鳥 あら |
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住所 | 東京都立川市柴崎町2-11-1 |
アクセス | JR立川駅から徒歩5分 |
電話 | 042-595-7836 |
営業時間 | 【火~土、祝】16:30~23:00(L.O22:30)、【日】15:00~22:00(L.O21:30) |
定休日 | 月曜日 |
坪数客数 | 9.35坪17席 |
客単価 | 4000~4500円 |
オープン日 | 2016年10月15日 |
関連リンク | 炭火焼鳥 あら(FB) |