新橋エリア、特に新橋3丁目はここ数年バルやバール業態の出店が著しいが、ヤマダ電機裏の新橋2丁目周辺はまだ少なく、大衆酒場や立ち飲み屋が連なる。このエリアの路地裏に、一見アンティークショップのようなファサードの小さな一軒家バール「Italian Bar Grotta Azzurra」(イタリアンバール グロッタ アズーラ)が6月11日オープンした。同店は、昨年の12月まで7年間、東麻布で店舗面積60坪・客席60席の規模で運営していた。今回の移転について店長の荒井隼人氏は「東麻布では店舗面積が大きい分、固定費・人件費においてリスクが高かった」「加えて、サービス面でもお客様と片ひじをはらず距離の近い接客で、気軽に立ち寄ってもらえる店をつくりたい。と思い移転を決めた」と話す。自分たちで床の張り替えや壁の塗装、ディスプレイを手がけ、築30年ほどの一軒家がアンティーク×イタリアンバールとして生まれ変わった。
フードメニューは前店舗からシェフを務めていた山岸健一郎氏(シェフ歴14年)が担当する。学生時代から料理をつくることが好きで調理師学校を卒業後、レストランに就職。イタリア北部ピエモンテ州に1年間修行した経験を持つ。山岸シェフが仕込みから調理まで一人で行なう。当初、スタッフを増やそうと思ったが、キッチンが狭すぎて一人しか入れなかった。まるでコックピットのようなキッチン。おすすめのメニューは煮込み料理。ダイナミックに骨ごと煮込んだ「豚スネ肉の半丸煮込み“ナックル“」(980円)、ワインがすすむ「漁師風イカの煮込み」(580円)、トマトの酸味とマッチしている「塩豚バラとさっぱりトマトジュレ」(680円)、新橋エリアでニーズの高いパスタ「下町ナポリタン」(780円)は各種の酒によく合う。他に、魚貝のうまみが凝縮された「魚介たっぷりペスカトーレ」(980円)など。
ドリンクは新橋という立地柄、各種類豊富に揃える。ビール、角ハイボール、焼酎、カクテルは各500円。グラスワインは赤、白、スパークリングとも、3種ずつのラインナップから選べることができ、500円とリーズナブルな価格帯。ワインのボトルは選びやすいように3段階の2500円、3500円、4500円という価格設定。イタリア、フランス、カリフォルニア、チリ、甲州など、様々な種類をバランスよく揃えている。赤・白それぞれ15種ずつ。
まだオープンして間もないが、常連客も増えてきている。特に、2階のテーブル席は個室使いができるので人気。予約も多いという。今後について「お客様との距離が近く、リスクの低い小型のフォーマットで店づくりを行なっていきたい。物件ありきだが、2店舗目、3店舗目と増やしていきたい」と話す。店長とシェフの二人で運営するイタリアンバールは、客と店の距離が近いことが魅力。新橋にありながら、まるで自宅に帰ってきたような気分になれる同店。新橋に「ただいま!」と言いたくなる店の出現だ。
店舗データ
店名 | Italian Bar Grotta Azzurra(イタリアンバール グロッタ アズーラ) |
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住所 | 東京都港区新橋2-8-14 三研ビル別館 |
アクセス | 新橋駅2分 |
電話 | 03-6273-3202 |
営業時間 | ランチ 月~金 11:30~14:30 ディナー 月~土 16:30~23:30(L.O.23:00) |
定休日 | 日・祝日(GW、お盆、年末年始除く) |
坪数客数 | 8坪 カウンター4席・テーブル10席 |
客単価 | ランチ800円、ディナー3500円 |
運営会社 | ネクシスイニシアティブ |
関連リンク | グロッタアズーラ |