今、新しい肉食文化として注目される熟成肉を2年前から啓蒙し、ブームを牽引してきた中野「Tsui-teru!」を運営するGaoss(東京都中野区、代表取締役:鈴木潤一氏)が、待望の熟成肉業態2号店、和の熟成肉ビストロ「Tsui-teru!和」(ツイテルワ)を同じ中野北口に5月12日オープンした。1号店から徒歩1分ほどの距離にある同店は中野北口の飲食街の中心地に建つ、築5~60年の2階建て和風古民家。その雰囲気はまさに和ビストロにぴったりな環境だ。熟成庫が置かれた1階はカウンター席のみのこじんまりとした空間で一人でも気軽に立ち寄れるのが嬉しい。
コンセプトはお箸で食べる和ビストロ。国産の牛、豚の熟成肉と相性の良いタイプの日本酒を揃え、熟成肉の新しいスタイルと斬新なマリアージュを創り上げている。他の素材や調味料にもしっかりと和テイストを取り込み、洋から和へと熟成肉のポジションをさらに広げている。肉らしい程よい食感とナッツの甘い香りが広がる熟成肉をフルーティなタイプの日本酒とともに味わえば、その新鮮な美味しさと魅力的な相性に、熟成肉と日本酒の新しい世界の広がりを実感させられる。
まだ、馴染みの少なかった熟成肉業態を開業してから2年、より上質な熟成肉造りへと取り組み、研鑽してきたオーナーの鈴木氏。当初より扱う熟成肉は基本、店内の熟成庫でそれぞれの個体の特徴や部位に最適な状態となるように、自家熟成している。それは、熟成肉への深い探究心とともに、熟成は調理の一つと捉える同氏の考えからだ。肉を焼き、シンプルに素材の旨味を堪能するのが基本なだけに、熟成の状態管理はすでに調理の始まりなのである。同店では、ただ熟成するだけではなく、素材としてもっとも美味しい瞬間に提供したいとの想いから自家熟成にこだわる。そして、鈴木氏はさらに長期熟成が難しい薄い肉を短期熟成する一歩進んだ新しいオリジナル熟成にも挑戦し、提供を始めている。
熟成肉のメニューは「本日の熟成牛炭火焼き150g」(1480円~)、「本日の熟成豚の炭火焼き150g」(1280円)で熟成は25日~40日前後が多い。また、短期熟成では「牛ハラミの短期熟成炭火焼き150g」(980円)。部位はその日その日で変わるが、価格がリーズナブルなのは自家製ならではだ。「Tsui-teru!」では、アメリカ産のアンガス牛がメインであったが、同店では焼き上げた熟成肉に鹿児島産の甘い醤油を添えることからも、和黒毛和牛や国産牛を選択している。国産の牛の脂と醤油の相性の良さからだ。ほかに、柚子胡椒が決めての「牛トリッパと根菜のビストロ風塩煮込み」(500円)。「胡麻と塩昆布の和風スモークサーモンマリネ」(680円)や「鯵と鰯のビストロ風なめろう」(580円)といった魚介系メニューもある。ユニークな一品では仔羊とコリアンダーで造る「ビストロ餃子」(780円)などの和と洋がコラボした構成で、和ビストロらしさを見せている。
一押しのドリンクは日本酒。”フルーティで香りの高いタイプの薫酒”、”軽快でなめらかなタイプの爽酒”、”熟成タイプの熟酒”、”コクのあるタイプの醇酒”の4つにわかりやすく分けられている。「本日の日本酒」ではグラス提供が12種類以上で、60ml 380円、90ml 480円、150ml 800円の均一価格となる。また、ビストロらしくワインのように楽しんで欲しいとボトルの日本酒を10種類以上(3000円代がメイン)揃えている。ワインは「本日のグラス」(120ml 480円均一)が6種類前後。ボトルは赤を中心に白を合わせ30種類以上で2400円~となる。
今後も熟成肉業態の「Tsui-teru!」ブランドの展開を視野に入れる鈴木氏。人が集まり楽しそうにしている場所が大好きという同氏、次はどのような形態になるか、楽しみである。
店舗データ
店名 | Tsui-teru!和(ツイテルワ) |
---|---|
住所 | 東京都中野区中野5-55-15 |
アクセス | JR・私鉄各線 中野駅より徒歩5分 |
電話 | 03-3389-2005 |
営業時間 | 17:00~24:00、土日祝16:00~24:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 12坪(1・2階合わせ) 31席(1階5席・2階26席) |
客単価 | 3500円 |
運営会社 | ガオス株式会社 |
関連リンク | ガオス |
関連ページ | Tsui-teru!(記事) |