まずは、角打ちで気軽に楽しんでと、自然派ワインを軸にそろえた、角打ちのあるワイン専門店「THE WINE STORE(ワインストア)」(運営:東京葡萄酒、代表取締役 横川かおり氏)が中目黒に5月15日オープンした。酒屋というリアルな景色のなかで、酒が飲め楽しめるのが角打ち。気取りのないその風景は、下町の大衆酒場を代表するシーンの一つである。そんな角打ちの醍醐味を、ワインを専門に扱うおしゃれな雰囲気の同店では楽しめる。ワインをもっと気軽に親しんでとの想いと、どこか緊張感のあるワイン専門店において、人が賑わい溜まる場所を持ちたいと、角打ちスペースをつくることにこだわったからだ。
山手通りにかかる歩道橋のたもと、歩道に面し構える同店。通りに面したガラス越しのファサードから、両壁のブラックスチール棚や中央の棚にワインボトルが並び、ワイン専門の店であることが容易に認識出来る。ショップスペースの奥には、白いテーブルを中央に設えた角打ちスペースの明るい空間の存在がガラス越しに透けて見える。わずか8.5坪の細長い空間の店は、まるでクリアなガラスのボックスのようであり、店そのものがワインセラーのような印象。透明な空間に酒場としての開放感を託した、斬新な角打ちである。
揃えるワインは、どの一本も、横川氏自身が言葉で味、魅力を伝えられるマインドやストーリーを持つ自然派の造り手、醸造家達のワインばかり。一般的にワインは、ぶどう品種、タイプ、テイスト、品質といったような飲み手側からみる厳格なルール基準が参考にされる。しかし、横川氏は、「一本、一本、それぞれのワインには、造り手の想いや個性、ときには人生そのものまで、さまざまなストーリーが活きている」と言う。それはワインの個性であり、魅力であり、尊重されるものとも受け止める。シンプルに美味しいワインがつくりたいという自然体でぶどうを育て醸造する造り手、醸造家達への深い信頼感、尊敬である。
角打ちで楽しめるワインは日替わりで、赤白10種類程度。テイストポーションは、いろいろな出会いを楽しんで欲しく「30ml」と「60ml」。価格は、なんと120円からとまさに角打ちだ。ときには、希望で新しいワインを開けてくれることも。「新しいワイン、ストーリーとの出会いはいつも楽しく、ハッピーになる」という横川氏のスタンスも味わって欲しいからだ。店で売るワインはプラス500円の抜栓料で楽しめる。ボトルは1728円からで、ボリューム価格帯は2000円台後半から3000円台。デイリーユーズのワインを揃える。ほかにグラッパ、ウィスキー、伝説のバーテンダーがつくる梅リキュールも。13:00のオープンから角打ちが利用出来るのも嬉しいが、あくまでワインを楽しむ、知る場としてだ。
フードは、横川氏厳選の既製食品を揃える。プラス300円で購入し、自由に楽しむスタイルとなっている。ワイン同様に、どれも造り手の想いを感じられるものばかりである。保存料、合成調味料を使わず、国産の素材で手作りする「midolisのピクルス」、神戸にあるシャルキュトリ専門店「メツゲライクスダのパテドカンパーニュ」、フランス産のサラミなどがある。
DEAN&DELUCA(ディーン&デルーカ)の広報やVMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)に携わってきた横川氏。その後、飲食企業でワインの管理などをする仕事に赴いたことから、多くの出会い、関わりを持つことに。結果、造り手のライフスタイルまで含め知ることが、ワインを楽しむことと、今の想いを深め至ったという。今後は、ワインを楽しむ企画なども行なっていく予定という。
店舗データ
店名 | THE WINE STORE(ワインストア) |
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住所 | 東京都目黒区中目黒3-5-2 |
アクセス | 各線 中目黒駅より徒歩6分 |
電話 | 03-6451-2218 |
営業時間 | 平日 13:00~21:00 土日祝 13:00~19:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 8.5坪(ショップも含め) 7名程度(角打ち) |
客単価 | 角打ち800円前後 ショップ3000円前後 |
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