田園都市線三軒茶屋駅の北口から徒歩10秒という好立地に、1月27日にオープンした「BLISS DINING」。駅すぐというアクセスの良さは、地域住民でなくても足を運びやすいお店なのではないだろうか。運営はレインボーカンパニー(代表取締役 松野倫氏)。通りでひと際目立つ看板を目印に、地下へと引き込まれるようなおしゃれな装飾が施された階段を下りていくと、温かみのあるレンガとビンテージ感あふれる大小の鏡で飾られた空間が広がる。同店の特徴は、その「箱の広さ」だという。同じくレインボーカンパニーが運営する三軒茶屋にある「RAINBOW」と比べると、1フロアで27坪と店舗面積は倍近い。そのため厨房を広くとることができ、メニュー数が70ほどと既存店の倍ぐらい提供できるようになった。三軒茶屋だけでなく下北沢や高円寺など、他エリアの同社系列店の人気メニューを集約し、幅広く取り揃えているそうだ。またドリンクメニューも充実しており、自家製ドリンクや手絞りのコールドプレスジュースまでも味わえる。
オーナーの松野氏は、グローバルダイニングでのキャリアを経て、「自分の子供にも食べさせられるようなメニューを出すお店を作りたい」との想いから独立。化学調味料を使わずに食材そのものの持つ栄養や美味しさを取り入れようと、試行錯誤をしてメニューを開発した。製造工程が不明な素材は販売元に問い合わせて確かめ、手に入らないようなソースなどは自分たちの手でイチから作るこだわりようだ。とても手間や人件費がかかるにも関わらず、「でも昭和30年代の頃は日本にも化学調味料や添加物なんて無かったから、その頃と同じものを作ろうとしているだけなんですよ」と事も無げに語る。
同社ではすべての店舗において、完全化学調味料不使用、無添加のフードメニューにこだわるが、グローバルダイニングの精神も受け継ぎ、松野氏は「あくまで素材へのこだわりは押し付けにはならないように、お客様が楽しんでいただくことが一番重要。いつも行くお店の中に無添加素材にこだわるお店も入れてもらえたらと、消費者にお店選びの幅を持っていただきたかった」と話す。
同店が自信をもって勧めるフードメニューは、大人数でシェアしながら食べられる大皿料理3種だ。おすすめ前菜の盛り合わせ「ブリス アペタイザープレート」(1480円)、新鮮な魚介類を自家製ソースで食べる「シーフード プラター」(1480円)、肉好きにはたまらない「肉 メガ盛り」(2680円)のいずれかはオーダー必須といえる。またグリルものの種類も豊富で、「ハラミステーキ ガーリックソース」(200g1280円、300g1780円)や自家製のソースが選べる「手ごねハンバーグ」(1380円)など6種ほどあり、ダイニングらしくメインメニューのラインナップが厚い。もちろん「チップ&サルサ」(300円)など、各種タパスも300円からとリーズナブルな価格設定のため、飲み目的でも使い勝手がよい。一方ドリンクはというと、全部で150種ほど。中でも注目したいのは、あの「モエ・エ・シャンドン」がグラス(990円)というコストパフォーマンスの良さで提供されていることだ。広めの店舗なので、大人数で楽しんで欲しいとの考えから生まれたメニューだ。「レモンチェロ」(580円)など自家製の果実酒やフローズンカクテルなどアルコールのほか、トレンドの「コールドプレスジュース」(630円)や「自家製レモネード」(580円)などソフトドリンクも充実。また、平日はサラダバーやドリンクバー、スープ付きのお得な「ランチメニュー」(1000円)もあり、色々な使い方ができるメニュー構成に仕上がっている。
今後は都内に店舗を増やしていき、いずれは全国各地の生産者との繋がりを持ち、フードだけでなくドリンクも無添加の、まさに「完全無添加」の店を作りたいと語る松野氏。今後食の安全性に敏感な消費者が増えていけば、こういった安心安全なメニューに気遣うお店が選ばれるのではないだろうか。「体に有害な添加物を使って、楽してお金もうけしてもしょうがない。材料のコストやそれを自家製で作る人件費もかかるが、これからももっと安心安全な食にこだわっていく」と語る。食に対する誠実なそのスタンスは、これからの展開も楽しみにさせてくれる。
店舗データ
店名 | BLISS DINING(ブリス ダイニング) |
---|---|
住所 | 東京都世田谷区太子堂4-23-16 B1F |
アクセス | 田園都市線 三軒茶屋駅から徒歩10秒 |
電話 | 03-6453-2267 |
営業時間 | 11:30〜25:00 |
定休日 | なし |
坪数客数 | 27坪・44席 |
客単価 | ランチ1000円、ディナー3500円〜4500円 |
運営会社 | 株式会社レインボーカンパニー |
関連リンク | RAINBOW 三軒茶屋(記事) |
関連リンク | RAINBOW 阿佐ヶ谷(記事) |
関連リンク | トップ経営者が考える分煙の取り組みとは?(記事) |